Vol.35 iFORCE現る
iFoceの取り付けは、今日もまたできなかった。
せめて写真で自慢したいので載せます。えへへ。ジャ~ン。
iForce466/186/1Mってタイプ。写真右の袋に入ったのが
アップグレードカードなんですぅ。
近くの公園
の草の上で
すね。
その日暮らしの私に、
立ちはだかるハードル
11月30日(木)
どうにも、こうにも毎日あっという間に過ぎていく。ヒマで死にそうだった頃の時間を冷凍庫からとりだして、解凍して使いたいくらいだ(ホントにできたらな~)iFoceの取り付けは、今日もまたできなかった。せめて写
真で自慢したいので載せます。えへへ。ジャ~ン。iForce466/186/1Mってタイプ。写真右の袋に入ったのがアップグレードカードなんですぅ。
しかし道のりは長いのである。開腹前に、データのバックアアップもしたほうがいいだろう。いままで一度もしなかったシワヨセが、ここへ来て一気に押し寄せてきた感じ。邪魔くさいけど、さすがに2年以上使っていると消えて困るデータもある。「やっぱ、この際とったかなきゃね」。仕事用に買ったUSB接続のMOを持ち帰ってきた。しかし…MO=MacOS 8.6以上対応、私のiMac=まだMac OS8.5のまま。え~ん。OS9にして、MOドライバを入れて、MOつないでバックアップとって…。目的に達するまでに、次々と私の前に立ちはだかるハードル。
やっと旅が終わったぞ~ 12月5日(火)
昨日は、筑波に日帰りで行って来た。滞在1時間半。く~、もったいない。しかしさすが筑波だ。街のなかにロケットが立っているのがバスから見えた。取材に行った筑波大学の先生に「ロケットスタジオの田中です」と名刺を渡したら、妙にウケてしまった。うーん、以前長野県の北アルプスの見える町に取材に行っていたとき「こんな神々しい山を朝夕眺めながら暮らすのってどんな気分だろう?」と思ったが、朝夕ロケットを眺めながら暮らすのは、どんな気分なんだろう?
ともかく、この2カ月間取材に次ぐ取材でお出かけが続いたが、やっと昨日で一段落。これからは、ひたすらMacに向かう日々が続きそう。ああ。
そんなわけで、このところすっかりMacをめぐるニュースに乗り遅れている私だが、今日、Macお宝鑑定団さんに見過ごせないニュースが載っていた。それはApple
Insiderさんが伝えた記事で「AppleがVAIO風なサブノートブックの開発を始めており、もしこの製品が承認されれば、PowerBookの性能を持った(G4
Cubeスタイル)製品として発表されるだろう」というウワサ。おお~。G4 Cube発表の時、さりげなくアップルマークでごまかされていたあのマトリックスの空白部分の製品が…? よし、ジョブスが承認しなかったら私が承認する。「じょぶす」ってハンコを作って承認印を押す…ってのはダメ? んじゃ、署名活動だ。軽いノートの夢、再び~。P1騒動(バックナンバー参照)、再びか?
年の瀬のクラクラクラ~ 12月17日(日)
長いこと、日記書いてないなぁ。どうしようかなぁ。なんか書きたいなぁ、と思いながら、仕事が忙しくて毎日が過ぎていく。
先週は風邪を引いて2日寝込んだ。治ったと思って翌日「うん2日も寝たから大丈夫」と、遅れを取り戻そうと調子に乗って徹夜したら、またブリ返してしまったみたいでヘロヘロだ。なのにウサギのグレコは残酷な仕打ちをする。ペレット(=干し草を固めてつくったウサギ用のペットフード)がなくなって「早よ、買いに行ってこんかい」と責めるのだ(いや口には出さないけど、ニラむのだ)。たしかに、ご飯を与えないわけにはいかない。仕方がないので、今日はホームセンターに行ったのだけど、冷たい雨が降ってクラクラクラ~。なんとかホームセンターにたどり着いたら、店内にはペット用の(!?)のヤギがいるし、クリスマスの三角帽子をかぶったブタが走っているし、クラクラクラ~。ここは動物園か。
メリー・クリスマス! 12月24日(日)
神戸は、この週末ルミナリエで大混雑、大渋滞。仕事場の近所の異人館街もカップルやファミリーでいっぱいだ。私は、年末もお正月も仕事の予定なんだけど、なんだか楽しそうな人の流れを見ていると、ちょっと幸せな気分。昨日は「クリスマスなんだし」と、ディナーにかまど屋のデミグラス・ハンバーグ弁当とセブンイレブンのミネストローネスープにしました(いつもは、コンビニ弁当なので、とっても贅沢なんです、これでも)。メリー・クリスマス。
カードくださった皆さん、ホントにありがとうございます。落ち着いたら、メールしますね。
ゴ~ン。除夜の鐘が聞こえる前に 12月31日(日)
うぁあー。10時間も寝てしまった。起きたら夜の8時だった。この忙しいときに、私はなにをしているのでしょう。なんちゅう、20世紀の終わり方。このあと仕事しながら元旦に突入します。なんちゅう21世紀の迎え方。
明け切ってしまいましたが 2001年1月14日(日)
うぁあー。すっかりお正月も明け切ってしまった。あいかわらず、家にまともに帰れない日々が続いている。しか~し、これだけは言っておきたいPowerBookG4のこと。待てば海路の日和あり。あの大きなモニタ、あの薄さ、アルマイトの弁当箱を思わせるどこか懐かしい、それでいて高級チョコレートを思わせるソリッド感。私しゃ、決めましたヨ。ふふふふふ。
電気ウサギはPowerBookG4の夢を見るか 2001年1月22日(月)
体質とでもいうんだろうか。この季節、私のいちばんの悩みといえば、しもやけでも、あかぎれでもなく、静電気だ。触れるもの、触れるもの、バチバチとくるもんだからイヤになる。車のエンジンをかけるとき、その火花でカギ穴がハッキリと見れるほどだ。こんなだから、いつかMac本体かHDを壊しちゃうんじゃないかと思っている。
先日、ウサギのグレコの耳を撫でてあげようとしたら、バチッときた。グレコはビックリして「グゥ」と唸って跳んで逃げた。どうも、あれ以来、嫌われているみたい。ウール100%なのに。なんで、こんなとこまで静電気が起きる!? この静電気、PowerBookの電源に充電できる…なんて充電器、ないですね。すみません。
と、ここからPowerBookG4について話を続けたかったんだけど、今日は、それだけの話です。すみません。
涙、涙、涙の日々 2月2日(金)
ひどいもんだ。1月の更新が、たった2回。こんなことは初めてだ。10日ほど前から仕事のほうは突然ポコンとヒマになったのだけど、ちょうど入れ替わりに、つらいことがあって落ち込んでいた。
大切な人が、突然亡くなった。まだ40代だった。15年来の友人。初恋の人(いや、初恋でもないか)。ずっと憧れの男性だった。夫の次に親しかった男性で(もっとも夫もその人のことが好きだったし、夫に言えないような関係じゃない)なんでも相談できる男性だった。だから、やはり「大切な人」というのが、いちばんふさわしいのだと思う。
夫には悪いが、そういう人が突然この世からいなくなったことに耐えられない。毎日ひとりになると、メソメソ泣いてばかりいる。こんなに毎日、泣くのは10年ぶりだ(結構、泣き虫なんだな私)。彼がどんなに素敵で刺激的な人だったかをキチンと書きたいと思うのだけど、「あんな出来事もあった、こんなこともあった」と思い出して涙が止まらない。先週末は夫を仕事場に泊まらせて、思いっきりひとりで泣いたが、まだ泣き足りないみたいだ(ほんと夫には悪いけど、その人との思い出を反芻している)。とても、えへへな日記にならない。ひどいもんだ。
そんなわけで、まだしばらくシリアスになってしまうかもしれないです。
すこし反省中 2月5日(月)
先日の記述に対して、なぐさめや励ましのメールをいただきました。本当に、ありがとうございました。感情的になってしまって恥ずかしく、ちょっと反省しています。まだ切ないけど、元気づけてもらってとても有り難いです。もう大丈夫です(いや、まだちょっと無理かな?)。
と言いつつ、こういう話をするのはなんなんだけど…DVDプレイヤーを買った。ちょうど1年前、MacWorld
EXPO東京の展示会場でピチピチ・ビニールスーツに身を包んだコンパニオンのお姉さんが『マトリックス』DVD発売をPRしていた。あれからプレステ2が発売され「爆発的にDVDが普及」と言われたが、これでやっとウチにも普及したわけだ。夫は、うれしくてたまらないみたい。
画像の鮮明さには呆然とする。10数年前の古いテレビ(チューナー部分がイカれていて、TV放送はビデオのチューナー経由で見ている)なのに、キリッとクリアに見えるからなおさら驚く。急に視力がよくなった気分だ。でも時々モザイク(ノイズ?)が出たり、画像がカクカクとんだり音が出なくなったりする。たしかDVD搭載のPowerBookG3が発売された当初も、そんなことが話題になった気がする。
夫は早速、ウッドストックのDVDを買ってきて見ている。「世代ですな」と言ったら「いや4時間も入って2000円! これにひかれて、つい」なんだそうだ。「昔、映画で見たときよりも、もんのすごく鮮明で画質がキレイ」とも言っている。
私は「ニュー・シネマ・パラダイス(完全オリジナル版)」を買った。この映画、私はテーマ曲のバイオリンの音を3秒聞いただけで涙がジョ~と流れてしまう。これ見て今夜も泣こ。
張り子のPBG4 2月6日(火)
昨日、神戸のソフマップに行ったら「PowerBookG4、2月5日(月)から順次出荷!」と張り紙がしてあった。店頭展示品はないかと探したら…あった。持ち上げてみると、驚くほど軽い。200グラム、いや100グラムを切っているかという軽さだ。ウワサ通
り、表面もツルツルでキーボードも真っ平ら…おや? 原寸ペーパークラフト、“張り子のPBG4”だった。
今日は三宮の(おなじみ)Seidenに行ったら「2月9日、発売開始」と張り紙がしてあった。すると昨日の「5日から出荷」ってのは、工場出荷ってことなのかな。…いや要は、毎日、ヒマにかまけて出歩いているわけです、私。
久しぶりに本屋にも行った。そういえば昔。先日亡くなったS氏と、その書店で待ち合わせたことがあった。「文芸の新刊書コーナーで6時に会おう。それから、飲みに行こう」と約束をしたのだ。編集者だったS氏にとって、書店は「いくら待っても平気な待ち合わせ場所だ」と言っていた。だけど、私のほうが先に店についた。初めて入ったので(その頃、私は神戸に住んでいなかった)読みたい本を探すよりも、新刊書コーナーをさがすうちに時間がつぶれた。遅れてやって来たS氏に「なんの本を読んでた?」と聞かれ「迷子になってました」と言ったら、なぜか頭を撫でられた。そしてカバンの中から1冊の本を取りだし「たまには、こんなのも読みなさい」とベンヤミンの「都市の肖像」を貸してくれた。あれから15年。この本は、いまも私が持っている。形見になってしまった。当時地下にあった書店の新刊書コーナーは、いまは同じビルの2階に移った。
マウス角党に、朗報!? 2月8日(木)
土居くん(と呼ぶのは馴れ馴れしいのだけど、なにせホームページの名前が「どいくんのHP」なので)から、「元気出して、声出して! 物は壊れる人は死ぬ 。そういうものです。」という、荒削りな励ましのメールをもらった。ありがとうございます。そして、こんなお手土産画像がついていた。
マウスの表と裏。
これは何かというと土居くん特製「光学式角形マウス」。角形マウスは、Mac歴10年以上の人には懐かしい、Mac純正マウスだ。固めのクリック感と手のひらに程良い違和感を感じさせるということで、いまでも根強いファンがいるという。私の夫も「あのマウスは、名器だった」と遠い目をして、時々懐かしがっている。そんな骨董品(!?)に、現代の光学式マウスを無理矢理詰め込んでしまったのだから、無茶なことをする。しかも見たところ、接続はUSB。USB接続の角形光学式マウスってことになる。さながら、円熟の大女優・森光子がモーニング娘。に参加して、ミュージック・ステーション出演!ってところか(ちょっと、違うか? この比喩は?)
試作機1号は、高橋良司 さんによる「Zone
0」というホームページで紹介されている。名付けて「オプチ角マウス」。上手い! しかし、当の土居くんのページには掲載されていない。なんでだ、土居くん? 自分で開発したというのに、なぜ自分ちに載せない? ガンガン宣伝してください。そんでもって、マウス専門店ぜひ開いてください(いや冗談抜きに、買いたい人もいると思う。「1台10万円」という目論見は、難しいだろうけど)。
ああ、そうでした 2月10日(金)
私「出ましたねぇ」
夫「出ましたよ。これは、軽いわ」
私「PBG3は、片手で持つと10秒で手が震えたもんだけど」
夫「うん。薄いから持ちやすくて、実際以上に軽く感じる」
私「これなら、カバンに入れても持ちやすい」
夫「でも、あんまりモニタが明るくないんだよな」
私「私はキーの沈みが浅いのが、ちょっと…。薄いから仕方ないんだろうけどね。それにキー1個ずつを、ここまで大きくする必要あるのかな。私には手に余る」
夫「アメリカン・サイズなんじゃない?」
私「これって、待ってたら値下がりしないかな」
夫「これが値下がりする頃には、Appleが経営危機に陥るときだろね」
私「そりゃ大変だ。買ってあげなきゃ」
夫「どうぞ、どうぞ」
私「でも、うちもそこそこ危機なのよね」
夫「えっ? そうなの?」
私「……宝くじ、当たらないかな」
夫「買ったの、宝くじ?」
私「買ってない」
夫「…………。懸賞に応募したら?」
私「当たらない。iBookの懸賞には13勝13連敗」
夫「誰かくれるかもしれないよ」
私「く~、なんだかんだ言っても、夫やねぇ」
夫「なんか勘違いしてるようだけど」
私「…………」はー。
ソコツ者の告白 2月13日(火)
私は子供の頃から「チョカチン」と言われて育った。あ「チョカチン」というのは、オッチョコチョイの関西弁(?)です。それだけに母は、いつも私にこう言い聞かせたものだった。
「どんなに自分が正しいと思っていても、口いっぱいにモノを言うもんじゃない」
叔母は、それにたたみかけ「相手が男だったら、なおさら慎重にならなきゃいけない。下手したら、首を絞められるよ」(ひょえ~)。
ところが、あー、やってしまったのだ。2年以上借りている駐車場で、なぜか1カ月前から契約している隣の区画を「ウチの区画」と思いこんでしまったのだ。なぜ1カ月ほど前から突然カン違いが始まったのか、自分でもわからない。ともかく、ある日を境に、ウチの区画はココ! と確信してしまったのだ。隣の区画の人は、さぞ困ったことだろう。ところが妙に奥ゆかしい(?)人らしく、なんの文句も言わずに、黙って(仕方なく)、本来ウチの区画に車を停めていてくれた。
さて3連休の前日。隣の区画には、本来の契約車が停まっていた。ところが、私の凝り固まったカン違いは止まらない。んま、ウチの区画に間違って停まっているわ。そしてご丁寧にも「ちょっとぉ、お間違いじゃないですか?」とメモをワイパーにはさんでしまったのだ。管理人さんから「あなたのほうが、勘違いしてるんですよ」と言われても、まだ信じなかった私。
「そんなことはないわよ! ほらパスカードに番号が書いてるでしょ。ほら! このとおり…ほんとだ。私が間違ってる」
昨日は、なんとか締切の約束通りに原稿が仕上がったわ、と自慢げに深夜にメールで送ったら、別 の原稿を添付していた。あ~、重傷の私。
チタンフレームの額縁 2月15日(木)
MacWorldサンフランシスコに行った友人からお土産に、PowerBookG4のポスターをもらった。紙は厚いし、キレイだし、大判のすんごく立派なポスターで、フレーム(=額)に入れて飾りたいくらいだ。
以前、東急ハンズでポスター用にフレームを特注したことがある。カジュアルな細身のスチール縁で色がいろいろ選べ、案外安かった。2つ作って、天地120cmの赤いフレームはマチス、もう1枚は90cmほどの紺のフレームでリヒテンシュタインのポスターを入れ、リビングに飾っている。
さてPowerBookG4のポスターを飾るなら…そりゃもう、チタンしかないでしょう。チタンフレームに納まったポスター。う~ん。なんて無闇な贅沢。PowerBook本体が買えてしまうかもしれない(ってことはないか)。だめだ、私にはそんな勇気ないや。それよりポスターを飾れるくらい、キレイな仕事場にかたずけたい。去年からゴミの山のような資料に囲まれている私。きー。
チタンの箱に目がくらみ 2月19日(月)
いま出ているMacPeapleに、少し前までチタンは「貴石」の部類に入ってたと書いてあった。金属アレルギーを起こさない素材でもあるそうだ。私は金属アレルギーで、ピアスだとつけて30秒で18金か18金メッキかを見破れる。メッキだとすぐに耳穴が痛かゆくなって真っ赤になるし、Stearing
Silverなんて書いてあっても、純度が低ければすぐわかる。チタン。まさに私にうってつけじゃないか。
結婚10年目のダイヤのエタニティリングってのを、去年もらわなかったことだし、よし、チタンのPBで手を打とう。どうだ、夫? どうも、私だけの力では、どーにもなんないと弱気になりつつある今日この頃。
なにが出るかな? なにが出るかな? 2月21日(水)
なんでQTストリーミング放送じゃないんだよぅ。今年は基調講演はおろか、幕張にも行けない(だろう)私。きー。iMacと…あとは何だ!?
ブーケな気分 2月22日(木)
やっぱり、キーノートはナマに限るということか。ネットを通 じて見ているだけでは、数々のギモンが頭をよぎる。あの花柄のiMac、こすると花の香りがするかもしれない(すると、ブルーの水玉 ダルメシアンをこすると、犬の香りがするの?)とか、S.ジョブスのあのスーツは、NEXT時代のアルマーニだろうか? ということが気になって仕方ない。(まだ、あのサイズで入るんだろうか? 5~6年前の雑誌「WIRED」を取りだして、つい見比べてしまった)じゃあ、靴は? まさかサンダルじゃないだろうが、ネットニュースの画像ではなかなかわからない。そもそも、なんで今回はスーツだったんだろう? ひょっとして私が去年「サンフランシスコのEXPOと服もクツも全く同じだぁ~」と言ったから(だいたい、そんなことわざわざネットで言うのも、世界でも私くらいだろう。って、自慢になんないか。もっとも、同じであることを教えてくれたのは、Mac's Cafeの三井さんです。三井さん、お元気ですか? ご無沙汰してます)だろうか? あの言葉で、傷つけてしまったとか?
EXPO報告と、PBG4の感想 3月2日(金)
な~んか。このところロクなことが起こらない。厄年は済んだはずなのにな。節分の前に五色豆を食べちゃったのが、いけなかったのかな(好きなんです、五色豆)。ちなみに友人である、京都の五色豆屋の娘(なんかイパネマの娘みたい)に以前聞いた話では、五色豆は茹でたて熱々の豆に手作業で色つき砂糖をまぶしていくんだそうだ。掌の皮の薄い人だと真っ赤になって、手荒れがひどい。そんな過酷な労働だと聞いて、ビックリしたもんだ。「でも出来立ての五色豆を食べられるのは、生産者ならではの役得どす。出来立ては柔らかくて甘くて、それはそれは美味しいんどす」と言っていたっけ(一部脚色。京都人だからって、そうそう日常的にドスドス言わない)。 私には面白いことは起こらないが、面白いメールをもらったので紹介させてもらいます。らーかみさんのお友達(=仕事の関係上、招待券で見たそうな)が先日のMac World EXPO東京のジョブス基調講演に行った感想。
彼いわく、「Mac はなんかカルトだねぇ」だそうです。うんうん。そうです。祈祷公演というくらいですからねぇ(あ、言ってるの私だけか)。でも冷静に考えてみれば、“顧客”であるユーザーが一喜一憂してジョブスの言葉を待つというのは、ちょっと他にはない世界。これが、幸せなのか、なんなのか。いや、やっぱり幸せなんだろうな。
「ジョブズがなんかしゃべると、みんなが『おぉー』とか『うぉー』とかリアクションが濃ぃーぞ」「ペンティアムより速いぞ、というデモをするとみんなが拍手喝采、ほんとカルトだねぇ」という印象だったそうです。
その話を聞いて私は否定出来ませんでした。まだMacの世界に入って2年ですが、気がつくとどっぷりMac信者になっています。他の家電とは全然違う魅力がMacにはあります(どんなによく切れるシェーバーでも、そこの社長を好きになったりはしませんよね)。Macは本当に特別な商品であることを改めて実感しました。
そして、この「えへへ日記」オープン(?)直後、最初にメールをくれた親愛なるossyさんは、PowerBook G4を買ったよ~と自慢話を送ってきてくれた。思いがけずに!そして予想より早く!たった今、PowerBook G4 Titanが届きました。で、インプレッションは「すご~くいい」です。うあー。申し込んだのは、サンフランシスコEXPOでの発表直後? ということは、40日ちょっとで届いたということ?(後日追記:20日で届いたそーです)先日、私がソフマップで入荷予定を聞いたら「さぁ、なんとも言えませんね。2カ月か3カ月か…」と言われたのだけど(一応、買う気にはなってるんです。資金の見込みはともかく)。うう~。 よく私は、日曜日の朝日新聞の朝刊で信頼する書評家が誉めている本をつい買ってしまうんだけど(最近、中野翠お姉が登場しないのが寂しい)、いま、それと同じ心境です。私もうダメです。PBG4、行ってもいいかなぁ? 「いいとも」と、誰か言って~。(後日追記:Tagawaさん、「いいとも~」の突っ込みありがとう)
名刺入れ(アルミ)をでかくした感じのスケールで、とにかく薄いです。細部のデザインもかっちょいいですし、パワースイッチなんか涙モノです。ちょっと見て、また箱に戻しちゃったくらいのでもったいない!もったいない!状態です。
iMacジャック・ブルースマン現る 3月7日(水)
昨日の夕方。久しぶりに家でご飯でも炊くべぇ、と思って帰ってきた。駐車場から戻ると、夫がスーパーマーケットの前で人と話している。腰近くまで長い髪を後ろでくくったミュージシャンっぽい男性…あ、本当のミュージシャンだ。ブルースハープ(ハーモニカ)の日本の第一人者、妹尾隆一郎さんだった。
妹尾さんは、以前うちの仕事場の隣にあるライブハウスで月に1回出演していて、共通 の知人を通じて知りあったのだった。熱烈なベテランMacユーザーで、ライブ中にもPowerBookを広げていた。私たちが(地震で家が壊れて)仕事場に住んでいた頃、「ちょっとMac貸して」とやって来たこともあった。(ちなみに夫は東京に住んでいた25年前、妹尾さんのライブを見に行ったことがあるという。その頃は純粋に、単なる観客。それがこうして、知り合いになるのはなんか不思議だ)。
で、昨日。ある雑誌(?)から「メディアプレーヤーでブルース関連のストリーミング放送をしているサイトを見てコメントして欲しい」という依頼を受けたものの、現在ツアー中でコンピュータを持っていないから(最近はPBを持ち歩いていないらしい)誰か知り合いんちに行って見よう、と神戸の友人を訪ねてきたという。その友人というのが、私たちとも共通 の友人で、近所なのだ。う~ん、世間って狭い。そしてナイスタイミング。ウチでは、ちょうど「この冬最後の、カキフライ大会だぁ」と家で揚げ物するつもりだったから。揚げ物は、たくさんするのがいい。
「じゃ今日はウチでご飯食べに来てください。お布団もあるから泊まってって」と、誘った。 ヤマのように揚げたカキフライが綺麗になくなった。作ったご飯を平らげてもらうってのは、快感。イタリアのマンマになった気分だ。ご飯を食べ終えると、妹尾さんはリビングに置いたiMacであちこちのサイトを見て回った。「この曲はね」と解説してくれたり、ブルース・コードを教えてくれたり、ハープの構造を教えてくれたり…。ゼイタクな個人授業をしてもらった。ブルースハープって、12本で1セットなんだそうだ。でも1本あたりは、ドレミファソラシド“わずかな穴”しか開いていない。でも、ライブで聴いてると、もっとたくさんの音が出てるような気がするんだけど。なんで?
「それはね、同じ場所の穴を吹いても、吹き方で音の幅を作るようにできてるんだ」と、ナマで吹きながら解説してくれた。出せる音の限界点が決まっているが、ヘタじゃその限界まで音が出せない。限界まで出せるのがプロというワケだ。うあー、なんてゼイタクなライブなんだろ。本屋さんで「妹尾隆一郎のブルースハープ入門」というビデオ本(ブルースハープ付き)を見たことがあるが、まさかナマで教えてもらえるなんて思わなかった。ウサギのグレコは、ハープを吹く妹尾さんの足元に寄っていって、ズボンをペロペロ舐めている。 「お、俺のことが載ってる」というサイトを見つけ「なんでコイツ、俺のプロフィール、こんなに詳しく知ってるんだろ? ○歳のときに「○○」というレコードを中古で買った、ってことまで書いてある」なんて、驚いていた。
結局一睡もせずに朝までネットつなぎっぱなしで、4人でおしゃべりをした。夜明けのお茶漬けを食べて妹尾さんは帰っていった。次は九州(だったっけ広島だったっけ。眠くて私はヘロヘロであんまり覚えていない)だそうだ。ミュージシャンって、やっぱスゴイと思った1日でした。
あすなろ、あすなろ 3月12日(月)
インターネットにつないでは、今日こそジェリービーンズみたいなあの『Buy』のボタンを押してやる~、とか、今度という今度は『バスケットの中味を購入する』に進んでくれよう、とか、え~い!しゃらくさい、お店に行ってレジのお兄さんに「予約1丁!」と宣言しよう! とか、そんなことばかり毎日考えている。う~ん、う~ん、う~ん。PowerBookG4。どないしよ。
サイエンス・フィクションの発見 3月21日(水)
いや~、お久しぶりです。ヒマになって、かえって日記をサボってしまっている。どうも最近、無性に本を読みたくなって乱読の日々。気がつくとソファでそのままうたた寝してしまう毎晩だ。ここ2週間ほどで、猪瀬直樹の『ペルソナ』と『ピカレスク』、小谷野敦の『バカのための読書術』、宮本輝の読みそびれていた小説を数冊、それからSFを“古典”から読むのが楽しくなってどうにも止まらなくなってしまった。特にハインラインの『夏への扉』は、あまりに見事な展開で、読み終わってから3日ほどボ~っとしていた。10代の頃この本に出会っていたら、数字に弱いくせにサイエンティストを夢見て大学は無謀にも理数系受験を目指し、道を誤っていたかもしれないとさえ思う。ま、どっちみち10代の頃は無条件に「私、理数系ってキライ」と思っていて、フィクションであろうがサイエンスにアレルギーを感じていたから、SF本には近づきもしなかったのだけど。『夏への扉』は、時間旅行と人間の冷凍冬眠、そしてロボットといったSFの王道ともいうべきテーマが揃っている。さらに加えてハードボイルドとハーレクインロマンスと、青春小説まで盛り込まれているようなお話だ。それに、読み終わって無性に猫を飼いたくなって「いやいや、私にはウサギのグレコがいる」と、いつにも増してグレコのことが愛おしく思えてしまうという、とても不思議な読後感だった。
たしか1年半ほど前だろうか。西新宿のNTTの情報博物館(正確な名前を忘れてしまった)みたいなところで、『ニューロマンサー』の作者ウイリアム・ギブスンのインタビュー映画を見た。30分ほどの内容だった。そのときはサイバーパンクSFの旗手なんてことも知らなくて、ボーッと見てた。でも、こんな言葉は覚えている。 「1970、80年代になって個人がコンピュータを所有できるようになった。それは、リアルタイムに体験した者でしかわからない感動だった。ワオ! コンピュータを自分の部屋に持てるって? まさに、情報の民主化運動じゃないか。僕たちは、新しい時代の幕開けにゾクゾクしたよ」 言い方は違うだろうけど、だいたいこんな内容だった。そして、そう語るウィリアム・ギブスンの仕事部屋のデスクの上には、パワーブックが載っていた。電車の窓から撮りました。