Vol.38 iBookが、た日

 

昨日の今日でなんなんですが。 桃栗3年、柿8年。ダルマ大師は石の上にも3年。 まさかり担いだ金太郎。 舌の根が乾かぬうちに、恋人もいないのに。
あれ? 舌の根ってのは、 どこなのかな。

ああパニックと不断  6月17日(日)

忙しさは、とんでもないことになっている。前回の更新をみたら1週間前。しかも「工場見学に行ったり」なのに、な~んにも工場見学のこと書いてないじゃん。書きだしたものの、忘れてる。われながら、あきれてます。

工場見学は仕事の取材で行ったのだけど、家から車で1時間ちょっと。束の間の息抜きタイムでドライブを楽しんだ。先週にはもう1回いって、行き帰りにジッタリンジンのテープを聞いて、ウキウキしながらハンドルを握っていた。しかし、その仕事が超短期決戦。夜通 し仕事をするために、家にも持ち帰ったりしてるのだけど、気がついたらiMacのHDのうち、OSXを入れるために空けてあったユニットが、関係画像で埋まっていく…。ああ~、OSXは。そして、iForceレポートは~。iForceレポートは85%ほどできていて、あと一息で仕上げてアップできるのだけど。ああ~。

仕事場と家を行き来しつつ、深夜まで30分おきくらいにメールチェックする毎日。こうなると、またまたアレを欲しい! どうしても欲しい! いますぐ欲しい~! という欲望が湧き起こってきた。そう、iBookだ(そりゃ、予算がゆるせばPBG4が欲しいけど)。仕事場でも家でも、メールにつなぐのをiBookだけにすれば、家で受け取ったメールをいちいちコピーして仕事場に持っていくなんていう邪魔くささから解放される。ブチ切れた私は、おなじみSeidenに電話して「iBook、いま買いに行ったら持ち帰りできますか?」と聞いてしまった。先週の半ばのことだ。

しかし「いやぁ入荷待ちの状態ですので、まず予約いただかないと」と、言われた。いつもの、ヒマそうに見える店員さんの声だった。
「そ、そ、そーですよね。普通」と我にかえり「何日くらいかかりますか?」と再び聞いた。当然ハッキリしたことはわからないが、その口振りからは1週間というところか?(勝手な想像だけど)。

そしてとうとう土曜日。仕事帰りに「えーい、予約でもえーわい。買ってやる~」と、店に向かったのだった。財布にはカードがあるさ。引き落とせるかどうかは、1カ月後に考えりゃいい(おいおい)。しかしなんである。夫が耳元で恐ろしい一言をささやき、私は冷や水を浴びせられたのであった。

「PowerBookのカラーバリエーション出たら、きっと欲しくなるよ~」

きー。そうなのよー。私ゃ、も少しiBookに色気があれば飛びついていたのにな~、なんで私のキライな白なのよぉ、というグチが再燃してきてしまった。おまけに、お店の近所のパーキングはどこも満杯。「車、停められないし。帰ってからも、仕事があるし」とゴーインな口実をひねりだし、また出直すことにしたのだった。いやはや、自分がこんなに優柔不断とは。


恋は突然に、決戦は曜日に… 6月18日(月)

 昨日の今日で、なんなんですが。桃栗3年、柿8年。ダルマ大師は石の上にも3年。まさかり担いだ金太郎。舌の根が乾かぬ うちに、恋人もいないのに。あれ? 舌の根ってのは、どこなのかな。私は疲れるとリンパ腺や扁桃腺や甲状腺が腫れやすい体質なのだけど、ひょっとして「舌の根腺」というのもあるのかもしれない…モジモジ。いや、あの、実は、iBook買ってしまいました。きゃ~。昨日の「私って優柔不断」ってのは、なんだったんだ? 自分でも、よーわからん性格だ。

実は今朝、夫がまたも私の耳元でささやいた。
「仕事でiBook使うんなら、いますぐ買えば? 新しい色つきが出て欲しくなったら、また新しいのを買って、古いのは下取りに出しゃいーじゃん」

 おお。言外には「そのぶんぐらいは、稼げよ」というニュアンスが感じとれるが、この際、気にしないでおこう。それよりもiMac以外、型落ちか中古しか買ったことがなく、しかも恐ろしいほど時代遅れになるまで平気で使ってきた(例えば去年までLC630を使ってた)私には、思いもおよばなかったことだ。 それ、いいかもしんない。そこへ、とどめのDMがSeidenから届いたのだ。Seidenは、Macだけじゃなく家電全般 を取り扱っているのだが、同封のチラシには今週の金曜日から3日間、家電製品10%割引+ポイント3倍付け! パソコン類はポイント3倍付けのサービス! と書いてあった。ポイントっていうのは最近の電気店によくある、100円ごとに1ポイントがもらえてたまったら1ポイント=1円として使えるプール制度。しっかり「iBookお買いあげの場合も、ポイント3倍付け!」と、あるではないか。

 さ、さ、3倍。思いこみだろうか。私は、そのチラシの片隅に「田中さん、待ってるよ」という文字を見た。思いこみだな。いや幻覚か。

ず~っとPowerBookG4かiBookどっちにしようかと迷っていたが、どこで買うかは決めていた。PBG4ならリンククラブの通 販で買おう(というのも、無料で3年間保険が付いてくるからだ。モノを壊しやすい体質の私が、30万円もするMacを持ち歩くのは不安だもの)と思っていたのだけど、どうもiBookの販売はしていないみたいだ。それならiBookは、地元で昔からMacの取り扱いをがんばっているSeidenで買おーじゃん。たとえ1台でも、地元店の売上に貢献したいしぃ。数週間前から、そう思っていたのだ。

 決まった。ランチに行くついでに、Seidenに走った。今日予約して金曜日に精算したら、ポイントは3倍。いままでのプール分と合わせれば、電源ケーブルはタダ同然かも? うふふふふ。が、しかし。思わぬ 事態が待ち受けていたのだった。

「iBook DVDモデル、お持ち帰りできます」

へ? いますぐ手に入る? でもポイントは1倍? でも金曜日に出直したら、また在庫がなくなるかもしれない? でもでもでもでも。

「そうですねぇ」

いつもの“ヒマそうに見せる店員さん”は今日はお休みで、別 の人が困った顔で対応してくれる。き~、また悩みのループに逆戻りかぁ。私は人目もはばからず髪をかきむしってしまった(少しは、はばかればよかった。でも、ホントにパニックに陥ってしまった)。

「あの。それなら、もしよければお取り置きしておいて、金曜日に精算を…」
 「ええっ! いいんですか!? それで」

いやー、髪はかきむしってみるもんだ。よほどそのインパクトが強かったのか(恐ろしかったのか?) 店員さんが、申し出てくれた。
 「んじゃ今日は買ったということで持ち帰って、精算は金曜日に…」と言ってみようと思ったが、奥ゆかしい私は口に出しては言わなかった。

そんなわけで3年前のiMac騒動の、あの夏の日と同じように、私の手元にはiBookの注文予約票があるのだ。ああ、決戦は金曜日。うるうる。


お輿入れ備、相整い  6月21日(水)

って大した準備は必要ないんだけども。明日は、iBookを迎えに行く日だ。正装して、着物を着て行こうか。それとも久しぶりにチャイナドレス?(はるか以前、自分の結婚式ではウエディングドレスとインド・サリーとチャイナドレスを着た。チャイナドレスだけは、いまでも持っているのだ。ちとサイズがキツいが)なんなら、セーラー服かナース姿でもいいぞ…(さぶ)。いや、iBookは2日前からやってこれたのに、ポイントカード3倍付けを狙って足止めしてるのは、他ならぬ 私なんだけど。

「iBook、ついに買ったのぉ。えへへへ」と書いたら、たくさん祝福や共感(?)そして「裏切り者ぉ。PBG4は、どうした」という叱咤激励のメールを、いただきました。ありがとうございます。「ibook、 ちゃんと四角いし、おもちゃっぽくもないし、いいかな~」と思っていた東京の大学院生さんからは、

レポート楽しみにしています。 その内容如何ではバ○オノートや、○BMノートに流れてしまうかも........? つまり、ジョブスの勅命を受けた(?)田中さん の 腕の見せ所です。(笑)

 なんてメールもいただきました。どっひゃ~ん。私にレポートって言ったら、プレッシャーで寝込んでしまうぞぉ(自慢することではないけど)。iForceレポート、iForceを入れた初期iMacのOSX導入レポート…ああ宿題がたまっていく。しかし、ジョブスの勅命って…。ホントに受けたら恐そうだ。エンペラーCEO?

そういえば古いMacの嫉妬の兆候も、順調に現れている。まず、iBook専用バッグが壊れた。このカバンは、ヒモの通 し方で、手提げ、ショルダー、リュックの3タイプに使い分けられるのだけど、私は1年間ずっとリュックにして使ってきた。そのリュックの留め部分がちぎれてしまって、ちょうど東急ハンズで買い物しているときに、スッパ~ンとカバンごと床に落としてしまったのだ。やっと「中味」のiBookを入れてやろうって段階になって、なぜ、いま切れる? 

仕事場で使っているMac(PM7300+17インチの古いApple純正CRTモニタ)も、順調にクレイジーな行動に出始めている。モニタはスリープから起きると、全面 赤~い画面になっているのだ。昼寝から起きたら、水筒も与えられずにメキシコの砂漠に放り出されていたような…そんな、ボンヤリと赤黄色い世界。解像度を変えたり、あちこちいじっているうちに正常に戻るのだが…。わけわかんない。

そしてMac本体。昨日は、ポインタが白(!)になってフリーズを起こした。これって、いったい…。白iBookに対抗心を燃やしているんだろうか? それとも、Windowsマシンに変身してしまうのか? そこまで無茶しなくてもいいのに.....。


・・・・・・・・・・・・・  6月22日(金)

  

iBookが、やって来た日  7月3日(火)

 ふふふふ。うふふふふふ。えへへへへへ。お~ほっほっほっほ。ついに、なっちゃったよiBookオーナー。 

 浮かれているうちに、1週間以上経ってしまった。購入の顛末を書きかけて、プレッシャーで寝込んでいたわけではない。なぜかiBookを手にした日から事件が続出し、怒濤の日々を送っていたのだ。おかげでiBookは大活躍だったのだが、それは、また追々書くとして。話は先々週の金曜日に、いきなり戻る。

 当日は早起きして、冷水で身体を清めてiBookをお迎えに行く…つもりだったのだけど…。前夜、興奮して朝まで眠れず、朝は寝坊して、グズグズしてたら結局、店に着いたのが昼だったのだ(あ~私って)。なぜか今日も「ヒマそうに見せる店員さん」はいなくて、3日前に困った顔をしながら取り置きしてくれた人も不在。別 の若いお兄さんが、冷静にサクッと精算を済ませてくれた。カウントダウンとか、行列とかはないのかぁ!? 髪をかきむしって決断したのに、なんかアッサリしすぎて寂しいぞ。いや、発売から1カ月もたってるんだから、それで当然なんですけど。実は「ほら、ほら、ちゃんと500円玉 貯金してたんです~」と見せびらかそうとウサギの貯金箱を持っていこうか迷ったが、断然足りないので止めにしたのだ(でも取り置きしてくれたお詫びとして、カードじゃなくてスパッと現金決済したのだよ)。お兄さんの冷静な対応で「やっぱり、持ってこなくてよかった」と思った。「残った500円玉 貯金で、何買おっかな」と言ったら、「それは銀行に入れなさい」と夫にハタかれた。その通 りでした。レシートを見たら、しっかりポイントは3倍ついていた。ん~、このポイントが欲しかった。ところで以前どこかで「iBookには電源ケーブルが付属しない」と読んだ気がしたんだけど、店頭のスペック案内をちゃんと読むと、付属されていることがわかった。どうやら私の記憶違いだったようだ。ん? ってことは、もう何も買い足す必要はなし? 箱を開けてすぐ使えるの? それとも、充電しなきゃならないの? ああ、どっちでもいいから、いますぐ見たい。近所の老舗カフェに行ってランチしながら、箱を開封することにした。ここは3年前のiMac発売日に「買おうかな~、どうしようかな~」と悩んだカフェだ。

 ちょうどお昼休みの時間帯だったので、サラリーマンふうの男性が多い。50がらみの立派な銀行員管理職ふうのおじさん3人が、ニヤニヤしながらこっちを見ている。まあ平日の昼間、デカい箱を公衆の面 前で開けてゴソゴソし出す光景っていうのは、たしかに不思議だ。ウエイターさんも「そんなもん広げたら注文のサンドイッチとコーヒー、どこに置いたらいいんだぁ?」という顔で去っていく。でも、いいんです私。断固、ここで開けさせてもらいます。分解はしないから、許して。

箱を開けると、発泡スチロールの固まりが入っていた。発泡スチロールの真ん中には、グレーの半透明のリンゴマークがプリントされた厚紙でフタがついている。ここまで凝るか? フタを開けると、上段にはモデムケーブルとかマニュアルとかCDーROMが入っていた。CD-ROMの枚数がすごい。あんまり多いんで、テーブルの下に落としてしまった(下の写 真、アホ顔でモノを拾っているのがその様子。なお、数日前運転中に片目のコンタクトレンズを落としてしまい、シート下のややこしい隙間からピンセットで取ろうとしたらレンズを割ってしまったので、メガネな私です)。これだけで、なんかお得な気がしてきた。下段にはiBook本体が鎮座ましましていた。豪華幕の内弁当みたいだ。袋からiBookを出す。キ、キ、キレイ。「白が嫌い」と言いながら、自分のものになったら愛らしい。「もし買ったら、シールでもなんでもベタベタ貼ってカラフルにドレスアップしてやるんだ」と思っていたが、あまりにも高級感があって手を触れるのも恐れ多くなってきた。

「充電されてるのかな?」と私
「さぁ。起動してみたら?」と夫。
「ええっ? ここで? 大音量しないかな?......でも、したい」

ジャ~ン。周囲の人には、聞こえていないようだ。キリキリMacOS9.1が立ち上がる。おおぅ。充電されていたんだ。それに、ツールバーが長い。1つずつ、なんでも感心してしまう。これがiTunesってモンかぁ。なるほど、これがiMovie2ね。どれも今まで見たことはあっても自分のMacでは、これが初体験なのだ。雑誌の特集記事もいままであまり真剣には読んでいなかったから、使い方がいまひとつよくわからないまま付属ソフトの探検をする私。そして、シンプルテキストを立ち上げて、文字を打ってみた。いままで店頭でも試したことはあったのだが、通 常、机の上に置いて座った姿勢で使ったことがなかったので、文字の見やすさがどのくらいかは、わからなかったのだ。たしかに1024ドットで12ポイントじゃ、ちょっと小さい。でも、液晶がすごくクリアでキリッと見える。うん、これなら文章を書くにも大丈夫そう。

 「ほら、そろそろ帰るよ」夫に促され、また1個ずつ箱に詰め直して、お店を後にして仕事場に戻ったのだった。


My Trouble to go  7月8日(日)

 嵐のような日々が、ちょっと一段落。昨日は12時間も眠ってしまった。一晩で、コロリと疲れがとれた気分だあ。んで、またまたiBookがやってきた日に、再び戻るんである(もう、2週間以上たったんだなぁ)。

iBookと共に仕事場に帰ってきてからも、やっぱりうれしかった。箱に印刷されている写 真と同じポーズで写真を撮ってみたり、超ミクロン繊維のメガネ拭きでツルツル・ボディを磨いてみたり。「仕事用マシンよ」とクールにいきたいところだが、やっぱり、ハシャいでしまうんである。新品のニオイって、いい。

そして、改めて電源ケーブルをつないで起動する(ちなみに別 売だったのは電源ケーブルではなくて、AVケーブルだったそうです。aqua3さん、教えてくれてありがとね)。なんで、こんなにデカい必要があるんだろう? とも思うが、まぁ、スクエアな感じのiBookに(唯一?)、電源のマルっこさが愛らしさを添えているから、許そうと思う。それにしても私は、いままでSyetem6.0とか7.0の時代の古いノート型Macしか使ったことがないので、充電切れにビクビクしてしまう(PBDuo230のときは、よく電源つけっぱなしで考え込んでしまって「もうすぐ電源が切れます」「おやすみなさい」というメッセージを何度も突きつけられたので、トラウマになってしまったのだ)。

インターネット設定は、3年前のiMacの時より一段とカンタンになっていたと思う。あらかじめMOとか外付けHDのドライバCD-ROMを用意していたので、ガンガンとデータをiBookに入れる。初めは「今度こそ、使い始める前にパーティションを切って....」と思っていたが、10Gの内蔵HDには、すでにプレ・インストールの先客が3G以上入っていて、切るほどの余裕は残っていない。よし、ガシガシ使って保証が切れた来年、HD入れ替えを考えることにしよう。

さて買って2日後。仕事場のマンションの自主管理組合の総会があり(ウチは理事長だったのだ!)私は、iBookを持ち込んで会議中、書記をした。どうせ議事録も書かなきゃなんないんだから、その場で打っていけるのは、すごく効率がいい。それに、階違いの奥さんに「それ、カワイイよねぇ。うちの息子にパソコンねだられてるンやけど、そんな見せたら、絶対に欲しがるわ」と言われた。えへへ。見せびらかして、うれしい私。

ところが、その次の日。見せびらかすどころではない事件が発生した。マンションの定期検査でガス漏れがわかったのだ。
「うぁ~、大爆発かぁ!?」
 一瞬、『ダイハード3』とか『スピード』のシーンを思い受かべてしまった(想像力が極端だ)。結局、道路からマンションの敷地内に引き込んでいる「どこか」で、ビミョ~にガスが漏れていることがわかり、急遽、工事することになったのだけど。大阪ガスのおじさんやお兄さんが20人以上もやってきて、夜になっても駐車場のコンクリートを掘り返すわ、交通 整理のガードマンは出るわ、全戸ガスがストップしてカセットコンロを配るわ、「館内のガス漏れがないことはわかりましたので、この壁に穴を開けて仮設管を引きます。つきましては奥さん、1階の壁に穴を開けさせてください」と言われ、「ひょえ~私にそんなこと言われても許可できません」と押し問答するわ。

「昨日まで理事長だった私んち」は、その日、午後から深夜まで管理室に詰めっぱなしになってしまった。締切を過ぎた(苦笑)原稿を抱えていた私は、iBookを管理室に持ち込んで、必死の形相で仕事を続けた。今までだったら、仕事場のデスクでしかできなかったことが、iBookならどこでもできるということが、こんなカタチで早くも証明されるとは。う~ん、非常時に強いMac=iBook。いまのiBook「My life to go」というキャッチコピーの雑誌広告を見たが、「My Trouble to go」でも強い味方になってくれたのだった。あんまり、そんな味方になってほしかないけど。


ちょっとバイル 7月12日(木)

 昨日は、久しぶりに夫とドライブをした。いやホントは仕事。私だけデジカメで写 真を撮りに行く予定だった(で、夫は全然関係なかった)のだけど、私の写真の腕前を知っているだけに放っておけなかったそうだ。なにせ私は、オートフォーカス(銀鉛カメラ)で35ミリポジ3~4本撮って、ピントの合った写 真が1枚もなかったという過去をもつ女なのだ(構図には自信あるんだけどな)。後のことが恐ろしくて、人ごとながら私ひとりで行かせられなかったんですと。それで往復2時間あまり。ジッタリンジンのアルバムを頭から尻尾まで聞きながら、田舎道を走ったワケです。気持ちよかった。

デジカメで撮った画像は、その場でスマートメディアリーダーでiBookに読み込んで、チェックした。うーん。いまどきはカメラから直接USB接続が常識らしいが、やっと私もモバイラーになった気分。その場でPhotoshopで色補正と多少の画像圧縮をして、PHSでデータを送ったら、もっと上級者なのだろうけれど....。そうすると、「今しろ、すぐしろ、ここでしろ」と、どこででも仕事をさせられそうなので(私は流しのライターか....って、そういうのもアリかな? いやいや)もう少し考えよう。

そういえば、ちょっと前。取材で某コンピュータメーカーに行ったときもiBookを抱えていったのだ(ちなみに、そこはアップルではない。したがって当然、Windows機を作っている)。そこのエライ人に「お、それは我が社の新製品かな?」とツッコまれた。「え? えへへへ」と笑ってゴマかしていると、若い人たちに取り囲まれた。私の頭は一気に初期化して「この展開は、先が読めません。初期化しますか? Mac? Windows?」というアラートが表示された。ひょえ~。

「ひょっとして私、ボコボコにされるの?」とビビる。と、次の瞬間「おおー、ウワサのiBookだぁ」とチヤホヤされた。は~、よかった。「今度は我が社のを買ってね」と言われ「私アホなんで、Windowsの操作を覚えられなくてMacしかわからないんですぅ」と答えた私。相手がイイ人で、「あはははは」と笑ってくれた。は~、よかった


ひょっとしてお宝iBookかも 7月15日(日)

iBookといえば、驚くべきメールをもらった。まぁ、まずはタッチさんの「Honey Hole」というホームページを先に見たほうが、衝撃は大きい。

 .......ね? 見ました? 奥さん? すごいでしょう? キーボードの配列が「?」と「_」だけ入れ替わることが、あるなんて。私も思わず自分のを確かめてしまった。私のは「正しい配列」だ。ちょっとレアものに乗り遅れたみたいで、複雑な気分。「レアものですねぇ」と言ったら、「レアものですかね。高く売れちゃいますかね。売らないけど。修理もしませんよ」という返事をもらった。たしかに、レアものだと思います。Macお宝鑑定団DANBO会長だったら、いくらと鑑定するだろう?


驚きの鑑定は?  7月16日(月)

昨日のタッチさんの「配列の入れ替わったキーボード」に関して、早速Macお宝鑑定団のDANBO会長から鑑定結果をもらいました。さて、その驚きの鑑定結果 は!? ジャジャ~ン。

簡単に直るからレア度「0」でし(笑)。


ほの暗い灯りの夜に見るは 7月19日(木)

昨日の夜のMac World EXPO&Cofarence in NYのキーノート。私たちは、9時には自宅にいて「QT放送は、iMacで見ようっと。このところiMacを使う機会も減ってたからね」などとノンビリ構えていた。エアコンの効いたリビングにiMacを運んできて「早めにつないでおくか」。映画館に入って前の上映が終わるのを待ちながら廊下でタバコを吸ってるような、そんな余裕の気分だった。ところが、なんである。

 「QuickTimeの古いバージョンなので見れません」などという通 告を突きつけられたのである。どっひゃ~ん。上映前にタバコなんて吸ってる場合じゃないようだ。今から新しいQTをダウンロードしている時間はない(なんか前にもこんなことがあった? デジャビュ?)ので、iBookとイーサネットでつないでQuick4.12を放り込む。ふっふっふっふ。数日前に本を見ながらネットワークをつないだのだよ、明智君。いつまでも無知なままな私ではないのだよ、ワトソン君。で、再びiMacでネットにつなぐ。ところが、なんである。やっぱり「これでは、見れません」と出た。なんで?(前にも、こんなことがあったような気がする.....いつまでも無知なままの私でした)。すでに時間は9時55分。

 仕方ない。iBookで見るか。初めから、そうすりゃよかったのだけど、ところが、なんである、パート3なんである。できない事情があったのだ。このところ電源ケーブルは仕事場に起きっぱなし(だって、重いんだもん)。自宅では朝夕のメールチェックぐらいだからバッテリ・チェージの程度など、さして気にせず持ち帰っていたのだ。インジケーターの残り時間は3時間弱だけど、QT放送って、どのくらいバッテリを消費するんだろう? 「あ、忘れてたけど、もう1つあったんだ」の瞬間、フッと電源が切れたらどうすればいいんだ? 私たちが、忘れられたままになってしまう。 「キーノートの放送見るまでに、なんで毎度、毎度トラブルが起こるんだ?」 夫は口に出しては言わないが、明らかに顔が言っている。眉間のしわが、言っている。私ばっかり責めるなよ。

iBookで改めてつないでみたときには、すでにキーノートは、はじまっていた。リアルバージョンのAppleStoreのビデオを流しているみたいだった。その間にもバッテリーのインジケーターが減っていく(気がする)。そこでiBookの輝度を「0」にして、音だけ聞いてみた。部屋の灯りも消してみる。すると、ホ~ンノリと画面 が動いているのがわかる。なんだか、戦時中の灯火管制を思い出しますねぇ。もしくは、一家で揃ってラジオドラマを聞いていた、あの時代の夜の団らんを....って、思い出しませんでした。つい語ってしまったが、私は、そういう時代を生きてません。

キーノートの壇上では、マイクロソフト、アドビ、クオーク社、いろんなソフト会社の人たちが次々と現れ、「ウチはOSX対応で、ここまでできているのさ」と語っていく(たぶん)。と、女性の声で説明がはじまった。輝度を1、2段階上げて、画面 を見る。IBMのビア・ボイスのデモだった。「ウオ~」と観衆が湧いている声が、波のように起こっている。相変わらず画面 があまり動かない(テレホタイムなんだから、仕方ない)上に、相変わらず私のヒアリング力では、よくわからないが、会場の熱気だけは伝わってくるのだ。QT放送で見るジョブス氏は、痩せて精悍な顔つきに見えた。そうこうしているうちに、バッテリー消費の具合もつかめてきた。この調子なら、あと3時間はもちそうだ。そこで輝度は最小限に保ちながらコーヒーテーブルにiBookを置き、ちょっと落ちついてソファに二人並んで座って見ることにした。部屋の灯りは暗いまま。ちょっと、大人の夜って感じ。私は缶 ビールを空けてリラックスしながら見る。うん、こういうQT放送の見方は初めてだけど、とてもいい。

そしてOSXのアップグレート、新しいiMac、PMG4の発表へとスタスタ進む。私は初め、その移り変わりのあまりの速さに「え? iMacがG4になるの?」と思ってしまったほどだ。この調子なら、PBG4のカラーバージョンも出たりなんかして。iBookのカラーバージョンも発表されたりしたら、どうしよう。悔しいじゃないか。しかし結局、そういう発表はなかった。でも、せめてPBG4のカラーを出すべきだったと思う。私の知り合いには、両製品とも「カラーが出たら、買おうと思うんだけどな」という人が多く、某PCメーカーに勤める男性でさえ「消火器のような真っ赤なPBG4が出たら、買うんだけどな」という人がいるのだ。「きっと、NYで発表されますよ」と私は、テキトーなことを言い切ってしまったぞ。その人は「そ、そうかな?」と、すごく嬉しそうな顔をしてたのに。今度どんな顔して会えば、いいいんだろう? 「ジョブスには、私からよく言っときますから」と、言っておこう(また、テキトーなことを重ねてしまう私)。

PMG4の発表の後は、おなじみフィル・シラー氏が登場し、おなじみの数字上はMacよりも高速なはずのPC機とのPhotoshop競争になった。のんびりとした穏やかなフィル氏の声を聞いていると、ソファで眠ってしまった。ジョブス氏がマジシャンなのは知っていたが、フィル氏は催眠術師だったのか? 目覚めたときには、G4の3モデルの説明に入っていた。ああ733MHzが、エントリーモデルなんて言ってるぅ。昨年末、値下がりした400MHzのG4を買って、まだ全然使っていない(モニタがない。現在使っているモニタは、古いのでつなげないのだ)夫の立場はどうなる? などと、夢うつつで思いながら、そのまま再びソファで幸せな眠りの沼に沈み込んでいったのだった。詳しい発表内容は、翌日のニュースサイトで「ほー、そういうことを言ってたのかぁ」と知った。そうだったのか。ところでフラワーパワーと、ダルメシアンは、どこへ行ったの? なくなったとなったら、急に欲しくなってきた。


暑が夏くてヘロヘロです 7月29日(日)

毎年思うことなんだけど、今年の夏は「特別に暑い」と思う。夕方、鉢植えに水をやろうとにベランダに出たら、熱気で鼻の穴がジュッと音をたてた(気がした)。脳ミソまでトロトロだ。あ、耳から脳ミソが流れ出してくる....んなこたぁ、ないんだけど、暑さがカラダにこたえるんだなぁ。そんなワケで、少しヒマになったにもかかわらず(いやヒマになったので気がゆるんだか)ここ数日は、ぶっ倒れていました。おまけにiMacを置いている部屋がクーラーから最長遠距離にあるもんだから、iMacの前に座るのも勇気がいる。久しぶりにiMacの前に座ると....お、このキーボードの感触は、忘れかけていた心地よさ。iBookのヌチャペタした浅さに比べて打ちやすいし、モニタの字も大きくて見やすい(うちのiMacは標準の800×600で使っているのだ)。いや、忘れていたことに反省です。

ところで、このところあまりイイことがない。運だめしに「ゲゲゲのしげるの妖怪フィギュア付きラムネ」を買ったら、こともあろうに「死神」が入っていた。フィギュアは全10種類。ぬ り壁とか目玉親父とか鬼太郎とか、おなじみゲゲゲ・ファミリーが揃っているのに、なんで「死神」を引くかなぁ。長患いの末に布団の中で息を引き取ったばかりのおじさん(三角頭巾までしている!)の情けなさ、その魂を抜き取っている死神の恐ろしさといったら、もう。フィギュアの出来はいい。呪われること請け合い、ってくらいに出来がいいのだ。

「ぼく、この三角頭巾のおじさん、知ってる」と、夫は言う。
「水木しげるさんの知り合いの、印刷会社の○○さんだと思う。僕もよく知ってる人だけど、まったく同じ顔なんだもん。あまりにリアルで落ち着かない気分だ.....」という。しかも、○○さんは、本当に5年前に亡くなっているというではないか。ひょえ~。お盆も近いし、このフィギュアの前にお供えをしなきゃいけないかなぁ。う~ん、ますますクラクラしてきた。

CONTENTS

このサイトは、インターネットでの発表以来iMacに魅入られてしまった私の「えへへ」な毎日や事件などを綴ったページです。購入前のワクワクや「なぜ、欲しいのか」という自問自答、発売当日のドタバタの様子に続き、買った後はドキドキしながらiMacと親しくなって、E-Mailを送れないと言ってはオロオロ歩き、新しいソフトを試しては「やっぱり快適やねー」と喜び、東にEXPOがあると聞けばS.ジョブス見たさに飛んでいき、西に極秘情報があれば「おせーて」と頼み込み…まあ、そういう出来事が次々と起こりました。これからは、どんな大冒険が…!?ワクワク。

おかげさまで「Mac Fanホームページコンテスト98」でメッセージ賞を受賞しました。わーい。

CONTENTS

またまた広告が載っている。あと4日で、近未来のフォルムがやってくる。8月29日、iMacアイマックがやってくる。ンコ店の本日10時から新台!みたいやぁ、思っていたよりも高級感があると感心している。

BOOKS
参考文献ってことではなくて、あっぷるとステーブ・ジョブス関連の本。

スティーブ・ジョブズ II

ハードカバー – 2011/11/2

ウォルター・アイザックソン (著),

井口 耕二 (翻訳)

講談社刊

スティーブ・ジョブズ II

ハードカバー – 2011/11/2

ウォルター・アイザックソン (著),

井口 耕二 (翻訳)

講談社刊

ロスト・インタビュー スティーブ・ジョブズ 1995

ソフトカバー – 2013/9/11

講談社刊

スティーブ・ジョブズ-偶像復活

ハードカバー

ジェフリー・S・ヤング、 ウィリアム (著),2005/11/5
東洋経済新報社刊

アップルを創った怪物ウォズニアック自伝

2011/11/2

スティーブ・ウォズニアック (著),

井口 耕二 (翻訳)

ダイヤモンド社刊

アップル・コンフィデンシャ2.5J(上/下)

2006/4/27

オーウェン・W・リンツメイヤー (著),

林 信行・他 (翻訳)

アスペクト刊

林檎の樹の下で ~アップルはいかにして日本に上陸したのか~

2011/10/17

斎藤 由多加 (著),

オープンブック刊

アップル宣言―クレイジーな人たちへ

1998/02

真野流・北山耕平 (翻訳)

三五館刊