Vol.32 EXPO N.Y./2000

いきなりのスニーカーのゴム底みたいな形をした

新型マウスの発表が始まった。おお~、大した新製品発表

がないから先制パンチで驚かせようっていうのか、
それともこのペースでガンガン新製品が発表されるのか? 

わーい、わーい、本当? 7月15日(土)

 ウサギのグレコの傍若無人なふるまいで(いや、もともと無人ではあるが)、家の中全部がウサギ小屋と化している。特にトイレのしつけを守らない。あまりにヒドイので、約1年ぶりにケージに閉じこめた。半日ですっかり、しおらしいウサギになった。反省する知能があったとは…。妙に愛おしい、この気分はなに?

 ところで、すごい情報ですね~、アレ。ドキドキドキ。


ViaVoice使い心地レポートです 7月17日(月)

 毎日キーボードに向かって文章を打っていると、Macの前に座るのさえイヤになるときがある。マンネリなのだ。だから、音声認識ソフトViaVoiceにまず私が期待したのは、そんなときの「気分転換にイイかも?」ということだった。「わ~い、やっと私もMacに命令できる立場に立ったぞ」と思うとうれしいし、「コンピュータ、転送」なんて命令してスタートレックの乗組員になった気分も味わえる(実際に試してみたが、まあ、その話は後回し)。つまり実利的精度よりも、SF的体験ができる、ってことのほうがうれしかったのね。初代iMacユーザーでいち早く買った友人は「いやー、233MHzじゃ変換が遅いし認識率も低いし」と言っていたが、いいじゃないの面白ければ。ところが意外にも、なかなかデキるヤツだと思う(それとも期待値が低すぎたのか?)。
 
 そんなわけで、ViaVoiceについて10日ほど使った感想(っていっても、毎日みっちりってワケではないので、第一印象というところ。その割には長いよ)です。

 

■セットアップは簡単なのに、なぜかいつもの大騒ぎ■

 マイクの取り付けや、装着の仕方は「ファーストステップガイド」を見ながら、簡単にできる。6色パーツから好みの色を選んでセット(こういうとき、いつもなかったことにされるボンダイブルーは、ちょっと悲しい)。インストールも、いたってラクチンだった。CD-ROMを放り込んで、指示通りにするだけで完了。再起動すれば、次は設定…と思ったら

「このソフトはOS8.5.1以上対象です。アナタのは8.5.1じゃありませんよ」

と、宣告された。え~?
「USB接続のFDドライブのために8.5.1にしてたはずだよ~」
うちのアップグレード担当大臣である夫はガンとして言い張ったが、アップルメニューを見たら確かに8.5のまま。は~。このソフトは「ユーザーの声を学習させていくことで認識率がアップする」のが特徴だが、私たちが先に学習させられてしまった。これからは夫よりViaVoiceを信じて生きていこう。で、古い雑誌のCD-ROMからアップデータを探しだし、インストールした(いやしかし9.04の時代に、古いアップデータを探し出すのは結構大変だった。こういうのは、日頃から整理しとかなきゃ、ということも学びました)。

「さて、ほんじゃ、やっと設定を…」
ところが、今度は「使用するにはメモリが足りません」と来た。まったく、どいつもこいつも新しいソフトは、メモリ食いになっちゃって。「いまに太るぞ~」とマイクに向かって悪態をついてみたが、設定前なので認識はしない。はい、どうせ私は96M。仮想メモリのONにして、またまた再起動した。

 

■ファースト・ステップ・ガイドは、かなり親切■

 とまあ、やっとここからが本題なんである。ソフトを起動して、設定アシスタントに言われるまま操作していけば、ものの10分で使用が可能になる(マウスさえ使えれば初心者でもOKだと思う)。そんでもって「ファースト・ステップ・ガイド」という薄いマニュアルは「早く、使ってみたい」というユーザーの気持ちを汲んで「ま、とりあえず数十秒の短い文章を読んで、すぐに使ってみましょう」という手順になっている。ん~、気に入った。よくできたマニュアルだ(逆に「ユーザーズガイド」はカラーなのに、妙に文字組がツメツメで読む気がしないのは惜しい)。で、その通りマイクテストのみで音声入力してみたのが、この文章。

2000年7月5日水曜日晴れ
初めて空白を入れるリアボイスを使ってみました。
どんなものかドキドキですが、案外いい返還後が早くて、びっくりしています。自然な感じで空白を入れるん秋無税文章になってたり、メールに転送されたりします丸い。廃業開業をファイル名にいうそんなこんなで、ウサギのグレー講和グレー(グレー後グリコここで空白、。壮麗経営ウンウン3寓意要は南アなぁ

 日付は難なくクリア。ビアボイスは「リアボイス」と変換されたり、不思議な文字が混ざったりするが、それなりに日本語ではある。まあ、それなり。でも、ロンドンのパンク系のお土産物屋で売ってるワケわからん日本語Tシャツのほうが上かもしれない。

 文中に何度か「空白を入れる」と出てくるのはコマンド(声で指示するのでボイスコマンドという)なんだけど、そのまま文字として変換されてしまった。まだ私のことを、学んでいないせいかなぁ。ウサギのグレコは、何度やっても「グレー講和」とかになってしまう。思ったより変換は早い。しゃべったすぐ後から追いかけてくるという感じだ。それにしても最後の「壮麗経営…」っていうのは何なのか、自分でも意味不明(なに、しゃべったんだろ?)。

 

■4つのお願い、4つの学習■

 ViaVoiceの認識率を上げるには、ユーザーの声の特徴を学ばせなきゃいけない(これをエンロールという)。用意された4つの長文文書をマイクに向かって読み、ソフトが解析するという仕組みだ。読むのは、1つあたり15分はかかる。途中、何度読んでも認識してくれない語句があり(特に私はビュッフェとか外来語に弱いらしい。なんか傷つくなぁ)何度もやり直しを命じられた。

 「一気に4つとも読んでまとめて解析してしまおう」
と思ったが、どうも徐々に認識率が低下してくるみたい(ここんとこが、233MHzとけちけちメモリが災いしてるのかな)。なかなか先に進まず、結局あきらめて1つ読んでは1つ解析、というふうにした。解析時間は、マニュアルには10分~40分とあったが、私の233MHzのiMacで20分~25分だった。ギリギリHDを鳴らせながら解析している様子は「お~、演算してる~」と実感。「コンピュータを使ってるんやね~」と思う。こうやって充分(?)私の特徴を学ばせた上で、音声入力してみたのがこの文章。

7月14日木曜日

音読するというのは、考えてみれば小学校以来のことかもしれません。自分の声を聞きながら文章及んでいくというのも、少し照れます。それでも、思った印象に変化犯人は時間がかからないような気がします。つまり、はっきり言ってかなり使える。これで随分私の声の特徴を、覚えたのではないかと思います。文字の誤認識というのも随分減ってきました。私がしゃべったことを、ハードディスクが気に入りやって、一気に文章として画面に現れるのは、ちょっとした感動です。

 ね? かなり賢くなったでしょ? 「ここで改行」とか「マル=。」もバッチリ。ところどころ誤認識はあるけど、大筋では通じる。まあ、下書きくらいには使える感じ。間違えたところを修正することで、なお一層認識度がアップするそうだ(ってことは、結局キーボードは使えなきゃできないってワケだ)。ただし他にソフトを立ち上げてると、表示も変換速度も遅くなる。認識の時はコレだけ起動して使うのがいいだろう。 

 

 ところで起動したとき、まだ一言もしゃべってないのに「な~に?」という文字が表示されることが2度ほどあった。むむむ、これって一体な~に? とこっちが言いたい。学習の驚異的成果なんだろうか?
 
 日によってマイクの認識が「不良」になることがあった。コントロールパネルで「外部マイク」になっているか確認したが、プラグ部分をイジイジ触ってるうちに直った。接触不良かもしれない。なんか家電っぽくて、それもまたおもしろい。
 
 音声入力した文章は、他のいくつかのソフトに「転送」することができる。試しに「クラリスワークスに転送」と言ってみたら、一発でクラリスワークスが起動し、ワープロ文書でそのまんま表示された。おお~、かなり感動。「コピー&ペースト」の方が早い気はするが、この際そんなこと言うのはヤボというもんだろう。ちなみに「火星に転送」と言ってみたが、火星には行けなかった。当たり前です。第一、行っちゃったら空気がなくて困る。艦長が現れても会話に困る。ミスター・スポックが現れたら…握手してもらおう。

 それはともかく、さらにモノは試しでICレコーダーに録音した私の声を(マイクを通して)聞かせたらどうなるかもやってみた。例題はアップル宣言「クレイジーな人たちを讃えよう」。
ViaVoiceはこう聞いたそうだ。

「区への疑念受け深く配慮を人」

 で、もう1回聞かせてみると「けれど音楽とか開放」と出た。ん~、意味は近い(!?)。惜しい。もう1回聞かせてみる。
「家フリゲートかける本会議」。う~ん、クレイジーな聞こえ方しかしなかったみたいだ。いや、そんな使い方した私がクレイジーでした。

 そんなわけでグダグダとかなりの長くなってしまったが(いつものことですが)初代iMacでもそこそこ快適に使えるし楽しいよ、と私は言いたかったわけです。皆さんは、どうですか?


疾風怒濤の新製品ニューヨーク 7月19日(水)

 Mac World EXPO NewYorkが始まった。今年は私も早めのバカンスをとってここニューヨークから…あ、違った。今年も相変わらず、うちのiMacから夫とウサギのグレコと一緒にQuickTimeストリーミング放送で見た。以前、つながらなかった同じ轍を踏まぬよう夜9時45分から接続し、QTを立ち上げてスタンバイ。いままでで一番音もいいし、動画もほとんど途切れない。映し出された会場風景では、いつものご陽気でのんびりしたロックミュージックとは違い、中世ヨーロッパのリュートみたいな(よくわかんないけど)弦楽奏が流れていた。
 
 始まったのは、10時15分。「Think Difarent」CMのあとに、ジョブスCEOが登場した。

「QTストリーミング放送で見ている皆さんも、こんにちは」

みたいなことを言って(いや、正確なところはわからないが…一応、QT画面に向かって「こんにちは」と返した私って、お行儀がいいでしょ)、いきなりのスニーカーのゴム底みたいな形をした新型マウスの発表が始まった。おお~、大した新製品発表がないから先制パンチで驚かせようっていうのか、それともこのペースでガンガン新製品が発表されるのか? まだまだ疑心暗鬼になりながら、見守る。ちなみに新型マウスはどんなサイズの手でも、そしてどこを押しても快適に使えるんだって。

 そしてG4デスクトップの発表。デュアルCPUを含めた3モデルで、ハイエンドの500MHz×2=1GHzは「世界で最も速いパーソナルコンピュータ」というお馴染みのフレーズが飛び出した。今日は疾風怒濤の発表の予感。シュトルム・ウント・ドランクだー。
 
 続いて「ギガビット・イーサネット」の説明が始まった。
「へ? ギガビット? なんのこと?」
 驚いているところへ、私のPHSが鳴った。なんだよー、こんなときに電話してくるのは誰? ひょっとして、私の疑問を聞きつけたジョブス氏自らが「ギガビットってのはね…」と説明してくれるとか? 最近のQT放送はここまで進んでるのか? と思って出たら、友達の「なんちゃって舞妓さん」からだった。「いや~ん、久しぶり~、どうしてた~」とうっかり世間話を始めそうになったが、我にかえって「あとでかけ直すからね」。iMacの前に戻ると、OS Xの説明に移っていた。ハイスピード・モデル発表の今日は、発表のペースもハイスピードだ。ところが、11時10分を過ぎた頃から回線が混みだしたとみえて、ガクンとQT画面が動かなくなった。10秒止まってまた動き出すという感じ。ああ~、まだまだ続く新製品の姿が見れない~。

 でも、結構決定的瞬間(?)は見れました。4つのモデルの新iMac、iMovie2、「ホームページに簡単に写真が貼れるなんだかんだの機能」としか聞き取れなかったのは、iToolsの新機能みたいだ。
 
 それにしてもiMac、4兄弟になるとは…しかも、色もガラリと変わった。カラマーゾフの兄弟もビックリだ。

1 iMac(エントリーモデル)$799
 350MHzでCD-ROM  インディゴブルーの1色 

2 iMac DV $999 
 400MHzでCD-ROM ↑にルビー(赤)を加えて2色

3 iMac DV+  $1,299
 450MHzでDVD-ROM ↑にセイジを加えて3色
セイジって、見たところ緑っぽかった。「青磁」のことだよね、きっと。ついに日本語がiMacカラーになるのかぁ。しかし「+」って、あなた。

4 iMac DV Spesial Edition  $1,499
 500MHzでDVD-ROM グラファイトとスノーの2色

 

 いずれも、G3。なんか、複雑化していくiMac。そして、いままでのカラーで揃えた周辺機器の立場はどうなる? 特にタンジェリンとグレープの立場は?

 そして「One More Thing」。で、で、出たー!
新しいデスクトップ G4Cube。やっぱり、ウワサは本当だったんだ。8インチ(約20センチ?)角で、DVD-ROMはスロットローディング。上から差し込む様子は…あ、トースターみたいだ。手提げ部分を引っ張ると、筐体の中味がスッポリと姿を現し…ますます、トースターみたいだ。そうか、情報家電ってこういうことだったのか(どういうこと?)。正面には、大きなAppleマークが付いている。しまった。サイコロの目は、1個だったか。でも4日前は、サイコロの目を1個にすると弁護士からメールを受け取るかもしれないのでビビってしまったのだった(異議アリ! 弁護人は証人を故意に挑発しています…って私は、なにを言ってるんでしょう。ビデオで「アリーMyLove」の見過ぎか)。

 「G4ミニチュアゼーション」という、ジョブスの言葉が聞き取れた。うあーい、うあーい、これなら私のデスクトップにグー。し、し、しかし…$1,799と$2,299の2モデル…。数週間後に発売開始。うーん、うーん、うーん。

 

 お馴染み、田の字マトリックスが横に「増築」され「デスクトップは、すべてNew」と解説。Cubeは、「コンシューマ」と「プロ」の間の「デスクトップ」のワクに収まった。やっぱり「増築」したんだねー。よかった、よかった。あれ? そういえば「ポータブル」の部分が空いてるんだけど…「今日はこのくらいにしといたろ」とジョブスは言わなかったが、これには全然触れず(リンゴマークで、さりげなく空白を埋めてあった)あと新しいディスプレイも発表され、キーノートは終了したのだった。ふー。

そんなわけで、おさらい
●今後の新製品に標準で付く新型マウスと新キーボードの発表
●新G4を3モデル(そのうち2機種はデュアルCPU)発表
●OS Xのベータ版は9月、製品版(?)は2001年「Very early=すごく早い時期に」とジョブスは言った。
●新iMac4モデル、総5色発表
●G4Cube(2モデル)発表
●新ディスプレイ発表

 

パシャパシャ10点もキャプチャしたのに、全部画面は真っ黒だった。なんでだー。
チン妙なご神体を祀る神社での記念撮影をDPEに出したら、ネガを真っ黒にされて返ってきたことがあったが…


Sageはセージ政治じゃなくて青磁でもないのね 7月20日(木)

 新iMacのニューカラー「セイジ」に関して、メールをもらった(不破さん、ありがとね)。

たぶんセージというのはハーブのことだと思います。実物は見たことがないのですが、アガサクリスティ-の作品(ミス・マープルが出てくる短編)に、セージとジギタリスの葉を間違えて食べてしまった人が死んでしまったという事件が出てきます。

 舟橋さんにも同様のご指摘、いただきました(ありがとう。)。そうか、肉料理とかに使うハーブのセージね。スペルを見たら「Sage」なので、やっぱりそうみたい。インディゴブルー(=染物)、ルビー(=貴石)と来て、焼物の「青磁」を思い浮かべてしまったのだけど(確かに、言われてみれば「青磁」はもっと色が薄いか?)残念。iMac史上初の日本語カラー採用はならずか(でも頭の片隅に、ちょっと望みを持っている私)。


声の文章、指の文章 7月25日(火)

 鹿児島の西村さんから、こんなメールをもらいました。VIA VOICE、Mac版が出てレビュー記事もよく目にするようになりましたが、認識率はやはりイントネーションに関係ないということが、これでわかります。

 久々に、インストール前から興奮するソフトでした。
まったく田中さんのおっしゃった通り、SFチックだと思います。コンピューターに命令を言いつけるなんて、憧れでしたもんね。つい調子に乗って、「お手!」とか「おあずけ!」とかいいつけてしまいます。(ん!?SFっぽくないか、これは)

 ちょっと面倒なのがエンロール、とりあえず二つの文章を読み上げました。それぞれの解析には約15分ずつかかりました(PBG3/333で)。小学生の頃、国語の時間には朗読がクラスの誰よりも上手で、「将来はアナウンサーになったらいいのに」とまで言われた私でした。ついつい、抑揚をつけて、気持ちを込めて読み上げてしまいます。もっと平坦に、淡々と読み上げた方がよかったのか、その後、
音声入力しても、認識率がよくありません。日本語への変換も含めると、誤認識率ほぼ100%に近い!!(笑)度重なる引っ越しで、日本全国(千歳、稚内、東京、静岡、北九州、福岡、佐賀、鹿児島)を渡り歩いて、標準的な日本語を身につけ、スタンダードな日本語を話しているつもりだったのに、ショックが隠せません。

 あと、歌も歌って聞かせましたが、これはもう全然駄目ですね。語句の途中で伸ばしたりすると、もう別の言葉になってしまいます。でも意外に、早口には結構対応できているようで、感心しました。

 夏休み向けの、クラス便りをVIA VOICEでつくろうと思ったのですが、散りばめられる誤字、脱字が多く、チェック漏れでそのままプリントしては大変だと思い、途中で挫折して結局は手入力です。

 マックに命令できる、と思ったのもつかの間。やっぱり生き物同様、調教しなくちゃ行けないんですね。夏休み中は、マックの調教を頑張りたいと思います。

歌を聞かせるとは…思いつかなかった。西村先生、素晴らしい。いやー、私も今度試してみよう(IBMの開発者は、よもやそんな使い方をするとは想定してなかったことだろう)。

声に出す文章とキーボードで打ち出す文章は全然、構成の発想が違う。これは、Via Voiceを使ってみて発見したことだ。キーボードに慣れているせいもあるのかもしれないが、打つほうが断然、言葉を紡ぎやすい。頭のなかにモヤモヤと浮かぶ気分や感触を指がつみとって打ち記す。これがキーボードによる文章とでもいうんだろうか。その点、声に出して文章を組み立てるのは、もっと瞬間的なひらめきが要求される。逆に、口述向きの思考というのがあるに違いない。こういうとき、脳の中味はそれぞれ何か違いがあるんだろうかと興味もある。

 また自転車のサドルを盗まれた。去年も、ちょうど今頃に盗まれたことがあり、後からマンションの駐輪場の片隅に引き抜いたサドルが放置してあったのを発見。とりあえず戻ってきたのだった。以来、サドル下のポールにブサイクなくらい名前を大書して防衛してたのに…。管理人さんの話によると、今年は駐車場の真ん中に外したサドルがいくつも山積みしてあったそうだ(ウチのはなかった)。推定被害数10余台。中高生のいたずらなのか?

夏休み恒例! チキチキサドル早外し競争~!

でも流行っているのか? どーでもいいけど返してくれ~。

 


根元までしっかり見たゾ、今年の花火大会 7月29日(土)

 今夜は、神戸の花火大会だった。毎年のことだと思いながら、やはり今年も数日前からソワソワ。家のベランダからでもよく見えるのだが、結局、夕方から出かけることにした。こういうお祭りの夜は大勢の人混みに交ってこそ楽しいんだよなぁ。三宮でもポートアイランドでも、浴衣姿の女の子がわんさか歩いていて、お祭り気分も盛り上がるってもんだ。
 
 港の第4突堤から眺める花火は、それはそれはデカくてキレイで迫力があって、打ち上げの根元からハッキリと見渡すことができた。ここから見るのは初めてだが、すいている割には大玉の発射地点の真正面(神戸の人、来年はココおすすめですよ)。1個ずつ交互に打ち上げられたり、2個、3個と競演するように折り重なったり。1つの花火でも、2度3度と色と姿カタチを変えて、大きな炸裂音を鳴らせながら海に向かって火玉が燃え尽きていく。デジカメを構えた夫は「あれ? 電池切れだ」(まったく)。しかたがないので記念撮影はあきらめて、2人でフラッペのストローをくわえ「ヒョエ~」「ウォ~」といちいち反応しながらただ眺めていた。う~ん、日本の夏。幸せな夏。

 10年前の夏。やはり私は、琵琶湖の湖岸の花火大会を眺めていた。夫との結婚を父に反対されて家出をし、ある知人というより恩人の家にかくまってもらっていた時期だった(父にボコボコに殴られ、肋骨にヒビが入った。文字通り命からがら逃げてきた…っていうと、父親のことを一方的に悪者にしちゃうのかな?)。そのときは「これからの私の人生、自分で落とし前つけなきゃ」と、花火を眺めながら思ったものだ。一緒に居た人生の先輩(女性)も「なんとかなるわよ。元気出して」と励ましてくれた。
 
 以来、花火を眺めるたびに、私に中に漠然とした「決心」みたいなものが芽生える。なーんて、いまはアホ顔で「ひょえ~」と見上げるだけなんだけどね。そんな気分をキュンと思い出すわけです。そういえば、明日は私が「家出」してまる10周年。家出記念日…って、そんな記念日は自慢になんないです。奇しくも、今夜私たちが花火を眺めていたのは、挙式した船が接岸していた埠頭だ。私の家族・親族は誰ひとり出席してくれなかったが、友人をいっぱい呼んで大騒ぎしたんだけどね。父はまだ怒ったままだが(ガンコなんだな、これが)、できることなら仲良くしたいと改めて思う夜だった。


夏の宿題  7月30日(日)

 いつも「しなきゃ」と思いながら、なかなか腰が重い作業っていうのがある。私の場合は洗濯物をたたむことと、リンクの作成だ。友人、知人、いつもチェックするお気に入り…。ブックマークには、未整理のままいっぱいたまっている。
 少しだけリンク部分を増やしました。今回は、ユニークな周辺機器とか、お役立ち商品系。夏の間に、リンク類を充実させたいと思ってはいるのだけど…。
 
 地震前までGWのお祭りだった「神戸まつり」が、夏のお祭りとして今日まで約10日間開催されていた。これを称して「関西三大祭り」というそうな。京都の祇園祭、大阪の天神祭り、そして神戸の…ということだけど、それを聞いたら大阪人と京都人は怒ってきそうなので、知り合いにはまだ言ったことがない。


500円玉Macを買った女 8月1日(火)

 新しい500円玉が発行された。偽造/変造硬貨対策らしい。確かにタバコや缶コーヒーなど、身近な自動販売機は今やほとんどが500円玉拒否仕様だ。おかげで私はこの1~2年、“500円玉貯金”を続けることができた。先日数えてみたら110枚=55,000円になっていた。

「それって、ヘソクリっていうんだよ。毎日のおかず代が削られてたってことじゃないの? どーりで最近…ブツブツブツ」

 夫が横槍を入れるが、えーい、うるさい。それはそれ、コレはコレ(論理になってない)。なに買おっかなー、えへへへへ。先週末、ソフマップで中古のPowerMac7300/166と出会ってしまったのは、ちょうどその頃だった。

 “貯金”を使ってもまだ、おつりが返ってくる値段。おおー! どうする? こういうとき、双子座生まれっていうのは便利(?)かもしれない。意思の堅さを試すかのように、私のなかの「別の私」もブツブツと意地悪問答を仕掛けて来るのだ(これってちょっと、アブナイ?)。

●「G4/400が欲しかったんでしょ。いまなら値下がりしてるよ」
○「でも500円資金じゃ、まだまだ足りない」
●「G4 Cubeも、もうすぐ発売だよー」
○「ひょえー。いまは、それほど欲しくないけど見たら欲しくなるかもしれない。そしたら更に貯金しなきゃなんない。そうなると、もっと悔しいー」
●「でも、これっていまさらのPMだよ?」
○「いまのメインマシンのLC630は、もっといまさらだぁー」

 うーむ、予約して数年後に食べることのできるトゥール・ダルジャン「鴨の丸焼き」よりも、目の前の「鴨南蛮うどん」(なんのこっちゃ)。そんなわけで、日曜日に買っちゃいました。えへへへへ。いずれはG3かG4のアップグレードカードを入れて、徐々にメモリも増設していって…と頭の中で電卓をはじく。にわかに“改造道”へ一歩足を踏み入れた気分。
 
 中古とはいえ、見た目はほとんど汚れていない。3年間使っている夫のPM7300/180よりもずっとキレイだ。マニュアルやケーブル類も完備。筺体を開けたときに使うツッカエ棒が折れていたが、大したことじゃない(しかし、几帳面にもガムテープで補修して同梱されていた。懐かしの6色りんごステッカーも未使用のまま収納されていた)。ユーザーズマニュアルは、透明フィルムでお手製カバーがかけてある。さらに、重要な箇所には蛍光マーカーで線が引かれ、間違い部分(=マニュアルの説明と画面上のアラートが違うなど。こういうことってよくあるが、非常にとまどうのよね)には手書きで、訂正まで書き込んである。うーむ。この持ち主だった人は、いったいどんな人なんだろう?

 ケーブルには「Mac」と、これまた手書きのラベルが貼ってあったところを見ると、Win併用でネットワークを組んでいたのかもしれない。そんでもってタバコは吸わず几帳面で、技術系企業に勤めていて、わかっていてもマニュアルは最後まで読み通さないと気が済まず、歳のころは30前後の独身男性、車は古いゴルフか古いボルボ・ワゴンで、笑った顔は「ちょっと竹之内豊に似てるね」と、ときどき言われる…きゃー。あ、私はどこまで想像してしまうのでしょう。あ、それとも昨夏シベリア鉄道に乗って昆虫採集研究の旅に出かけた中峰君(彼はPM7300を売って旅費を作った。空く~ん、元気ですか~?)のだったりして? ともかく丁寧に使っていた前のオーナーさん、アナタのPM7300/166は、今後私が立派に育ててみせます(?)。
 
 ところで最初の話に戻ると、ソフマップで支払うときホントに500円玉110枚で払ってしまったことを、告白します(さらに告白すると他のものも買ったので、足りない分はカードを使ったという迷惑千万なことをした私)。レジのお兄さんはイヤな顔せず(ちょっと、してたか? 偽造硬貨が混ざっていないかさりげなくチェックしていた)、50枚入る硬貨スケールに入れて数えてくれた。レジの中は、500円玉が溢れ返った。きっと、閉店後の精算のときにこんな会話が交わされたことだろう。
「今日は、やけに500円玉が多いなぁ」
「いやー中古Macを買ったお客がねぇ…(略)」
「え? 子供がお年玉貯めて買いに来たの?」
「………」

 ともかく私の旧500円玉は、こんなふうにして新時代と入れ替わりに使われたのだった。めでたし、めでたし(?)

 

 フリーウェアのユーティリティやデスクトップパターンを早速バンバン入れている。いやー、環境が変わるとまた楽しいもんですたい。

 と、さきほどTV東京のニュース「WBS」の合間に新しいAppleマウスのCMが流れた。 「ワイルドで行こう」の音楽で、ひゅんひゅんマウスが走り回っていた。私が500円玉で中古Macを買った日にはすでに店頭にあり、試してみたらかなり使い心地は良かった。クリック感はやや固め、どこを押してもカチカチッと気持ちよく反応する。「試し打ち」する人が多いので、ベタベタに指紋がついていた。うーん、やっぱり数年後にはトゥール・ダルジャンも…。


LC630は、嫉妬もしない気立てのイイ子 8月2日(水)

 新しいMacがやってくると古いMacが必ず「嫉妬」するという恐ろしい言い伝えがある。実際、夫が今のPM7300/180を買ったときもそうだった。デスクの上に置いた途端、それまで使っていたQuadra840AVにバクダンマークを出されたのだ。その後はCD-ROMからさえも起動しなくなり、いまもQuadraは仕事場の片隅で眠り続けたままだ。合掌。
 
 私も今回、慎重を期することにした。買ったその日は、LC630から見えないところに保管。新しいMacを話題にするのも、控えた。そして、内蔵ハードディスクに入れたデータはPM7300を悟られないよう外付HDに全部移し返ることにしたのだった。
「さてと、久しぶりにバックアップとろっかなー」
機械相手になんでここまで気を使わなきゃいけないのかとも思ったが、とりあえずそんなことも口に出してみた。

 ところが、である。たった200Mのコピーが2時間半かかって1/5も進まないのだ。やはり…きゃー。
 しかし、原因は私だった。フォルダを15個もまとめてやろうとしたのがいけなかった。システムのなかにある、Netscapeのキャッシュまでコピーしてしまい、それがグズグズ時間かかって迷っていたようだ。やっぱり、ズボラはいけません。結局、アプリケーションをPM版に入れ替えたりネットワークの設定のし直しも含め、アッサリ3時間くらいで完了。朝、仕事場にやってくるのがワクワクする日々が甦ってきた。
 
 ところで、買ったPM7300にはメモリが16Mしかなかった。新品はなかったが、中古で32Mがあるという。どさくさにまぎれて夫が「ビデオカードも、中古で出てるんだ。すっごく、安いんだ。ボク、ずっと欲しかったんだ」と言うので、これも買った(これは私が増設してあげた。田中クイックガレージ、なんつって)。安くてお得と見ると、急にイケイケ(死語)な私たち。

 しかし、あとから気がついた。「これはすべて同じ人が売った品をバラしただけかも?」よく見てみたら、PCIスロット部分のカバーが1箇所ズレている。そうか、笑うとちょっと竹之内豊に似た(と勝手に決めている)アノ人が。それが再び、ひとまとまりになってウチにやって来たのだとしたら…Macの意思の力を感じる。それなら、嫉妬したって不思議じゃないな。

花火の終わったあと。

CONTENTS

このサイトは、インターネットでの発表以来iMacに魅入られてしまった私の「えへへ」な毎日や事件などを綴ったページです。購入前のワクワクや「なぜ、欲しいのか」という自問自答、発売当日のドタバタの様子に続き、買った後はドキドキしながらiMacと親しくなって、E-Mailを送れないと言ってはオロオロ歩き、新しいソフトを試しては「やっぱり快適やねー」と喜び、東にEXPOがあると聞けばS.ジョブス見たさに飛んでいき、西に極秘情報があれば「おせーて」と頼み込み…まあ、そういう出来事が次々と起こりました。これからは、どんな大冒険が…!?ワクワク。

おかげさまで「Mac Fanホームページコンテスト98」でメッセージ賞を受賞しました。わーい。

CONTENTS

またまた広告が載っている。あと4日で、近未来のフォルムがやってくる。8月29日、iMacアイマックがやってくる。ンコ店の本日10時から新台!みたいやぁ、思っていたよりも高級感があると感心している。

BOOKS
参考文献ってことではなくて、あっぷるとステーブ・ジョブス関連の本。

スティーブ・ジョブズ II

ハードカバー – 2011/11/2

ウォルター・アイザックソン (著),

井口 耕二 (翻訳)

講談社刊

スティーブ・ジョブズ II

ハードカバー – 2011/11/2

ウォルター・アイザックソン (著),

井口 耕二 (翻訳)

講談社刊

ロスト・インタビュー スティーブ・ジョブズ 1995

ソフトカバー – 2013/9/11

講談社刊

スティーブ・ジョブズ-偶像復活

ハードカバー

ジェフリー・S・ヤング、 ウィリアム (著),2005/11/5
東洋経済新報社刊

アップルを創った怪物ウォズニアック自伝

2011/11/2

スティーブ・ウォズニアック (著),

井口 耕二 (翻訳)

ダイヤモンド社刊

アップル・コンフィデンシャ2.5J(上/下)

2006/4/27

オーウェン・W・リンツメイヤー (著),

林 信行・他 (翻訳)

アスペクト刊

林檎の樹の下で ~アップルはいかにして日本に上陸したのか~

2011/10/17

斎藤 由多加 (著),

オープンブック刊

アップル宣言―クレイジーな人たちへ

1998/02

真野流・北山耕平 (翻訳)

三五館刊