Vol.20 iBook

長かった、生みのみ。

生まれるまでく待ったから

お母んのお腹で大きく育ったか、

まるまると太った

のような“iMacの子供”が

やっと生まれた…あ、

あれ?ホントにまるまるしてる。

7月16日(金)ペプシ品切れ状態は帝国の野望!?

 昨日のメルボルン在住のRockyさん(ガイジンっぽい名前だけど日本人)が、iMacの販売を開始した電話会社について、詳しい情報を送ってきてくれた。

「iMacを売り出す電話会社」とは、主に長距離通信(国際線など)や携帯電話を取り扱っているオーストラリアで業界2位の「オプタス」という会社です。日本で言うと「KDD」が携帯電話も扱っているような感じでしょうか。

街中にある、この会社の販売店は店頭では携帯電話の販売、契約が主な業務みたいですね。日本の街角にある、「ケータイ電話屋さん」のようです。そこでは以前から店頭業務に iMacが使われていました。僕もその会社のケータイを持っていますが、お店で契約したときは販売員のおねーさんが契約事項を直接iMacに打ち込んでいました。しかし、そこで iMac を売り出すことになるとは!? 周辺機器も扱って欲しいなぁ。

 おお! 店頭事務でiMacを使っていたとは…オシャレ。たしかに周辺機器も扱うといいだろうな。日本もハデハデの安売りを全面に打ち出すだけじゃなくて、そういう“情報機器ステーション”的なお店、そろそろ出てこないかなと思う。モバイル・コンピュータと、それに対応する携帯電話とかカードとかリムーバブルメディアとか、そういうの一切合切相談できるお店。こういうのいま作ったら、流行ると思いません? P1が発表されたら、でてこないかなぁ、そんなお店。

 それはそうと、ペプシがすごいことになっているらしい。全国的に500mlボトルが品薄状態なのだ。恐るべしスターウォーズ・オリジナルボトルキャップ効果。iMacも売れ行きが落ちてきたら、何かそういうオマケでも付けて売ってみるというのは、どうだろう? 砂糖水にはボトルキャップ、砂糖菓子(=iCandy)にはiキャップ? オマケ目当てに1人で何台もiMacを買って…なんて、ことはないな。お粗末さま。(あ、『最愛のiMacえへへ日記』も、お引っ越し記念オマケ(?)キャンペーン、やってます。詳しくは、上をクリックしてね。)

 「あほにゅわ」というサイトのナリキヨさんも、ボトルキャップ求めて東奔西走しているようだ。「最近のわたし」に載っている、その様子は涙なくして読めない。こういう大人、全国にいっぱいいるんだろうなぁ。そういう私も結構、集めてたりなんかするんですけどね。えへへ。うちの近所も状況は同じで、スーパーにもコンビニにも500mlボトルの姿は見あたらない…と思ったら、今日の夜、近所のスーパーには、とうとうボトルキャップなしで並んでいた。なぜだ? 品薄状態を反映してか「カリフォルニア・コーラ」なんていう、聞いたこともない名前のコーラも並んでいる。いまは、それを飲んでいる私。バージンでもなく、ジョルトでもなく、カリフォルニアってあなた…。いったい、こんなんどこから仕入れてきたんだろう?


 と、そこへ昨日、全国のボトルキャップファン(!?)に朗報が飛び込んできた。 「かわさるWebページ」さんでボトルキャップトレードルームが開設されたのだ。早速行ってみると、おお! カワユイおさるさんが、あっちでもこっちでもウキッキと踊っている。ボトルキャップの一覧を見ると、こんなにあるのかと驚いてしまった。そりゃ、なかなか集まんないわ。あ! スパルタカスさんに教えてあげなきゃ。           ついにスパルタカス氏の似顔イラスト登場! でも似てない~。

 私が砂糖水で熱くなっている一方で、北の荒野(?)に旅立つ青年がいる。明日も、海外の話題が続く。


7月17日(土)青年は愛機を手放して、荒野をめざす

 さて、荒野をめざす青年のお話である。彼は以前、オールドMacに目覚めてしまった話(3月27日の日記に登場)を送ってくれた、神戸在住の大学院生さんだ。その後、Blue&White3本足の17インチモニタを(ローンで)買い、青春のMac道を歩んでいると思ったら、あらら、メインマシンを手放すことになったようだ。その理由が、また、いい。

シベリアの沿海州に1週間、昆虫採集に行くことが突如決まってしまいまして、資金調達のために、愛機のPowerMac7300/180を売ってしまったのです。今、このメールは学校のMacで書いていますが、家では往年の名機SE/30でネットに接続し、メールはもちろん、またいろんな HPもネスケ1.12で閲覧できるページだけはちょくちょくのぞいています。『最愛のiMacえへへ日記』は残念ながら見れないので、研究室で読んでいます。

SE/30ではスペック的にも、またモノクロ9インチというモニタも、2000年を目前にした今、メインのマシンとして使うにはなかなか根性がいります。まぁ…シベリアから帰ってからゆっくり考えようとは思っているのですが、メインマシンとして何を買うか、迷っています。

iMacほしいけど買えないから…と、あの3本足17インチモニタを買ってしまっているので、G3が最有力候補ですが、ふたを閉じたままでも外部モニタに接続できる PowerBookG3も魅力的です(値段的に難しいですけど…苦笑)そして、どうしても胸の奥の方から離れないのがiMacなのです。あぁ、iMacもええよなぁ……と嘆息しているので思わず『iMac日記』を最初から読み直してしまいました。

 この話を夫にしたら「ん~エライ! 男子たるもの、こうでなきゃ。青年よ、コンピュータを捨てよ、荒野をめざせ」なんて言っている。はいはい、それって「青年よ大志を抱け」と「書を捨てよ街へ出よう」と「青年は荒野をめざす」ってことを、一遍に言いたいわけね。自分の研究したいことに突っ走っていくって、なんかいいなぁ。でも「沿海州にはヒグマにトラ、それになんといってもツツガムシ病を媒介するダニ(これが一番恐ろしい!)なんかがいるのでちょっと恐いです」っていうのは、たしかに恐い。ん~、それでも行くのか、青年。

 と、さきほど彼から「えーっと、今日の夜行列車で出発します。今生のお別れの挨拶に参りました(笑)」というメールが届いた。え? シベリアに夜行列車で行くの?(ドストエフスキーか)ん~青年よ、生きて帰るんだよ(って、これを読むのも帰ってからになるのか)。彼がシベリア沿海州で虫を追いかけているさなか、きっとニューヨークでP1(iBook)が発表される。『国境の南、太陽の西』やねぇ(なんのこっちゃ)。彼が宿泊するところは電気がないそうなので、新製品の中味は日本に帰ってきてからのお楽しみというわけだ。またどれを買おうか、悩むんだろうな。いっそ、1年くらい昆虫採集をしてくるとか…。それはないですね、失礼しました。


7月19日(月)マルチメディアのお勉強だぞ

 神戸マルチメディア・インターネット協議会が主催する講演会が、うちの近所であるというので、行ってみた。うちの近所にはホテルが3つ、大規模なホールや国際展示場などもあり、絶えず何か催し物が開かれているのだ。昨年の年末だったかビデオ屋さんからの帰り道、チェロを持った人に出会った。そんな人に出会うなんて珍しいなぁーと思っていたら、その向こうからも同じくチェロを持った2人連れがやってくる。そして、そのまた向こうからも…。とうとう交差点では、10人以上の“チェリスト”たちが信号待ちをしていてビックリした。おかげで“手ぶら”の私は「この辺りを歩くには、チェロを持ってなきゃいけない条例でもできたんだろうか?」と不安になったものだ。家に帰ってTVを見たら「明日は1万人のチェロコンサートが開かれます」というニュースを聞き、安心した。なるほど。

 

 さて今日の講演会は豪華3本立てで、通信と放送をテーマにした内容だった。まずはじめは、マクロメディア(株)プロダクトマーケティングディレクターの坂口城治さんが、(主にインターネットに関する)マクロメディア製品の意味を語った。「21日に正式発表される」(坂口氏)という新しいテクノロジーについて解説してくれたのだが(ん? 21日ということは、Mac World EXPO New Yorkってこと? んじゃ、ここで書いちゃいけないのかな? ひゃ~)、DirectorがWeb制作用として進化し「エンタテイメントサイトとしてアピールするもの」になっていくのだそうだ。『マクロメディアRemote』では、iMacふうデザインのインターフェースも披露された(このあたりがEXPOで発表されるのかなー)。

 

 2人目は、KNNでおなじみのビデオジャーナリストの神田敏晶さん。自身のビデオ映像~デンマークの小さな街で3日3晩にわたって行われているパソコン・ユーザー大会の模様とか、アカデミー賞の突撃取材とか、昨年のMac World EXPO New Yorkとか~を交えながらの楽しい話だった。そして3人目…だったのだけど、残念ながら時間がなかったので帰ってしまった。ん~。背広族の人が多くて、ちょっと肩が凝ってしまいました。


7月20日(火)カウントダウン、あと1日!?

 今日は「神戸まつり」のパレードがあった。毎年のことながら、今年も夕方からパレードを見に出かけた。夕方から出かけたのは、そのほうが涼しいと思ったから。ところが、すんごく蒸し暑くてヘロヘロに疲れて帰って来た。明日の夜は、いよいよ…P1が発表“されるかもしれない”記念日になるかもしれない(この期におよんで、妙に慎重になる私。過去にも、そんなことが2度ありましたなぁ。幕張のときと、春)。ん~、明日に向けて体力を残しておかなきゃ。


7月21日(水)今日はEXPOで。アンゴルモアの大王もビックリ!?

と、と、突然、ナゾのメッセージ着信(20:40)

 自転車のサドルをパイプごと盗まれた。この怒りをどこにぶつければいいんだろう? そうだ、S.ジョブスの基調講演にぶつけることにしよう。いくぜ! すでにQuick Time4はゲットした。今夜こそ、インターネットのストリーミング放送に挑戦だ~い!

 突撃魂ギンギンで鼻の穴を膨らませて家に帰ってきたら、な、な、な、な、な~んと、知らない人からすごい内容のメールが来ていた。英語だけど、だいたいの意味はわかるでしょ。

To ATSUKO
Consumer/Education P1

* Intended to compete with WinCE and low end Win95/98 subnotebooks, there's really nothing else like it.
* Blueberry or Grape
* 333 MHz G3 EC740, no L2 cache or FPU (this is a very low cost, low energy chip)
* 32 MB SDRAM
* 2 GB IDE HD
* 10.4" passive matrix w/ 1MB SDRAM 640 x 480 fixed resolution 16-bit
* 10/100 BaseT ethernet
* 56k modem
* 2 USB ports
* 9.6 x 7.7 x 0.9" w/ 17mm keys (outermost keys are clipped)
* 2.8 lbs w/ dual compact batteries (9 hours)
* US$999
* External USB CD ROM US$199
* External USB Zip or SuperDisk US$149

Executive P1

* Mocha or Cranberry
* 333 MHz G3 750, 512k L2 @ 133 MHz
* 64 MB SDRAM
* 4 GB IDE HD
* 10.4" active matrix w/ 4MB SDRAM 640 x 480 or 800 x 600 24-bit
* 10/100 BaseT ethernet
* 56k modem
* 2 USB ports
* 1 FireWire port (Lombard will also receive FireWire instead of SCSI at this time)
* 9.6 x 7.7 x 0.9" w/ 17mm keys (outermost keys are clipped)
* 2.9 lbs w/ dual compact batteries (5 hours)
* US$1,799
* External USB CD ROM US$199
* External USB Zip or SuperDisk US$149
* External FireWire DVD ROM US$349

 ってことは何? P1はコンシューマ用とエグゼクティブ用が同時に発表されるってこと? それにしても、こんなすごいこと載せちゃっていいんだろうか? うあー、うあー、どうしよう。って言いながら、載せました、どうしよう…。

 

ナゾは簡単に解けた。あらら。(21:45)

 ナゾの人物からすごいメッセージを受け取ってコウフンしたのも束の間、師と仰ぐ(?)2~3の人物に「ホンマやろか?」と聞いてみたら、「それってオグちゃんのページにだいぶ前に載ってた内容だよ」と言われた(Thank you iMac Stationひょろさん。また大阪湾に沈められるとこでした。反省して、近いうちに須磨海岸に泳ぎに行ってきま~す。ビキニも初めて着てみるかぁ?)。私が件のメールを受け取ったのが夕方の5時10分。知らない人からのメール、挨拶文は一切なし、キーノート開始5時間前という絶妙さ。てっきり…と思って「うぉ~スクープか?」と盛り上がってしまったんだけどな(懲りてない私)。残念。でも、2種類出たら、スゴイなー。どうなるんだろう?

 

ストリーミングって、結構忙しい!? (22:30)

 待ちきれなくて、21時50分からAppleのストリーミング放送に行ってみた。すると、おおー! すでに放送が始まっていた。会場を埋め尽くす観衆のざわめき、大音響で鳴り響くご陽気な歌。なんか人物が大きく映る度に「この人、ダレダレ?」と緊張が走る。くー、幕張でのEXPOの興奮を思い出すなぁ。考えてみれば市内電話料金でニューヨークの様子をライブで見れるんだもんなー、すごいなー、と感動してしまった。そう私は、これが初めてのQuick Time4でのライブ体験なのだ。…しかし、世の中そんなに甘くない(?)。映像がときどきカクカクして止まってしまうのは仕方ないにしても、3分30秒くらいで音さえ来なくなってしまう。そのたびに、新たにAppleからのライブ放送のリンクを押し直す。結局、最後までそれの繰り返しだった(私のメモリでは非力なのか? それともQT4をゲットするとき失敗したか?)それでも、すぐにつながるんだから、やっぱりスゴイのかなー。

 

 22:10頃、ついにS.ジョブス氏登場…と思ったら、エラく カッコイイお兄さんが現れた。メガネに腕まくりした黒い長袖シャツ、ジーンズ姿。なんだか10歳は若いソックリさんだ(それにしても、この人は誰?)。両手を広げてしゃべるパフォーマンスで、会場の人達にもすごくウケている様子。…あ、映像が動かなくなった。またリンクを押しなおして復活したときには、ホンモノと並んで立っていた。こんなんで“世紀の瞬間”を見るのは不安だなぁ。

 

貝ずくしの“She shall sell Shell seashore” (23:45)

 iMacの順調な売上、USB機器の増加、QuickTime TV、Mac OS9、IBMのなんか新しいアプリケーション(あとでAppleのサイトを見たらMac用Via Voiceの発表だった。やっと音声入力ができるようになるのね。ちなみに夫は音声入力ができるということでQuadra840AVを買ったが、あれから何年たったんだろう? いまでは動かなくなって仕事場の片隅にひっそりとたたずむQuadra。合掌)が、次々と発表されていく…。しかし英語も早口だし、途切れ途切れ(不思議なことにQTが動くデモの画面は、こちらのモニタでもよく動く。なぜなの?)。だんだん疲れてきて夫はソファでゴロリと横になってしまった。と、そのときに「コンシューマ」「ポータブル」という言葉が。いよいよか。ドキドキドキドキ…で、で、出たー、ついにP1が。んー、長かった、生みの苦しみ。生まれるまで長く待ったからお母さんのお腹で大きく育ったか、まるまると太った玉のような“iMacの子供”がやっと生まれた…あ、あれ?ホントにまるまるしてる。(でもこのときも3~4分毎にウイ ンドウを開けなおしているから、よくわからない)。「アイブ!」とS.ジョブス氏が叫ぶと会場は興奮のるつぼ。なに?なに? ジョナサン・アイブが壇上に現れたの?(映像が映らない)。改めてウインドウを開けて見ると「アイブック=iBook」と叫んだということがわかった。んー、時差を感じる。そうかiBookかぁ。ニタニタしみじみする私。これだけは予想が当たった(って全世界が予測してましたね、ハイ)。

 

 iBookのテレビCMも4バージョン(?)披露された。これはハッキリと見えた。タンジェリンとブルーベリーの2種類だ。カタチ的には(女性にしかわからないかもしれないけど)サマーファンデーションのコンパクトケースみたい。キ-ボードは白くて、ん~夏らしい。たしか今年2月のEXPO Tokyoの頃「貝のような曲線をもった筺体」というウワサがあったが、あれは本当だったんだ。それに、貝みたいなデザインのe-Mateの進化って感じだ。そう、iBookは貝みたい。

 しかも、アサリみたいなAirportというのとセットで使えば、無線ネットワークができるのだ。今回の隠し目玉、こんなのもあったのか。二枚貝にアサリ…私だったら、タンジェリンを選ぶかな。一晩、落ち着いて考えよう。ふ~。

 

September~そして9月に(28:20)

 寝ようと思ったが、やっぱり寝つけない。「はい須山歯研です」さんやAppleに載っている画像を求めて、インターネットをうろうろしている。最初QT4で見たときの第一印象は「なんだか、おカマみたい」だった(ほとんど動かずギザギザの画面だったし)。電気炊飯ジャー(しかも厚釜IH)と思ったが、こうして見てみると高級感がある。白い部分と立体的な曲線の見事さは、まさにiMacゆずりだ。えーっと、そこでスペック。

300MHz (G3)512kキャッシュ、12.1インチTFT、32MBRAM、3.2GBHD、56kモデム、USB1基、10/100イーサネット、24XCD-ROMドライブ内蔵 、フルサイズ・キーボード、バッテリーは6時間、カラーは2種類(タンジェリンとブルーベリー)、発売は9月(予約は現在より受付開始) $1599、 「AirPort」でワイヤレスネットワーク

今度こそ寝よっと。


7月22日(木)iBookなバッグを考えてみた

 Macお宝鑑定団さんやMac WIREはい須山歯研ですさんなどで、基調講演発表のその後を読んだ。ん~iBook、アングルが違ったり、人が使っているシーンで見ると、ますます「キレイだなー」とうっとりしてしまう。「ちょっとカワイすぎて、子供向き?」とも思えた色のコントラストや細部も、なかなかどうして、オモチャ的なヤワさはない。

 ベージュのパソコンが“事務機器”という顔をしていたのに対して、iMacはもっと“自分楽しむための身近な道具”という顔を持っていた。そうした「デザインの思い」がiBookでもっと突き詰められ“ステーショナリー(文房具)”の顔をしているというんだろうか(考えてみれば、初代Macintoshも、画期的な一体型デザインで「素敵なステーショナリー」の感覚だった)。またも、このデザインにまいってしまいました、私。でも素材感とかデザインのボリューム感っていうのは、実物を見なきゃわからないだろう。ナマiBook、早く見たい。

 Macお宝鑑定団さんに載っていた“Appleが行ったプレス向けのインタビューにおいて、「なぜいつでも出荷できる状態にあるのに、9月発売なんでしょうか」という質問に対して、Jobs氏みずから「iMacを売るためだ」と答えたそうです。というのには、笑った。そりゃそうだろうけど…。そんなストレートでスッポンポンなこと言えるのは、世界でジョブス氏だけだ。コワイイ人。

 「モバイル熱」が高じてiBookの重量を期待してた私だが、総量3Kgと聞いてもなぜか怒る気にはなれない。なぜなんだろう? 「Appleは一度もモバイルとは言ってないような…」と夫は言う。そうでした。モバイルを出してくれないことに対してはムムムと不満もあるけれど、iBookそのものはイイ。「ポータブル」という位置づけで冷静に見れば、よく考えられた製品だと思う(でも、軽いのも欲し~。しつこいけど)。夫は「これは日本では、液晶デスクトップ機を出してるメーカーにとって強力なライバル商品になるだろうな」と言う。そうか、省スペースデスクトップ市場(そんなんあるのか知らないけど)と、重めのノートパソコン市場にまたがるiBook。うん、納得。ま、近所の喫茶店には持っていけるかな。iMacは家の中、iBookは近所…がんばれApple、通勤列車まであと一歩だ。行動範囲は少しずつ広がっている。

 iMacに専用のデスクが次々出たように、iBookにも専用のバッグがいろいろ出てくるといいな。iBookがよく見えるように透明なバッグとか、取っ手に引っかけるだけのショルダーベルトとか、リュックとか。カラダの大きな人に、ベルトポーチというのは意外なオシャレ。専用カートっていうのも、アリかもしれない(サムソナイトに比べりゃ、小っちゃくて軽い軽い)。そんでもって来年のEXPO Tokyoでは、カートとバッグでiBookユーザーが大集結! なんつって。それでもまだ「重い! ボクは体がヨワイんだ。ゴホン、ゴホン」という人には、iBookを持ってお伴する“iBookお運びロボット アイボ2”(あ、アイブ1でいいのかな。ソニーさん、いま研究してません? あ、すみませんギャグです)というのは、どうだろう。おバカな私の空想は、どこまでも続く。

 iBookの日本での発売は未定だが「9月発売が目標」だそうだ。んじゃ、1599ドルの日本価格は? また、決まるまでニュースに釘付けだなぁ(昨日のQTライブ放送の時、画面には価格が「???」と最初に表示されたので「3ケタってこと?」と期待したんだけどな、一瞬)。

 AirPortのワイヤレスネットワークという技術は今後ほかの周辺機器との接続にも応用できるのか、Quick Time TVは日本ではどんな展開をみせるのか、MacOS9の中味は…。iBook以外にも、気になることがいっぱいある。早く、大谷和利さんや林信行さんの解説を読みたい。


7月23日(金)Appleを会社ご買う!?

 Appleのサイトで基調講演の再放送を、改めて見直してみた。今度は、3~4分で途切れることなく映像もギュンギュン動いて鮮明だった(ライブのときは回線が混雑していたのかな。「最後まで鮮明に見えたよ」とメールで教えてくれた人もあるし)。それに、アメリカ人が持つとiBookって小さくて軽そうだなーと思った。やっぱりMacユーザーたるもの、カラダを大きくしてパワーをつけなきゃいけないのかしら。ていっても、いまさら背も伸びないし骨格も丈夫にできないしなー、私、右手の握力19だし。う~む。そんなことをぐずぐず思いながら結局、また最後まで再放送を見てしまった。ジョブスが無線ネットワークであることを強調するために、フラフープの中にiBookをくぐらせたシーンがあったということがわかった。おお~、やっぱり手品師だったんだ。てことは次のEXPOでは、いよいよウサギを取り出したり、胴体切りを見せてくれる…なんてことは、ないですね、ハイ。あ、ジョブスだけに「首切りマジック」とか…ってことも、ないですね。失礼しました。

 基調講演の冒頭に出てきた「エラくカッコイイお兄さん」の正体もわかった(これも考えてみれば、企業のトップのモノマネでこれほどウケるってすごいよなぁ。いま日本でモノマネしてウケる政経人って…オブチさんか中坊さんくらい? ちなみに私、中坊さんのマネできます)。すでにニュースサイトに載っているが、何人かの人が私あてにメールで教えてくれた(いつも、すみませんです)。今日メールで詳しいことを教えてくれた人は、シリコンバレー在住の日本人(仕事中、すみませんです)。神戸からインターネットでニューヨークのライブを見た私の疑問を、シリコンバレーの人が読んでメールで教えてくれる…ワールドワイブウェッブやねぇ、と感激してしまった

 Steve Jobs の前に出てきた「エラくカッコイイお兄さん」は、ひと月ほど前に全米のケーブル TV (TNT) で放映された、若き日の Steve Jobs と Bill Gates を描いた「Pirates of Silicon Valley」というドラマのなかでSteve を演じた Noah Wyle という役者さんです。この役者さんは、日本でも放映されている (はず、衛星放送 ?)『ER』 というドラマにも出ています。

 私もこのドラマを見ましたが、結構楽しめました。ドラマ自体は、Steve の良い面だけを写し出している訳ではなかったので、その役者を登場させるということは大したものだと思います (が、きっと Steve自身ではなく、演出家がいたのでしょうが)。ジョークというか、会場の盛り上げ方としては成功したと思います。

 やっぱり、あの動きは役者さんだったのか。ライブ放送の小さな画面では“端正な顔立ち”という程度しかわからなくて、“一昔前の松田聖子の恋人(スキャンダル本を書いて失笑を買った、なんとかクン)”に似てるなーと思ってたんだ、私。そうか『ER』はNHK(一般放送)でもやってるから見なきゃ。ちなみに先日、映画のキャンペーンで日本に来たトム・クルースは、10年前までのジョブスに似てると思いません?

 昨日の朝日新聞に、村上龍の『あの金で何が買えたか~バブル・ファンタジー~』(小学館)という本の広告があった。バブル崩壊で金融機関への公的資金として投入された7兆5000億円で何が買えるのか、具体的な“お買いもの”で示そうというものらしい。そのお買い物、ハンパじゃない。なにせ、中央信託銀行に投入された金額(1500億円)で、「iMac人気のアップル社を買収=1440億円」「シベリアトラを絶滅から救う=18億円」「セリエAのロベルト・バッジョと契約=3.5億円」しても、まだ38.5億円も余るんだって。こうしてみるとApple社って、意外と安いことに気づく。一丁、私にも買えそうな気がするなぁ(買われへん、買われへん)。「スティーブ君、次の新製品の君のビジョンを聞こうか」なんて、呼びつけちゃったりなんかして(呼んでも来ーへん、来ーへん、アノ人は)。数字とは恐ろしいもので、やっぱり大きくなるとリアリティがない。え~っとBlue&WhiteとiBookを2台買って…ダメだ、使い切れない。


7月26日(月)帝国の逆襲って、いってもねぇ

 ブルーとホワイトのツートンカラーで一体型のWindowsマシン「e-one」がソーテックから発売された。これは、以前からいろいろなサイトで「第2のなんちゃってiMacではないか!」と話題になっていた。先日、私んところにも「これって、どう思います?  個人的には、日本のメーカーもここまで堕ちたか…とがっくり肩を落としたのですが…『えへへ日記』でも取り上げて」というリクエストをもらっていたのだが(Tさん、メールありがとね)、「私、Windowsのこと知らないし、デザインだけで見てもこんなブッサイクなもん、どう言えばいいのかなぁ」と思いながら、日々が過ぎていた(あ、結局、サクッと言ってしまった)。

 2日前、 ラルク アン シエルの歌が流れる「e-one」のTV-CMを見た。「スタイリッシュ」という宣伝文句のワリには商品がハッキリとは見えない映像で、ブルーのカラーという特徴がイマイチ強調されてなかった(やるんだったら、自信持ってやりゃぁいいのに)。そして今日、夫が買っていた雑誌『PC User』に広告が載っていたのを見た。見開き広告に、ソーテックの社長とマイクロソフトの成毛社長、インテルの社長の3人がe-oneを取り囲んで笑っている写真がド~ンと全面にあった。こ、こ、恐ぁ~。こんな広告を見てしまった日にゃぁ、「e-one」の悪口なんて言えません。3人の後ろにビル・ゲイツとアンディ・グローブ(Intel会長)の影がうっすらと見えるのは、私だけだろうか? (そういえば、いま公開中の『スターウォーズ・エピソード1』のポスターも子供の影がダース・ヴェイダー)。くわばら、くわばら。やはり「e-one」は、帝国の逆襲というミッションを背負った、新兵器だったのか。

 それにしても、こういうデザインをしろと言われたデザイナー(きっと「iMacみたいな感じで、でも訴えられない程度にね」なんて発注されたんだろうな)とか、広告のコピーライター(「“しまった、iMacに似てしまった”って揶揄するMacユーザーも出てくるだろうから、そういうのは知らんぷりするように」「でもデザインが自慢だって、強調するように」とか、無理難題なこといろいろ言われるんだろうな)って、情けないなぁ。私も、気をつけよっと。でも、このインダストリアル・デザイナーも、広告作ったグラフィックデザイナーもコピーライターも、きっとMacユーザーなんだろうな、ギョーカイだから。ちゃん、ちゃん。

CONTENTS

このサイトは、インターネットでの発表以来iMacに魅入られてしまった私の「えへへ」な毎日や事件などを綴ったページです。購入前のワクワクや「なぜ、欲しいのか」という自問自答、発売当日のドタバタの様子に続き、買った後はドキドキしながらiMacと親しくなって、E-Mailを送れないと言ってはオロオロ歩き、新しいソフトを試しては「やっぱり快適やねー」と喜び、東にEXPOがあると聞けばS.ジョブス見たさに飛んでいき、西に極秘情報があれば「おせーて」と頼み込み…まあ、そういう出来事が次々と起こりました。これからは、どんな大冒険が…!?ワクワク。

おかげさまで「Mac Fanホームページコンテスト98」でメッセージ賞を受賞しました。わーい。

CONTENTS

またまた広告が載っている。あと4日で、近未来のフォルムがやってくる。8月29日、iMacアイマックがやってくる。ンコ店の本日10時から新台!みたいやぁ、思っていたよりも高級感があると感心している。

BOOKS
参考文献ってことではなくて、あっぷるとステーブ・ジョブス関連の本。

スティーブ・ジョブズ II

ハードカバー – 2011/11/2

ウォルター・アイザックソン (著),

井口 耕二 (翻訳)

講談社刊

スティーブ・ジョブズ II

ハードカバー – 2011/11/2

ウォルター・アイザックソン (著),

井口 耕二 (翻訳)

講談社刊

ロスト・インタビュー スティーブ・ジョブズ 1995

ソフトカバー – 2013/9/11

講談社刊

スティーブ・ジョブズ-偶像復活

ハードカバー

ジェフリー・S・ヤング、 ウィリアム (著),2005/11/5
東洋経済新報社刊

アップルを創った怪物ウォズニアック自伝

2011/11/2

スティーブ・ウォズニアック (著),

井口 耕二 (翻訳)

ダイヤモンド社刊

アップル・コンフィデンシャ2.5J(上/下)

2006/4/27

オーウェン・W・リンツメイヤー (著),

林 信行・他 (翻訳)

アスペクト刊

林檎の樹の下で ~アップルはいかにして日本に上陸したのか~

2011/10/17

斎藤 由多加 (著),

オープンブック刊

アップル宣言―クレイジーな人たちへ

1998/02

真野流・北山耕平 (翻訳)

三五館刊