Vol.06 受大騒ぎ

Mac Fanホームページコンテスト」で

メッセージを受賞。掲発売で

大騒ぎして、うえへへ状態でした。

調子にって、連日

長い記を書いてしまいました。

10月10日(土)

 夫が朝から、人と会うために出かけていった。このところ、ずっと一緒にいたので1人でいるのはなんだか退屈だ。いや別に、一緒にいるからってどーってことないんだけど。ジム・カールトン著の『アップル』もとうに読み終わっちゃったし、なんだか手持ちぶさただ。

 そうそう『アップル』の感想を少し。確かにそれなりにおもしろくて上下巻一気に読んでしまった。でも、ちょっと不満も残った。

 それは、著者が「技術開発」の"スペシャリスト"に対してはあまり関心がないと感じたことだ。著者がウォールストリート・ジャーナルの記者だから、投機的価値、資本という視点から企業を見ているということなんだろうか。「世界を変えた天才たちの20年」と副題に謳ってはいるものの、その内容は「会社経営」に携わった"ジェネラリスト"達の動向であって、どーも「世界を変えようとした平社員の天才達をうまく使えなくて失敗を重ねてきた重役達の20年」だったように感じる。えっ?天才達の話はいつ出てくるの?とページをめくっていったが、最後まで出てこなかった。著者は「自分を天才と考えているアップルの社員達」という意味で、「天才」という言葉を使ったんだろうか。だとしたら、ずいぶんと醒めた意地悪な話だ。

  『アップル』では、管理職の誰がどんな「開発の許可」をしたか、計画の中止を「決定」したかが重要な問題として書かれているが、ではなぜそんな決定になったのかの説明は、単なる権力者達の保身と闘争が原因としてしか描かれていない。そのドタバタぶりはマルクス兄弟の映画みたいで「それなりにおもしろんだけどねぇ、本当にそれだけだったの?」と思う。最後まで読んでも、結局、アップルで何が起こっていたのかは全然わからなかった。権力闘争の陰には、"スペシャリスト"たちの20年があったはずで、私はそんな側面からAppleという会社の特異性や魅力を知りたかったな。で、やっぱりピンクやコープランドはなぜ「失敗」だったのか、核心の部分を知りたかった。この本では実はそういう核心部分は何も書かれていないんだもん。

 あと不満ついでに言うと、登場人物が多すぎて名前がこんがらがっちゃった。ジョン・スカリーによく似た名前のジョン・スカルという人も出てくるのには笑ってしまった。いや、人の名前で笑うのは失礼だけど。だから、本の見返しやしおりとかに「主な登場人物」とか書いてくんないかな、と思った。ミステリーとか翻訳ものには大概「主な登場人物」って、最初に載ってるじゃないですか。カタカナの名前って、覚えにくいのよ。これは単なるグチみたいなもんだけど。

 ただ終盤(特にアメリカ出版後、日本語訳の前に書き加えられた終章)の話は、断片的にニュースとして聞いていた話を思い出しながら読めたので、おもしろかった。アメリオの『薄氷の500日』を読んだときは「ずいぶんと正直に書いているな」と感じたが、『アップル』と読み比べると、微妙に解釈がズレている。さて、ホントのところはどちらが正しいんだろう。うーん。

 あと、「ジョッブスが、大人になってアップルに戻ってきた!」ということをあらわすエピソードとして、「社内へのペット持ち込み禁止」「喫煙場所以外での喫煙禁止」が断行された話が紹介されているのには笑ってしまった。ペットはないでしょ、ペットは、とも思うが、そういうところがアップルらしさなんだろうな、きっと。


10月12日(月)

 朝の4時半に不審な音で目が覚めた。ターンッ…。ターンッ…。何かを強く叩くような音が定期的に鳴り響いてくる。/

「こんな明け方に、いったい何事?!」

 

 寝室を出て再び耳をすますと、どうもiMacを置いている部屋から聞こえてくる。ヒェ~iMacのラップ現象か?iMac泥棒だったらどうしよう?先日、やっとのことでカードの引き落としが済んだばかりなのに…ええい、盗られてたまるか。勇気を振り絞ってドアを開けてみると…ウサギのグレコがきょとんとした顔で丸くなっていた。音の正体は、グレコが床を踏みならしている音だったのだ。

 ウサギが足を打ち鳴らすときは、極度に警戒している時だそうだ。一体、何に警戒しているの?昨日の日曜日 、iMacでインターネットをしているときに、グレコを放ったらかしにしていたことに抗議しているんだろうか?「ねぇ、ねぇ」とグレコがやたらと足元にまとわりついてきたのに、ん?モデムケーブルをかじろうと狙っているなーと、邪見にしたのがいけなかったんだろうか?

 抱き上げて私のベッドに入れてやった。なぐさめるように、なでなでしてやる。グレコはお布団を掛けて寝るのが大好きなのだ。するとまた、グレコはベッドの上で丸くなりながらも足を打ち鳴らした。

 …?…!あー、そうか。グレコが「ヒック」と「しゃっくり」するたびにグレコの体は浮き上がり、次の瞬間、前後の両足を床に思いきり打ちつけて、フローリングの床を鳴らしていたというワケだ。ウサギのしゃっくり、初めて聞いた。ビックリした。でも、「ワッ」と驚かしてしゃっくりを止めるワケにもいかないしなー。困ったなーと思いながらなでてやっているうちに、グレコのしゃっくりは無事止んだ。やれやれ。

 グレコが私たちの家族の一員になって先日の10月10日で丸2年になる。そもそもウサギを飼おうと思ったのはペットショップで見かけたのと同じ時期、「うっくーワールド」というウサギのホームページに出会ったからだ。「うっくーワールド」は、ぐふだなさんという人が運営されているサイトで、私はここでウサギの生態やカワイらしさを事前に学習させてもらった。おかげで、飼うにあたって気をつけなきゃいけないこととかがわかって、ずいぶん助かったものだ。

 思い起こせばグレコを飼い初めの頃は、私も一生懸命、グレコの話題で「WWW日記」を書いたのに、このところiMacのことばかり。ウサギとインターネットは浅からぬ因縁があることだし、もう少しグレコの日記も書いてあげなきゃ、と反省した朝だった。


10月13日(火)

 うふふ。『Mac Fan internet』11月号が発売された。うふふふふ。

この『最愛のiMac日記』、Mac Fanホームページコンテスト98でメッセージ賞をいただきました。わーい。わーい。みなさまのおかげです。上の!マークをクリックしてくださった人、ありがとうございました。んで、メールで励ましのお言葉くれた人も、ありがとうございます。

 実は9月には受賞の知らせがEメールで入って、編集部の人が取材に来られたのデス。あー誰かに言いたい、この日記でも書きたい!でも「発売日までご内密にね」って言われたし、でもぉ…う~…という状態でした。口はムズムズ、キーボードを打つ指はチクチクしておりました。昨日の夜9時には「1日早く発売されてるかもしれないしぃ」と本屋さんに『Mac Fan internet』を探しに行き、今日は朝一番で近所の本屋さんに行ったというワケです。もー大騒ぎで、夫とウサギのグレコは迷惑そうな顔をしっぱなしだけど…。えへへ。

夜中にこそっとメールをしていた?グレコ。…見つかって慌てている

  

10月15日(木)

 今日は『Mac Fan』と『Mac people』の発売日。うふふ…というのは、もうマンネリですな。いや昨日はまだ「うふふ、えへへ」状態で、知恵熱が出そうだった。はー、ちょっと頭を冷やさねばと今日も、日課となっている『Macお宝鑑定団』さんへ行ってみる。Apple前四半期の1億600万ドルの利益が発表されているプレスリリースが紹介されていた。iMacの好調ぶりも、キチンと数字で実証されている。28万台近くも、全世界で売れたそうだ。よかった、よかった。午後からは、ジョブス氏からの発表もあるらしい。あら、また「うふふ、えへへ状態」が盛り返してきそうだ。

 一昨日の帰宅途中にiMac販売店である電気店(Seiden三宮店)に寄ってみたときのことだ。
「お持ち帰り在庫あります」
と張り紙がしてあった。「手に入らない!という状態はおさまった」というウワサは本当のようだと実感した。よかった、よかった。


10月16日(金)

 近所の友人Tさんから電話がかかってきた。お料理が上手で、とっても美人な奥さんだ。私といくつも違わないのに高校生と中学生のお子さんがいる。しばらく雑談をしていたらこんなことを言っていた。
「ねぇ、このあいだアナタが買ったパソコンって、なんだったっけ?」
「iMac!」
「Mac?ウチの息子(高校生)に聞いたら、息子もMac持ってたわ」
「えー?」
「私、MacとAppleは別だと思ってた」
「……」
「じゃあMacとMacintoshも同じ?」
「……」
 うーん。おおらかというか、豪快というか。決して安くはなかっただろうに、Tさん宅にはさりげなくMacが存在していたようだ。しかし、アップルもMacも知っているのにいままで結びつかなかったとは…。コンピュータに特に興味のない人へのMacの浸透は、こんなもんなんだな。私だって、たまたま夫がデザイナーでMacを使っていたから、いろいろ聞いて知っているだけだしな。
 お店で(予約待ちせず)すぐにiMacを買えるようになった今こそ、ドーンと“一般の人”が目にするメディアでの広告・PRにも力を入れて欲しいものだ。ねー、原田社長!スカした広告ばっかりじゃなくて、MacとMacintoshとアップルが結びつく、親切な広告もお願いね。“rest of us”を、忘れないでねー。例えば女性向けの月刊ファッション誌にパブリシティ記事載っけるとかさ。iMac発売前後は盛んにテレビでもCMが流れたが、このごろあまり見かけないのが気にかかります、ハイ。

 久しぶりに友人Yちゃんとも電話で話した。Yちゃんは私よりも4歳年下の女性でMac歴も私と同じ3~4年といったところ。そのノー天気さとミーハーぶりは、私と競い合う。私が乗っている車の話をしていたら、彼女はシレッとこう言った。
「えー田中さんのイメージだとルノーとかフィアットが好きなのかなと思ってた」
おいおい、カンタンに言ってくれるな。好きな車と乗れる車は違うのだよ、キミ(ちなみにウチの車は、赤のシビック。そう、シビック=市民なんだから) 。

 そんなYちゃん、やはりiMacが欲しいのだ。
「ねぇねぇ、iMacってカワイイよね」
(うんうん、ミーハー心をくすぐるよね)
「使ってみて、やっぱり早い?」
(彼女の現在の愛機はLC630だ)
「iMacは、どんな机に置いてるの?」
(彼女は机もiMacにあわせて新調したいらしい。わかる!)
「結構、かさばるんじゃない?」
(それがあなた!見た目より 奥行き、とらないんだから)
「いままでのプリンタとかは使えるの?」
(変換アダプタとドライバ次第だけど、私もわからん!)

 彼女のなかでは、いまiMacが大ブレイクなんだそうだ。iMacの箱を喜んで開けている私の姿をこのホームページでみて「またまた、相変わらずなんだからぁ」と思っていたが、「iMacいいなー」熱がジワジワあがってきているらしい。
「欲しいよなー、でもお金ないしなー」
フフフ、キミもiMacワールドにいらっしゃ~い。一緒にiMacビンボーになろーよ。

 そういえば今夜0:00から、MacOS8.5が発売される。世界同時発売なんだけど、なんでも時差の関係で日本が世界最初の発売開始になるそうだ。大阪では日本橋でカウントダウンイベントも催されるらしい。またも台風が近づいているなかでの発売。何の因果か陰謀か?どーしよーかなー。行こーかなー。台風の中運転するのは恐いから、やめとこっかなー。iMacユーザーはアップグレード版が申し込めるから、パッケージ版発売のために並ぶのもなー。でも、なんかまたお祭りみたいで楽しそーだなー。どーしよっかなー…。


10月17日(土)

 迷いに迷った末、昨夜のMacOS8.5発売開始のカウントダウンイベントに行くのは、やめた。いや、行けなかった。一旦は行こうと思って車に乗ったものの、夜中の11時には前が見えない滝のような大雨になったのだ。助手席の夫は「ボクは、まだまだ人生でやりたいことが残ってる」なんて、結構真剣な顔で言う。ハイハイ、私もそう思います。ただでさえ、高速道路はまだ3回しか走ったことないし、2年で走行距離5000Kmだし。
 そんなわけで発売開始の様子は、ニュースサイトで見せてもらうことにした。『Macお宝鑑定団』さんには夜中のうちに、読者からの大阪・日本橋レポートが掲載されていた。カウントダウン10分前、すでに1000人以上の人たちが続々と集まっていたそうだ。この雨のなか、スゴイ。

 今朝になってもう一度見てみると…dijoのホームページでは、秋葉原の様子がレポートされている。ずいぶんと盛況な模様。おー原田社長 、MacOS8.5の目玉である検索機能「シャーロック」にちなんで、シャーロック・ホームズに扮しての登場だ。ちゃんとパイプや虫眼鏡まで持っている。原田社長!やるときゃ、やるんだねぇ。でも、この衣装と小道具はどうしたんだろ?まさか、自前だったりして。写真をよく見ると、原田社長の後ろには山高帽のガイジンのおじさんが立っている。うーん助手のワトソン君まで引き連れて来るとは。このおじさんは、誰なんだろう?MacOS8.5発表から電光石火の発売イベントだったけど、前から準備ができていたのね。あーん、私もウサギの着ぐるみで参加したかったな。あれ?でもこれは秋葉原で、私が行けなかったのは日本橋だった。


10月18日(日)

 一昨日の日記でミーハーYちゃんのことを書いたら、ピッタリの話題がメールで飛び込んできた。Yちゃんは「どうせiMacを家に置くなら、それにピッタリのテーブルも欲しいしぃ」と言っていたのだ。して、飛び込んできたピッタリの話題とは?それは、静岡のKen Officeという会社で現在進行中の新型パソコン机。
 その名も「I terior」(アイ・テリア)だ。「天板に照明を内蔵し、底部からパソコンを光らせる工夫を施しました。もちろんマウスパットも半透明のアクリルを使用、照明もついています。現在、11月末日に向け試作品の詰めもしております」とのこと。うあー、iMac関連(?)のインテリアを新しく作ろうという動きが出てきたのね。私はうれしい。さっそく、案内されていた関連ホームページにとんでみる。

 あ、ネーミング通り、コンピュータ本体を置く部分には光の通り道に穴が“開いてりあ ”。じゃあ右にある小さな穴は、マウスのために“開いてりあ ”?カラーも、iMacカラーだ。ウエーブを描く曲線の天板は、確かに新しい。うーむ、大きさはどのくらいなんだろう。このイラストを見る限り、喫茶店のテーブルのように大きなものを想像してしまう私。現時点ではよくわからないので、詳細を待とう。Ken Officeさん、決まったら教えてね。


10月19日(月)

 『Mac Fan internet』から副賞の商品が届いた。『アップルデザイン日本語版』と『Webデザイン100』(いずれもAXISパブリッシング)の分厚い本2冊。『アップルデザイン日本語版』を買いたかったけどお金がなくて(私が使ってるってこと?)ズーッとガマンしていた夫も「わーい、うれしい!」と喜んでいる。

 ひとまず『アップルデザイン日本語版』をパラパラとめくりながら、写真を眺めてみる。Figaroというコードネームで開発されていたノートサイズのPDAに、おお!と手が止まってしまった。89年~90年のジウジアーロ氏(イタリアの有名なカーデザイナー)デザインのものはゴジラのフィギュアと一緒に撮影されている。今から見ればブルーの色使いは「ちょっと古い」と感じてしまうが、ポップでカワイイ。お子様宇宙モノ仕様という感じ(そういえば、同じ頃に1万円ちょっとで発売されていたSONYのグラフィックコンピュータも、確かこんな感じだった。いや、もっとお子様仕様だったけど。憶えてます?)。該当する記述ページを読むと、Figaroグループの一部からは「可愛らしすぎる」「アップルらしくない」という意見もあったそうだ。 現在のiMacの人気ぶりを考えると、ジウジアーロ氏のこのFigaroはちょっと早すぎたのか。いまでは、iMacの可愛らしいデザインも含めて「アップルらしい」という時代になってしまったんだから、なんだか皮肉な話だ(もっともFigaroとiMacではターゲットが違うけど)。Figaroはその後、ビジネスマンも持てるようなハイテクなデザインに変わっていき、製品コンセプト自体も変貌を遂げてNewtonへと変わっていく。うーん、時代に翻弄されるNewtonの運命。

 巻末には「アップルデザインの歴史の鍵となる人々」40人のプロフィールが列記されている。若い頃の写真付きでSteven P.Jobsから始まって、太って髪も薄くなったSteve Jobsで締めくくられている。くー涙が出る(使用前、使用後ってやつですね…って何の使用?)映画「アメリカン・グラフィティ」のラストシーンみたいだ。

 そういえば17日午前0:00の秋葉原でのカウントダウンイベントに現れた、ワトソン君のことが『Macお宝鑑定団』さんに載っていた。アップル財務本部 本部長 Richard Waller氏だそうだ。納得。


10月20日(火)

 えらいこっちゃ~。毎日、日記ばっかり書いていて、今月に入ってから家計簿を付けるのを忘れていた。ひぇっ~大変だ。

 3年ほど前から、私はMacで家計簿をつけている。アプリケーションはその名もズバリ「Mac de 家計簿」((有)ウィズ・ハート)だ。 iMacのバンドルソフトに、この家計簿ソフトをつけて欲しかったなぁと思う。まるでお買い物ゲームのように、マウスと簡単なキーボード入力だけで日計、月間集計、年間集計を自動的にしてくれる。初心者でも使い方が易しくて、GUIにできているのだ。

 まず最初のウインドウには、自宅やデパート、病院、市役所などで構成された町のイラストがあらわれる。例えばデパートの地階をクリックすると食品売り場のイラストになるという仕組みだ。野菜コーナーをクリックすると[副食:キャベツ]というふうに文字が出る(イラストもカワイイ。もちろん、商品の内容は自分で打ち替えることができる)。そこに値段や細目を打ち込めばいい。
 そして何よりもこのソフトの楽しいところは、毎月の出費予算額を設定してそれをキチンを守れば、1年の終わりにクマのお姑さんに誉めてもらえることだ。ただし予定額を上回ると、毎回叱られる。私はあんまりお姑さんに「敦子さん、使い過ぎですよ」と叱られるので、予定額の設定を外して(つまりオーバーしない)しまったことがある。すると、年末にお姑さんに表彰されてしまった。はっきり言って、インチキです。えへへ。

クラリスワークスで、「Mac de 家計簿」のクマのお姑さんを描いてみました。ホントは、こんな恐くはないのですが…。

 ちなみにWindows版もあるが、ネーミングは「Win de 家計簿」ではない。残念。ただし入力しなきゃ、折角のソフトも役には立たない。引き出しに山と溜まったレシートの束。はー今年はiMacを買ったことだし、クマのお姑さんに絶対叱られるだろうな。


10月21日(水)

 ふー、昨日は一晩かかって家計簿の “打ち込み”が完了した。スッキリした。考えてみれば、20日間も家計簿を忘れていたのに一晩で追いつけるというのは、コンピュータのおかげだ。これが電卓片手に手書きだったら、絶対に私は家計簿を付けるということ自体、やめていただろうと思う。

 さて家計簿つけたことだし、お買い物に行ってこよ~うっと。近所のデパートでは、北海道物産展や英国物産展をやっている。北海道にするか英国にするか、えーい両方行っちゃおうかな。


10月23日(金)

 とほほほ。このところ、買い物で失敗が続いている。今日は1日じゅう外出したので「失敗しないように」とそればっかり考えていた。幸い、失敗はなかったけど。
 先日は、ウサギのグレコのために乾燥させた「野菜ミックス」を買ってきてやったのに、どーもニオイがお気に召さないようで、ひとくちも食べてくれない。350g入りで490円もしたのにぃ。とほほ。

 昨日の夕方は、店頭展示されているスーパーディスクドライブを見に行った。あー、やっぱり見てしまうと欲しくなるわ。その時の私の横顔には、きっと「欲しい」の文字が浮かんでいたのだろう、横で夫が突然ひらめいた様子でこう言った。

「そうだ、PowerBookとiMacをEtherネットでつなげばいいんだ」
それは、私の大学の先輩である人からメールで教えてもらった。
「そうなの?」
そうだよ。データの移動をするならEtherネットで繋げばいいって教えてもらった。「いやPowerBookをiMacのFDドライブにしちゃえばいいんだよ」
「へ?」
 つまりはこういうことだ。仕事場のMacで作成したデータをFDに入れて持って帰ってくる。そのFDをPowerBookに入れる。Etherネットでファイル共有して、そのFDのデータをiMacに取り込む。

 うーん、貧乏くさい。しかも、美観を損ねるなぁ。でも、確かに安上がりだ。お店の人に聞いてみると、ケーブル(10BaseTクロスケーブル)1mで490円。おお。その安さに目がくらんで、ひとまず、この貧乏ネットワークに挑戦してみることにした。ま、スーパーディスクはしばらくおあずけということで。
 ところが、家に帰っていそいそと繋いでみようとPowerBookのコネクタを見ると…は、入らない。PowerBookの方には、アダプタがさらに必要だった。えーい、役に立たん夫。アダプタをまた買いに出直しだ。とほほ。絶対、いずれ買ってやる!スパーディスクドライブ。

 しょぼくれて夜寝ようと思ったら、フジTV系の通販番組『出たMONO勝負』にiMacが映った。おお、iMac本体(17万8000円)と、エプソンのプリンタがセットされたもの(21万8000円)、各100台の販売だ。買い物好きの深夜族が見ているこの番組で、iMacを販売するなんてちょっとうれしい。コンシューマー向け戦略、ガンガンがんばってますねぇ、原田社長!
 商品と価格を説明するカットでは、なぜかiMac販売店でよく見かける“ライトテーブル型の陳列台”もセットで映っていた。この番組を通して買うと、陳列台も付いてくるとか…?なんつって。私の思い過ごしでしょう。目の冴えてしまった私は、デルピエロが薦めるサングラスやデニムで作ったケリーバッグとかを、チェックしてしまった。でも、グッとガマンして何も申し込まなかった。この番組で紹介するモノの値段は、数百円のとほほじゃ済まないんだもの。


10月24日(土)

 昨日の日記で、夫を役立たず呼ばわりしてしまった私。インターネット経由でそれを読んでいる彼の後ろ姿が、妙に寂しそうだ。かわいそうなことしたな。夫のご機嫌をうかがおうと思って、お茶なんぞ入れてみた。ところが夫は、意外とケロリと笑っている。あれれ。
「そーなんだよね。コンピュータのコネクタって、いつまで経っても難しくてさ」
おや開き直りましたな。寂しそうなのは、私の勘違いだったようだ。なーんだ。

 夫がいままで周辺機器を増やす度に、なぜか不要なSCSIケーブルが増え続けてきた。仕事場の棚には、SCSIケーブルがヘビのようにニョロ、ニョロと何本ものたうちまわっている。棚の扉を開けるたびに、気持ち悪いじゃないか。なんでこんなにケーブルだけ余ってるの?
「あのね、SCSIケーブルは周辺機器を買うと必ず1本はついて来るんだよね。だけど、それはコンピュータ本体からつなぐ場合のケーブルだから、周辺機器から周辺機器へつなぐためには、また違うコネクタのケーブルに買い換えなきゃいけないんだ」

それにしても、本数が多いような気がする。

「買ってきたケーブルが間違いで、また買い直したこともあるし…SCSIケーブルって結構、高いんだよね。いやぁ、コネクタが何種類もあって理解しがたい世界だ」
むむむ。私に黙って、そんな無駄遣いをしてたのね。かくして、増え続けるケーブル。一体、世の中にコネクタは何種類あるんだ?なんか、もったいない話だな。

 ところで、もうすぐやってくるパソコン界のクリスマス商戦に向けて、 iMacも少しボードが変わったとか、仕様がちょっと変わるとかいうニュースが伝えられている。そうか、私のiMacは早くも“初代iMac”になったのね。初代…うーん、いい響き。これぞ、歴史の節目に立ち会えたって気分だ。


10月26日(月)

 今日の朝刊に雑誌『AERA』の発売広告が載っていた。『AERA』名物のダジャレ・コピーが誇らし気(?)に付いている。
「マイクロソフトとにらめっこ、アップルぷ」
さむ~。見なかったことにしよう。くわばら、くわばら。その横の『週刊ダイヤモンドの広告にも、iMacの文字が踊っている。
「大不況でも売れているヒット商品~最高格付けはiMac/VAIO/ポケモン」
 コンピュータ関係以外の雑誌も、iMac人気に注目し始めたのは、ひとまずうれしい現象だ。記事の中身が気になったので、近所の本屋さんに買いに出かけた。でも、小さな本屋さんなので『AERA』しかなかった。ほんとは、『ダイヤモンド』だけ欲しかったんだけどな。『ダイヤモンド』の「不況に勝つ本物のサービス」と題した顧客満足度調査の特集記事にも興味があった。

 さて、『AERA』の記事。iMacが売れて売れて、アップルが復活しつつあるように見えるが、さーてどうですかねぇ。勢いは確かに出てきたけど、市場的な巻き返しは無理だし、真価が問われるのはこれからだね…とまあ、こんな感じにまとめられている。うーん。話題にはするけど、絶対手放しで誉めない、いかにもな展開。相変わらず朝日新聞社って、アップルには冷たいのね。なにせ、アップルがマイクロソフトと提携した際、朝日新聞の見出しには「アップル白旗。マイクロソフトの軍門に下る」と載ったくらいだもの(私は、あの顛末は「S.ジョブスがB.ゲイツに説教強盗のように口説いて脅して、資金と、ユーザーと市場の安心感をもぎ取った」と思ったんだけど)。軍門に下ったんなら、その後のニュースはどーなった?
 記事の締めくくりのコラムでは、かの超・整理術でベストセラーを連発した野口悠紀雄氏がiMac現象を語っている。なんで、この人がこのテーマで出てくるのか、どー考えてもわからん。私、この人、どーも好きになれない。いや、それだけの話でした。チャン、チャン。


10月27日(火)

 やっぱり不吉な言葉は口にするモンじゃない。3日前の日記に“役立たずの夫”と書いたら(あ、また書いてしまった)本当に夫が寝たきりになってしまった。ギックリ腰だ。日曜日の昼過ぎ、テーブルの引き出しを引っ張った拍子に、グギッと来た。「うっ」という一声とともに、夫はフリーズしてしまったのだ。あれから3日。その情けなさそうな姿は、見ててホント涙が出てきちゃう。ああ、 あたしが悪かった。お前さん、早く良くなっておくれよぉ。お前さんが稼いでくれないと、あたしゃ、欲しいソフトも買えないんだよぉ。えへへ。

 いまとっても気になるソフトは『これからはじめる大人のピアノ』だ。ゲーム感覚でレッスンを進めていくことで、ピアノ練習ができるという。ホールでの演奏に挑戦したり、その演奏を採点してくれたり、遊び的要素もいろいろ盛り込まれているらしい。子供の頃にピアノを習っていたけれど、私、たしか黄色のバイエルで挫折してしまった。いや、ブルグミュラーまでいったかな。どっちにしても、その程度だ。大人になってから、もう一度ピアノを弾いてみたいというこの思いを、叶えてくれそうな気がするのだ。雑誌に付いていたCD-ROMに入っていたお試し版をやってみようとしたのだが…ん? iMac用のUSB対応キーボードって、もう出てるのかしら?まだだよね。早く出てこい、USB対応キーボード!んで、早く治って、私の夫!
 やっと伝え歩きでうろうろできるようになった夫を介抱しながら(?)、勝手なことを願う秋の夜長であった(でもホントはやっぱり、ちょっと夫のことが心配だ)。


8月27日(木)

 「だいたい、なんで私はiMacが欲しいのか?」

 昨日の夜にふと、そんな疑問にとりつかれてしまった。

 いま、ものすごく仕事が忙しいから、物事をじっくり考えたりする気力も時間もないというのに、私のなかで「じっくり考えろ」「そんなことより、仕事しろ」「でも、iMacの発売日も迫ってるし」「発売日に買わなくてもいいじゃないか」「えー、カウントダウンもされてて、こんなに盛り上がってるのに」(略)と、天使と悪魔がグズグズけんかしている。

CONTENTS

このサイトは、インターネットでの発表以来iMacに魅入られてしまった私の「えへへ」な毎日や事件などを綴ったページです。購入前のワクワクや「なぜ、欲しいのか」という自問自答、発売当日のドタバタの様子に続き、買った後はドキドキしながらiMacと親しくなって、E-Mailを送れないと言ってはオロオロ歩き、新しいソフトを試しては「やっぱり快適やねー」と喜び、東にEXPOがあると聞けばS.ジョブス見たさに飛んでいき、西に極秘情報があれば「おせーて」と頼み込み…まあ、そういう出来事が次々と起こりました。これからは、どんな大冒険が…!?ワクワク。

おかげさまで「Mac Fanホームページコンテスト98」でメッセージ賞を受賞しました。わーい。

CONTENTS

またまた広告が載っている。あと4日で、近未来のフォルムがやってくる。8月29日、iMacアイマックがやってくる。ンコ店の本日10時から新台!みたいやぁ、思っていたよりも高級感があると感心している。

BOOKS
参考文献ってことではなくて、あっぷるとステーブ・ジョブス関連の本。

スティーブ・ジョブズ II

ハードカバー – 2011/11/2

ウォルター・アイザックソン (著),

井口 耕二 (翻訳)

講談社刊

スティーブ・ジョブズ II

ハードカバー – 2011/11/2

ウォルター・アイザックソン (著),

井口 耕二 (翻訳)

講談社刊

ロスト・インタビュー スティーブ・ジョブズ 1995

ソフトカバー – 2013/9/11

講談社刊

スティーブ・ジョブズ-偶像復活

ハードカバー

ジェフリー・S・ヤング、 ウィリアム (著),2005/11/5
東洋経済新報社刊

アップルを創った怪物ウォズニアック自伝

2011/11/2

スティーブ・ウォズニアック (著),

井口 耕二 (翻訳)

ダイヤモンド社刊

アップル・コンフィデンシャ2.5J(上/下)

2006/4/27

オーウェン・W・リンツメイヤー (著),

林 信行・他 (翻訳)

アスペクト刊

林檎の樹の下で ~アップルはいかにして日本に上陸したのか~

2011/10/17

斎藤 由多加 (著),

オープンブック刊

アップル宣言―クレイジーな人たちへ

1998/02

真野流・北山耕平 (翻訳)

三五館刊