Vol.16 の殺人?編

iWeekが終わったと思ったら、海の向こうで

すぐにWWDCが始まりました。

iCEOのありがたい発表を見ようと

徹夜した日…「殺される~!」女性の悲鳴が…。

4月22日(木)

 昨日は頭を丸めるために、京都に行ってまいりました。ゴ~ン(清水寺の鐘)あ、またウソをついてしまった。ホントは、仕事で京都に行ったのだ。朝7時過ぎの電車に乗って「う~眠ぃ」と車内を見渡すと、iWeek告知の中吊り広告が張ってあった。「ゴールデンウイークは水と緑の桜宮、OAPへ」(たぶんそんな感じ)というキャッチコピーで『大アマゾン怪魚水族館』の告知とiWeekが半々の構成。う~ん、すごい取り合わせだ。iWeekに行ったら、アマゾンの怪魚も見て帰ろうっと。

 新しくなった京都駅に行くのは、昨日が初めてだった。長い期間、幕でおおわれた狭い通路を歩いていたので、方向が解らなくて困った。それでなくとも、私は超がつくほどの方向オンチ。仕事を終えてからすぐに帰んなきゃいけなかったのだが、結局、道に迷って四条河原町から三条にかけてを2時間ほどウロウロした。ま結構、観光しながら楽しんでたんだけど。タケノコだけ売ってる「タケノコ屋」とか、卵と卵焼きだけを売る「卵屋」とか、京都1200年の産業分業化の歴史に「ほ~」なんて言いながら。おかげで今日は足が筋肉痛だ。

 P1発表/22日説というのがあるのだそうだ。んじゃ、私は23日説とか24日説とか、毎日宣言しちゃうかな? なんつって(懲りてない)。そういえば先日、TVでP3のコマーシャルを見た。P1も2も飛ばしてP3ィ? 実体はトヨタのCMなんだけど「そろそろ(車の)買い替えモード」っていうキャンペーンのなかで“車を買い替える前に夫がパソコンを買い替えちゃったけど、やっぱり車も買い替えたい”という、今の世の中に有りがちなシチュエーション。そのパソコンの箱にしっかり「P3」の文字が書かれているのだ。どこに売ってるのか、おせーて、P3。


4月24日(土)

 集中しようと思って、昨日から家に仕事を持ち帰ってしている。でもダメだ、集中できない。気分転換に、またケーキを焼いてみた。今回はチョコレートケーキに挑戦だ。例によって、材料は『チョコレートケーキの素』。こういう場合、手作りケーキと言えるんだろうか、それともインスタント・ケーキと言うんだろうか? んー。

 ところが困ったことが起こった。前回のチーズケーキには付いていた紙製の焼き型が、今回の『素』セットには付いていなかったのだ。それにしても紙なのにオーブンに30分入れても燃えないって、最近の紙の“性能”ってスゴイな。今度の「薄くはないが軽い」P1も紙で出来ていたりして。そしたら「iMacの匡体の材質は環境問題を考えていないから、ダメ」っていったデザイン界の先生も、ほめてくれるかな。

 あ、それよりも『P1の素』って売り出してくれるとうれしいな。型に入れてオーブンに入れたら、コンシューマ・ポータブルが出来上がる、とか。Appleジャパンが独自で出さないかなぁ。製造はSONYじゃなくて、丸美屋とかハウス食品とか。…えーっと。話をケーキ問題に戻すと、ウチの家にはケーキの焼き型なんてない。仕方がないので、ステンレス製の鍋焼きうどんの小鍋に入れて焼いてみた。んー、ジャストサイズ。驚くほど、上手く焼き上がった“鍋焼きチョコレートケーキ”。さ、自画自賛で気分が良くなったところで、仕事しよ。

  


4月25日(日)

 1日じゅう、仕事をしていた。相変わらずはかどらないので、今日はiMacで仕事をしてみることにした。なにせ“ことえり”では小学3年生くらいのボキャブラリーしかないから、長い文章を打つとイライラして、ますますはかどらない。例えば「会場」は「か以上」、「伊藤」は「イ等」に変換してしまうのだ。そこで、買ったままにしていたATOK12を(なんか、私こういうの多いな)、やっとインストールした。

 うん、快適。ATOK12のおかげで、iMacが金田一京助先生になった。「食べれる」なんて入力しようもんなら、<ら抜き表現>とチェックが入る。口やかましい気はするが、ちょっと新鮮。内田有希のCMの通り「いれたてのおちゃ」を入力してみた。「入れ立てのお茶」おー、宣伝に偽りなし。

 最近「パソコンは、iMacが初めて」という人から、よくメールをもらう。そこで初心者(って私も同じようなもんだけど、そこはそれほれ、言葉のアヤコさん)の方のために、ATOKについて解説しておくと…。これは、日本語入力のための漢字変換ソフト。Macには初めから“ことえり”が付いていますが、これはあんまり言葉を知らない“お子ちゃま”なので、ぜひともATOKかEGブリッジなどを買って入れることをおすすめします。


4月28日(水)

 日記を2日休んだら、「仕事、がんばってね」という励ましメールをもらった。いえ、あの…告白します。仕事で忙しいんじゃなくて、気晴らしに出かけて忙しかったんですぅ。遊びに行っていろんな出来事が起こると書く時間がなくなるし、書く時間があるときは何もトピックスがないし、んー、人生のバランスって難しい。この2日ほどは、あちこちで“気晴らし遊び”しておりました。

 私の気晴らしといえば、東急ハンズ、本屋さん、ホームセンターに行くこと。それと、ウサギのグレコと遊ぶこと。一昨日は「んー、悶々してきたぁ!」と気持ちを爆発させて、夕方から東急ハンズに出撃した。エレベーターで最上階まで上がって、くるくる階段を歩いておりながら、買うでもなく見てまわる。

 キッチン用品コーナーでは、お菓子づくりの道具とか、材料を入念にチェック。ケーキ、パイ、タルト、マドレーヌ…型だけでも種類やサイズがいっぱいある。ひとまず、ケーキ用の小さい丸型を買った。先日のチョコレートケーキは「見た目はケーキだけど、食べたら蒸しパンだ」と、夫にはあまり評判が良くなかったので、そろそろ「~の素」を使うインスタント・ケーキを卒業しようと思う。

 パーティグッズのコーナーには、“なりきりグッズ”がいっぱい並んでいた。バニーガール、魔女、チャイナドレス、バドワイザーのワンピース(BUDガール)、看護婦さん。女性の着るのはなんで「お色気ムンムン系」が多いんだろう。おもしろいけど、こういうのはセクハラになんないのかな? その隣には白やピンクのカラー・カツラがあったので、かぶってみた。おお!ロックな気分だぜぃ。写真を撮って遊んでしまった。

 次は、本屋さんに行った。先日、メールで「シャネルが限定販売している、iMacカラーのネイルカラー5色が、『JJ』の別冊付録に載ってるよ」と教えてもらったので(ぺんちゃん、情報ありがとね)まずは雑誌コーナーへ。iMac Stationさんには以前からシャネルのネイルカラーの画像が載っていて、私も気になっていたのだ。

 『JJ』には確かに「ネイルの女王」と題した別冊がはさまっていた。しかし、「ネイルの女王」すごいタイトルだ。表紙には“iMacカラーのネイル”と書いてある。1ページ目を拡げると…5色のiMacのキーボード、マウス、本体の写真と一緒に、それぞれの色に対応するネイルが紹介されている。なんか、このページだけ、すごい企画だ。「シャネルの」というよりも、「iMacカラー」というキーワードが主役なんだもん。iMacの紹介文もきちんと入っている。コスメ特集にコンピュータ。iMacがすごい時代を作ったんやねぇ。ちなみにネイルは1本2700円だそうだ。

 本屋さんでは、お菓子づくりのコーナーもチェックした。1冊1万円くらいしそうな本格派の本が棚にドーンと立っている。『フランス菓子基礎講座』全3巻…いまからプロを目指してもムリだしな。『オーブンを使わないで焼くケーキ』…私、オーブンを使いたいんだけど。『オーブン料理でオシャレな毎日』…おお、これこれ…でも子羊とかエシャロットなんて近所のスーパーには売ってないよぅ。うーん、本気で探すとなると、なかなかしっくりくるテーマのものがない。結局、手を抜くんじゃなくて要領よくおいしく作る家庭料理界の女王(?)小林カツ代さんの本『ケーキとパイの基本』にした。さーて、またこの週末はケーキを焼くかな? あ、この週末は「MacDays in GW iWeek」だ。わー、なんか気が晴れてきたゾー。…この2日、私はこんなふうに過ごしておりました。チャンチャン。


4月29日(木)

 休日だ。すっかりヒマになってしまった。こんな日は、メモリ増設日和? とも思ったが、やっぱり勇気が出ない。だって明後日からは「MacDays in GW iWeek」だし、更新できなくなったら困るもん。そこで天気がいいから、散歩に出かけた。新しくできた公園に行ってみると、えらく広い芝生の広場とか人工の川や池ができていてビックリした。公園に隣接して建っているビルの10階には、無料展望室があったので上がってみると、くるりと大阪湾をはさんで大阪から和歌山にかけての向こう岸、そしてまた海を挟んで淡路島が見渡せる。明石海峡大橋も結構大きく見える。目の前を大型フェリーが滑るように進んでいく。んー、これぞ神戸の休日って感じだ。

 大阪・日本橋レポートなどをよく送ってくれるX氏から、こんな情報が寄せられた。題して「PowerBookG3の隠された秘密」。

 先日、私は仕事用にPowerBookG3 233/14を会社で購入してもらいました。オプションのFDドライブもです。ついに待望のG3とOS8.5を触れることにワクワクしていました。仕事上ではまだまだFDの出番はあるので、バッテリーを外しFDモジュールを常に装着していました。購入してから一度はセッティングのために起動しましたが、後は電源ケーブルをコンセントから抜いておりました。次回起動したときからおかしな現象が多発しました。内蔵の時計が常に狂うのと、システムエラーの頻発。これはひょっとして初期不良品ではないかとかなり悩み、交換してもらうことも考えました。しかし、一度、アップルのサポートに確認してから対処しようと思い、電話をかけました。すると驚くべき事実が分かりました。

 何と今回のNew PowerBookG3シリーズからは内蔵電池が充電式のものに切り替わっていると言うではありませんか!  つまり私のようにバッテリーも外し、長い間、コンセントから抜いているような状態であれば内蔵電池は充電されず、Macの日付は初期値に戻ってしまうらしいのです。その結果、ハードの日付とシステムの日付が合わなくなり、システムエラーが発生していたようなのです。こんなことマニュアルにも書いていませんし、どの専門誌にも書いていません。

 PowerBookG3ユーザーの皆さん、バッテリーを外しFDドライブを装着している方は御注意を。常に電源ケーブルをコンセントに差しておくべし。私は現在は常にバッテリーを装着しており、このようなトラブルは一切無くなりましたが...。本日は以上です。

 X氏といえば、前回は若いお姉さんたちを引き連れて、日本橋ツアーを引率する予定と言っていたんだけど、その後どうなったんだろう。いや~ん知りた~い。

●4月30日~5月4日までは「iWeek特別篇えへへレポート4月30日~5月4日編」です。


5月7日(金)

 ちょうど1年前の5月6日(日本時間)、あちこちのMac関連サイトで「Appleのホームページが、すごいことになっている」と騒然としていた。当時(といっても、わずか1年前のことなのに)、私自身はあまりネットサーフィンをする機会もなく、仕事場でモニタを見つめながら興奮している夫の様子を見て不思議に思ったものだった。いや、それまではMacに関してさえも、いまほど興味はなかったのかもしれない。

 夫のモニタを横からのぞき込むと、そこには謎のメッセージがあった。「Whoaってどういう意味?」と夫。「さあ、Whaoの誤植なんじゃないの?」と私。いま思えば、なんともトンチキな会話だ。(ちなみにWhoaとは、はやる馬を「どう、どう」といなすときのかけ声なのだとか。つい、2・3日前、偶然知った)。一夜明けて再びAppleのサイトに行ってみると、iMacが発表されていた。確かに驚いた。でも正直なところ「ほー、これがコンピュータ?」という、当たり前な感想しか持たなかった。やっと“ことの重大さ”に気づき始めたのは、それからしばらくしてのこと。S.ジョブスが得意満面の笑顔でiMacを抱きかかえている写真が出てからだった。「単なる新製品の発表とは違う」何事にもスロースターターな私の脳が、ここへ来てようやく、ゆっくりと理解し始めた。そして、アメリカでの発売の様子がネット上を駆けめぐり、日本発売までのカウントダウンがスタートするに至って、わかったのだ。「歴史が作られようとしている」。Macintosh128kの発売に立ち会えた人たちが感じた、あの歴史の瞬間とように、新しい歴史がここからはじまる。そして私も「それ」を見れる。

 それからはもう、一目惚れした相手に抱くような感情に似たものへと変わっていった。もっと「あなた」のことを知りたい、近づきたい…。私は熱烈にiMacに恋をしてしまった。幸いにも、夫は元々“Macに恋する人”だったので、私の恋は「不倫」にはならず、夫と私は毎日毎日、iMacに対する期待とか、Appleの来し方行く末とか、ジョブスの気質とかについて延々語り合った。実際、この1年間のコンピュータ界にも(というよりもコンピュータ界以外での、広がりの方が目立った)、はっきりと「iMac以前」「iMac以降」という節目ができた。

 んー、いま思い出してもなんだか涙がにじむ。あのときMac関連の情報サイトがなかったら、私はAppleのサイトをチェックしていなかっただろうし、iMac発表を知るのはもっと後のことになっていただろう。Macユーザーのコミュニティの熱さを感じることができたのも、すごく幸せだったな。そして私がいま、iMacを買ってからほぼ毎日、あちこちのサイトを見て、メールチェックをするという「i」ある生活をしている、そしてこうしてiMacに関するサイトを続けているというのも、不思議な気がする。私の場合、ニュースでもなく、役立つ情報でもなくて、お笑いエッセイなんですがね。えへへ。申し訳ない。

 さて、「次の謎のメッセージ」が現れてもおかしくないと、期待する今日この頃(まだ言うか)。iWeekも終わっちゃって、気もそぞろ状態が続いている。ふと見回すと、家の中は散らかりまくりだし、洗濯物はたまっているしで愕然とする私。家の中の空中を横断しているモデムケーブルを取り替えたら、また短くて相変わらず空中を横断する始末で、ガックシ。先日、以前よりもほんの少し自宅に近い立体駐車場に空きができたというので契約したら、エレベーターのない5階。え~い車の出し入れに毎日、階段で5階まで歩けと言うんかい!?と、ガックシ。いよいよメモリ増設するぞ!と勢い込んだけど、なにやかやの雑用が多くて深夜になってしまい、またも「仕切り直し」となってガックシ(結局、まだ増設してない。あー)。まさに、ガックシの大行列だ。

 そうそう、明るい話題もあった。やっとV-RAM買いました! ほぼ毎日iWeekに出かけたので、5月5日もどこかに遊びに行きたくてウズウズ。それでSofmapに行った際に買ったのだ。あーやっと巡り会えた、V-RAM。長かった(でも、増設はまだ)。

 そしてその日、ソフトクリームを買おうとレジで並んでいたときのこと。後ろのほうで女の子が盛んに「あっぷるこんぴゅうたぁ」「あっぷるこんぴゅうたぁ」と連呼していた。振り向くと、7~8歳くらいの子が、私のバッグに付けている「Yumバッジ」(5色のiMacが円く並んでいて、Yumの文字が入っている)を見て言っていることがわかった。おお! 「She is a Rainbow」のCM効果絶大だ(あのCMのナレーションは唯一「アップルコンピュータ」)。発表から1年、ううん5色のiMacだからわずか5カ月で、こんなお子ちゃままでがiMacを知っている。ああ、また、しみじみしてきそう。


5月8日(土)

 ゴールデン・ウイークに遊びすぎたので、夫のお尻に火がついた。私は爪に火をともしているし、こりゃ大変だ。「火」だけに、私たちをつなぐ赤い糸はFire Wire…なんつって。そんなわけで夫はこの2日ほど、仕事場に泊まって家に帰ってこない。「あ~、やれやれ」と毎度、私だけリラックスするのも可哀想なので、今日はお弁当を持って、“宅配”してあげた。あー、私ってエライ。

 今日の朝日新聞/夕刊の経済欄に、「五月の公園で見つけた混とん日本経済の風景」と題した、似顔絵モブシーン(群像図)が載っていた。もちろん“想像図”なんだけど、登場しているのは、日本の政財界人を中心とした最近のニュースの主役たち約40人。でも、あんまり似てないんだな、これが。どうも実物よりも、人柄が良さそうに見えるのだ。経済人に至っては、Tシャツに会社のロゴなんて描いて説明が加えられている(ええんかいな?)。「こんばんは、森進一です」といって、モノマネするようなもんかな。唯一似てるのが、すんごく恐い形相でにらみ合っているミッチー&サッチー。本物以上の迫力デス。やっぱ似顔絵は、こうでなくちゃ。

 そして画面の端には、おお! ビル・ゲイツとS.ジョブスが載っている! 二人とも、首から下は少年風だ(あくまでも、想像戯画だしね)。ゲイツくんは公園の砂場を独り占めして、ノートタイプのコンピュータとかデスクトップ機、2ボタンマウスを作っている。服装は、体操服のようなダサいVネックシャツ。いずれも細かい描写が心憎い。そこへ、リンゴのマークのついた黒Tシャツ姿のジョブスくんが一歩、砂場に足を踏み入れようとしている図だ。ん~、スルドイ!(ただしここでも、ゲイツくんは実物よりもおだやかな表情だし、ジョブスくんは立派すぎる。似てないぞ)ジョブスくんは左手をグーに握りしめてる…このグーがちょうどゲイツくんの頭の上にあるのだが、この先どうなるんだろう、と思わせる、なかなかスリリングな構図だ。

 しかし、日本の経済ニュースの戯画にこの2人が出てくるとは…。すごいねぇ。(ちなみにこの絵には、外国人は4人しか登場していない)しかも、ちゃんとジョブスが絡み、99年バージョン=髭を生やして、ちょっと髪が薄いジョブスに描ききっているところを見ると…さては、このイラストレーターはMacユーザーか? なるほど、それで人の顔を意地悪く描けないわけだ。だって、Macユーザーに悪い人はいないもん(ホントか!?)


5月9日(日)

 今日の夜は、なにやらインターネットが“混雑”している。滅多にならないビジー(=話し中になる)になったり、突然切れたりで、なかなかつながらない。みんな、WWDCのジョブス&テバニアンによる基調講演のインターネット中継を目指しているんだろうか? ひゃ~、今度は何が飛び出すの? あれ? それは明日の晩か…と思ったら、またもウサギのグレコにモデムケーブルをさっくり囓られていた。インターネットがつながらない原因は、これだった。これじゃ、いくらストックがあっても追いつかないよぅ。

 えっと、iWeekでずいぶん間があいてしまったが、訂正です。4月29日の日記で、X氏からの「PowerBookG3の隠された秘密」というレポートのなかで「New PowerBookG3シリーズからは内蔵電池が充電式のものに切り替わっている」というくだりがありましたが、「PowerBookは100シリーズの頃から、内蔵電池は充電式」なんだそーです。(町田さん、教えてくれてありがとう)。そーだったのか。私も中古で手に入れたPower Book520cがあるが、買ったときから日付が無茶苦茶になってたから、ハナからあきらめていた。バッテリーも保証外扱いになっていたので、使うときだけ電源を差し込んでいたのだ。もう一回、私もチェックしなきゃ。


5月11日(火)

 夫は昨夜から、徹夜で仕事をしている。だから私もWWDCを見ようとと仕事場に泊まり込んだ。わーい、朝までインターネット三昧だぁ。

 日付が11日に変わった深夜0:00。Macお宝鑑定団さんのWWDCのレセプション・レポートで、魚井センセのトホホな話を読む。続いてAppleのサイトへ行ってQuickTimeのストリーミング中継にそなえ…る…つもりだったのだが、大事なことを思い出す。QuickTimeの4..0が必要だ。「ふふふ、心配ご無用。ちゃんと、MacFan internetの付録CD-ROMを用意してあるんだよ」と夫が自信たっぷりの顔で言う。「頼りになるねー」と入れてみたら「これ、QuickTime3.0だよ」「そんなはずはない。最新号なんだから」と慌てる夫。あー、やっぱり最後のツメがいつも甘い私たち。

 結局、中継をあっさりとあきらめて、4時頃までニュース系サイトの速報をあちこち見てまわった。新型PowerBookとOSに関するたくさんの発表があったようだ。アツくなってしまって急にアイスクリームが食べたくなり、夫と夜中のコンビニへ行く。そして、とんでもない事件が…


5月12日(水)

 私たちが遭遇した、その事件とは…。道ばたの露店でヴィトンやシャネルのバッグと並んで、P1が売られていた、しかもQuickTime4.0とMacOS XとMacOS8.6とsonataが今ならサービスだった!なんてことでは、当然ない(第一、そんなことがあってもニセモノだろうし。でも見つけたら、買っちゃうかも。ニセモノの常として、安いだろうから)。

 コンビニの帰り道、歩いてマンションの玄関の近くまでさしかかったときだ。路上に止まっていたRV車の助手席の窓から、「助けて~!」とい女性の叫び声。え~、これって誘拐? でも相手は車だし、どうしたらいいんだろう? 夫と顔を見合わせて一瞬躊躇していると

 

「お願い、助けて。殺される~」

 

と、女性が車から逃げ出してきた。ジロリとにらむ、恐そうな運転席の男性。こ、殺される?このまま見捨てるわけにも行かないし、私たちも危険かも。3人で入り口めがけて走り、マンションの中に逃げ込んだ(このとき玄関のカギがを開けようとしても夫のポケットからカギがなかなか出ずに、手間取った。まったく、もう)。

 外から見えないように、1階の階段の踊り場まで行って女性を落ち着かせようとする(でも、こっちもドキドキしている)。見たところ25、6歳くらいの華奢な女性で、なかなかの美人。「大丈夫?」「けがはない?」と聞いてみるが、彼女は震えながら大声で嗚咽するばかりだった。泣く合間に「私、殺されるところだった」とか「私なんて、死んで当然なんです」「お二人は、命の恩人です」と錯乱状態だ。ん~、けがはないようだが。謝ってくれるのはいいんだけど、もしやとんでもない陰謀に巻き込まれようとしているのか。私も恐いよう。あまり大声で泣き叫ぶので、他の部屋の人たちが起きてこないか。 これじゃ、私たちが誘拐犯みたいだ。

 「これ以上、迷惑かけられません」という彼女をなだめて、部屋に連れていった。男性が追いかけてきて、マンションのガラス戸やドアを割ったりしないか心配だった。「警察、呼ぼうか? あの人、知らない人?」と聞いてみる。

「いえ、警察まで呼んでいただかなくても。あの人、私の一番愛してる人なんです」

 へ? 彼氏ってこと? 事情がよく呑み込めないが、そういって彼女は、また大声で泣き始めた。え~ん。泣きたいのはこっちだよう。「私、非常口から走って逃げますから」と出ていこうとする彼女を「まあまあ、外が明るくなるまでコーヒーでも飲んで」となだめ続けること約20分。すこし落ち着いた彼女は「電話、お借りできますか?」といって、“彼氏”の携帯に何度も電話をかけ始めた。部屋が狭いので聞くまいと思っても、会話が聞こえてしまう。あれ~、これって単なる痴話ゲンカってヤツですか? よく考えてみれば、あのとき運転席に取り残された男性の「困ったな~」という、ちょっと人の良さそうな顔がよみがえる。は~、驚かさないでよぅ。結局、1時間ほどして彼女は「もう、大丈夫ですから。きっと、彼が待ってます」と言って、帰っていった。は~。「殺人事件」は、起こらなかった。

 取り残されて、ドッと疲れがでてしまった私たち。ここで得た教訓、やっぱり、夜中の4時にアイスクリームを買いに行くなんてことしちゃ、いけませんな。ホームパックを買い置きしとかなきゃ。いままで、どんなに夜更かししていても深夜1時をすぎて外出なんてしなかったのにな。すっかり食欲をなくしながら、アイスを食べた。

 深夜に女性を助けるのは、これが2度目だ。1回目は、もう8年くらい前。深夜映画を見た帰り、夜中2時頃に家に帰ろうと夫と二人で道を歩いていたら「助けてください。見知らぬ、あのオッサンに抱きつかれて、追いかけられてるんです」と、若い女性に助けを求められたことがある。しばらく3人で固まって歩いていたら、オッサンは追うのをあきらめたようだった(でも恐かった。観てきた映画がよりにもよって「羊たちの沈黙」だったのだ。ひょえ~)。あの頃は私が会社勤めをしていて、映画を観るにも土曜日のオールナイトくらいしか時間がなかった。しかし、珍しく深夜に出かけると決まって(?)女性に助けを求められる私たち。なぜだ?


5月14日(金)

 コーシングラフィックシステムズの「キューティマスコットJr.」が、WWDCの「Best Apple Technology Adaption」に輝いた。この賞は「Appleのテクノロジーを発展させる優れた製品に対して送られるもの」だそうだ。うわー(周辺機器などのハードではなくて)日本の「アプリケーション・ソフト」が世界の頂点に?! すごい、すごい。おめでとうございま~す! カンヌ映画祭グランプリみたいなもんだね。夫もこのニュースを読んで目頭をおさえながら「今後は、巨匠・松田、巨匠・小池と呼ぼう」と言う。

 iWeekで私は、松田社長にマン・ツー・マンで「キューティマスコットJr.」と「キューティマスコット++」のデモンストレーションをしてもらった(私が子供のようにキャッキャ声を挙げて驚きながら見ていたので、説明のしがいがあると思ってもらえたのかもしれない)。マウスで簡単に金魚の絵を描く。尾ビレの角度を描き換えたり、口の上に泡を描き加えた絵も作る。で、それぞれの絵を登録パネルに入れていき、いくつかの設定をすると、あら不思議。金魚がプクプクと音を立てて、ときどき泡を吹きながら画面上を泳ぎ出す。アニメーションになるまでアッという間で、まるで魔法にかかったような気分だった。

電車の窓から撮りました。

CONTENTS

このサイトは、インターネットでの発表以来iMacに魅入られてしまった私の「えへへ」な毎日や事件などを綴ったページです。購入前のワクワクや「なぜ、欲しいのか」という自問自答、発売当日のドタバタの様子に続き、買った後はドキドキしながらiMacと親しくなって、E-Mailを送れないと言ってはオロオロ歩き、新しいソフトを試しては「やっぱり快適やねー」と喜び、東にEXPOがあると聞けばS.ジョブス見たさに飛んでいき、西に極秘情報があれば「おせーて」と頼み込み…まあ、そういう出来事が次々と起こりました。これからは、どんな大冒険が…!?ワクワク。

おかげさまで「Mac Fanホームページコンテスト98」でメッセージ賞を受賞しました。わーい。

CONTENTS

またまた広告が載っている。あと4日で、近未来のフォルムがやってくる。8月29日、iMacアイマックがやってくる。ンコ店の本日10時から新台!みたいやぁ、思っていたよりも高級感があると感心している。

BOOKS
参考文献ってことではなくて、あっぷるとステーブ・ジョブス関連の本。

スティーブ・ジョブズ II

ハードカバー – 2011/11/2

ウォルター・アイザックソン (著),

井口 耕二 (翻訳)

講談社刊

スティーブ・ジョブズ II

ハードカバー – 2011/11/2

ウォルター・アイザックソン (著),

井口 耕二 (翻訳)

講談社刊

ロスト・インタビュー スティーブ・ジョブズ 1995

ソフトカバー – 2013/9/11

講談社刊

スティーブ・ジョブズ-偶像復活

ハードカバー

ジェフリー・S・ヤング、 ウィリアム (著),2005/11/5
東洋経済新報社刊

アップルを創った怪物ウォズニアック自伝

2011/11/2

スティーブ・ウォズニアック (著),

井口 耕二 (翻訳)

ダイヤモンド社刊

アップル・コンフィデンシャ2.5J(上/下)

2006/4/27

オーウェン・W・リンツメイヤー (著),

林 信行・他 (翻訳)

アスペクト刊

林檎の樹の下で ~アップルはいかにして日本に上陸したのか~

2011/10/17

斎藤 由多加 (著),

オープンブック刊

アップル宣言―クレイジーな人たちへ

1998/02

真野流・北山耕平 (翻訳)

三五館刊