Vol.22 P.MacG4

Power Mac G4の発売、

e-oneを販売しているソーテックへのアップルの提訴、
東京地裁の処分。いそがしい日々がつづきます。

8月24日(火)ちょっとスッキリしました

 連日のモヤモヤと暑さで、ついに髪を切った。美容院に行くのが苦手なので、夫に切ってもらった。男性には「理容院に行くのがキライ」という人は多い。実際、夫もそうで、この10年はほとんど自分で切っている。でも、私のように女性が「美容院がキライ」というのは、この「カリスマ美容師大人気時代」に、ちょっと恥ずかしい気もする(今年のMac World EXPO東京に行く前に「散髪しなきゃ」と言っていたのに、結局、あのままだったのデス)。

 どうして苦手なのか、考えてみた。最近は、予約を入れなきゃいけないところが多いので、まずそれが億劫だ。予約電話の際に「パーマですか? カットですか?」と聞かれても「んなもん、希望のヘアスタイルにするのにパーマが必要かどうか美容師さんに相談してみなきゃわからん!」ということが多い。行ったら行ったで、大理石の床に超ゴージャスなイタリンアデザインのソファがドーンとあったりして、それだけでキンチョーして「髪切ってリフレッシュ!」なんて気分にはなれない。アッパーな斉藤女史や叶姉妹じゃ、ないんだから。

 じゃ、予約なしでOKの店なら気軽かと言うと、同じ店でも毎回、美容師さんが変わってたりして、その度に「髪、多いですね」から始まって「結婚してるんですか?」「子供は?」「趣味は?」「お仕事、してるんですか?」「それって、どんな仕事?」「最近、なんかおもしろいことありました?」という、世間話フルコースが延々と続くので、しゃべり疲れることが多い。この中間はないのか~!?
 そんなわけで、ついに自宅カットになってしまった。バサバサふうレイアーの時代だから、ま、これでも結構、気に入っている。持つべきものは、手先の器用な夫やねぇ。男性用のカツラを作れるくらいはバッサリと切って、スッキリとした私。

 すでにiMac Stationさんが昨日話題にしていたことだけど、「日経デザイン」が9月号でカラーデザインについての特集を掲載していた。表紙は、5色のトランスルーセントな“まわし”を締めている5人の関取のイラスト(おー、“まわし”が透けるのは、マズイんでないかい?)
 当然というべきか、「iMacカラー」に触れた話題が多かった。そのなかで、照明デザイナーの海藤春樹氏の、こんな言葉が印象的だった。

「モノにはヒエラルキーがある。その中で、iMacは反体制のデザインとして成功したのではないか」(中略)
アップルコンピュータのパソコンの中で、iMacは決して上位機種に当たらない。競合するWindowsマシンと比べても、入門機種からスタンダードなクラスに属するだろう。つまり、保守本流のモノではなく、価格を見れば普及品なのである。「そうした差を金額や経済力の差ではなく、カラーリングによるテーストの差に持っていった点が、iMacデザインの本質」と海藤氏は見透かす。

 夜11時からのNHKのニュースで、「アップルがe-oneを販売しているソーテックを提訴」と出た。フジTVのNews Japanでも「ソックリさんをアップルが提訴」(おー、すでにこの時点で公共の電波で、ソックリと認定されちゃったよ)というニュースが流れた。結構、大きなニュースになってきた様子。

8月26日(木)モバイル自慢、腕自慢!?

 昨日は、仕事で広島を日帰りした。新幹線の自由席は、往復とも超満員だった。で、帰りの車内でのこと。夜は不眠症なのに昼間の揺れる電車のなかではすぐに眠れる私は、いつものごとくすぐにウトウト。南洋の楽園にいる夢を見た。ピーッチッチッチ、と鳥が鳴く。ああ、木陰でお昼寝って気持ちいい、ブルーハワイ飲みたい(ハワイって、行ったことないけど)。…ん? ピーッチッチッチ? 夢と現実が入り交じりながらボンヤリと見ると、居たのだ、鳥が。

 隣の席、2人掛けの窓際には、40代後半とおぼしき女性が座っていた。その人の足元に、結婚式の引き出物を入れるような、マチの広い手提げの紙袋。私が座るときに「大きな荷物で、ごめんなさいね」と、えらく丁寧に気遣ってくれたのだが、布をかけたその“荷物”から鳥の声がする。女性が布をめくったので覗くと、木製の鳥かごのなかに、全身が黄色でモヒカン刈りのように頭のてっぺんに毛(羽?)を立てた鳥が「なに?」とでも言いたげに私を見た。

「インコですか?」
「そう、オカメインコ」

 なるほど両側のほっぺには、おカメさんのようにオレンジ色のまん丸模様。おにぎりからちぎったご飯粒を、チクチクと女性の手から食べている。おおー、うちのウサギのグレコだったら知らないところに連れて行かれただけでガタガタ震えているだけなのに。おカメさん、お利口さん。その女性は「毎月、月に1度は、この子を連れて山口と大阪を往復してるから慣れてるんです」と言う。ますますもって、うちの子より賢そう(ペット同士の話になると、どうしていい大人がみんな“うちの子”って言っちゃうんだろう)。モバイル・オカメインコ。すごい。

 世の中には、いろんなモノを持ち歩く(?)人がいるんだなー、と妙な納得をして帰ってきたら、また、すごいモノを持ち歩いている人の話をメールマガジン「日刊デジタルクリエイターズ」で読んだ。神戸が生んだビデオジャーナリスト・神田敏晶さんは、取材で世界を飛び回るのに「G3ブルー&ホワイト350MHZをハダカで持ち歩いている」のだそうだ。空港の税関では「わたしもMacを使っていますが、持ち歩いている人ははじめて見ました」と言われたこともあるのだとか。そりゃ、そうだろう。モバイル・B&W G3。すごすぎる。

 こんな話を聞くと、iBookが3Kgでガッカリしてちゃ私もまだまだネンネだね、という気がしてくる(こないか)。Appleよ、もっとiBookを重くして、私のなまった筋肉をきたえなおしてくれ~。ウォ~正道会館(なんのこっちゃ)。


8月28日(土)リンパが…

 腫れて痛い。夏が終わろうとしているこの時期に、滑り込みセーフで夏カゼをひいてしまったようだ。25秒に1回の周期で、のどから耳にかけてキーンと激痛が突き抜ける。ひょえ~。何かの予兆かな? 何?

8月31日(火)30年目の発見

 土・日の間にのどの痛みは消えたけど、右耳の奥で飛び上がるほどの痛みが続いた。鎮痛剤を飲むと少しはおさまった気もするが、それでも痛みで泣けてくる。あ~あ全国ではiMacお誕生日1周年オフ会。神戸・三宮のSeidenでは、なにか記念イベントがあったんだろーか。ますます情けなくなってきた。うえ~ん。

 週明けの昨日は、とうとう近所の総合病院で診てもらうことにした。ここまで痛いのは内耳炎かもしれないと思い、耳鼻咽喉科に。1時間以上待ってやっと“聴力検査”となった(それより、早く診察してくれ~)。聴力には、ちょっと自信のある私。防音の検査室に入っても、室外からの話し声まで聞こえてきて困った(だから、早く診察してくれ~)。で結局「耳はぜんぜん、なんともないですよ」と言われ、驚くべき診断が下されたのだ。

「のどの奥の扁桃腺が炎症を起こしてますね、それが痛みの原因でしょう」

 ちょっと待った。私は5~6歳のときに、扁桃腺の切除手術をしている。つまり私にはもう、扁桃腺はないものと思って30年間、生きてきた。それなのに、どーゆーこと? 診察をしてくれた女医さんはのどの奥のイラスト図解を指しながら「扁桃腺っていうのは、いっぱいあるんですよ。切除できるのは左右のコレだけでね…」と、丁寧に教えてくれた。え~、え~、え~。私に、まだ、そんなにたくさんの扁桃腺が残っていたなんて。知らなかった。リンパ腺じゃなかったのか。

 ともかくお薬をもらって、いま飲んでいる。でも、なかなか痛みは鎮まらない。イテテテ。そうそう、病院なんて滅多に行かないので知らなかったが、驚いたことがある。患者ごとにオンデマンド印刷をしているのだ。たぶんデータベースからだろう、処方してもらった薬(4種類あった)の名前やメーカー、効能、副作用の注意などがプリントされて、薬と一緒に手渡される。ん~、ネットワーク情報社会。知らなかった。


9月1日(水)基調講演のジョブス、あれは何時の写真だ?

 ウワサどおりPower Mac G4が発表された。今度は取っ手の部分が透明になって、シルバー&ホワイト。シャープでハイテク感が強調されたデザインだ。ジョブス氏は「スーパーコンピュータ」と連呼していたが、それだけ早くて「信じられない素晴らしさ」を誇るってことなんだろう。スーパーコンピュータを個人が持てる時代がやって来るなんて。Seybold Seminor SF99のSFは、サイエンス・フィクションか?(違うけど)。しかしシルバー&ホワイトなG4が出ちゃったら、G3対応のB&Wな周辺機器をやっと出したメーカーの立場はどうなる? わざわざブルーを入れたデジタルムービーを開発するよう、企画書を書いて上司を説得したP社の人の立場はどうなる? 今日発売の『Mac Fan』には「新しくなったG3 450MHzを徹底研究」って記事が載っていたけど、それ読んで買う人もいるかもしれない。そしたら、滝口総編集長の立場はどうなる?(どーにも、なんないか) 

 シネマ・ディスプレイという横長のTFTモニタも発表された。3,999ドルと高額だけど、こういう“ユーザーを絞り込んだ”未来志向のハイテク品の発表は、久しぶりな気がする。それだけ「Appleの復活」が揺るぎないものになった、と考えていいんだろうか? もしそうだったら、長いこと忘れていた快感。夫は、このシネマ・ディスプレイを見て「ちょっと手が出ないだけに、魅力的だ。僕が独身だったらローン組んで買うな~」と、鼻の穴を膨らませている。独身だったら? なのに電卓で試算しているのは、なぜ?

 ホントは、昨夜はライブを見ずに寝るつもりだった私(喉元過ぎれば、扁桃炎の痛さ忘れる。あれ、ちょっと違うか)。でも、どーしても我慢できなくて、12時過ぎてからQT4日本語版のダウンロードを開始(以前EXPO NYのときのは、システムを入れ直したときに捨ててしまった)。ダウンロード終了まで「あと440分」と出たときは、開いた口がふさがらなかった。取り終わったときには、ライブ放送も終わってるぞ~。その後、通信速度は速くなり、途中で何度も切断されながらも結局40分くらいでGetした(えーい雑誌のCD-ROMで配布しろ~!)。30分遅れでQTライブ放送につないだが、今回は映像・音声とも途切れることなく最後まで見れた。ジョブス氏の他に次々といろんな人がステージに現れて、デモやらスピーチをしていく。QTの画面が小さいので名前が読めなかったが、G4とPentium3の比較デモをやったのは、お馴染みフィル・シラー氏だということだけはわかった。講演終了後、ジョブス氏はステージの前に立っていた2人と握手を交わしていたが、この人たちも誰なんだろう。追っかけなんだろうか。違うか。

 ところでAppleのサイトにあるseybold99基調講演の案内のジョブス氏、あれは何時の写真だ? 10年前くらいに見えるぞ~。メガネかけてるからせいぜい1~2年前だろうけど、中継を見るととても同一人物には見えない。何が彼をここまでヨレヨレにさせてしまったのか!? Next時代はアルマーニを着てビシッとしてたのに、Appleの「年棒1ドル」のせいか? 私が女房だったら生活していけない…。あ私、女房じゃなかった、あ~よかった。

●「タネ、仕掛け、ちょこっとあるよ」(ゼンジー北京の言い方)とジョブス氏が言いながら黒い箱を開けると、あ~ら不思議、中からG4が飛び出した…(一部、脚色)。

●G4を前にして「ジョブス氏が“お父さん”と慕う」ジョン・ワーノック氏が、賞賛の言葉を述べた(と思うけど、聞き取り不可だった)。ダンディだ。私も“お父さん”と呼ぼっと。

●シネマ・ディスプレイ発表。シネマだけに20世紀の鬼才監督・S.キューブリック氏が霊界から駆けつけてお祝いのメッセージを…あれ?違った? 誰、この人? 画像も霊界っぽい。

●G4のCM音楽は『大脱走』だった(←最初は勘違いして「史上最大の作戦」と書いてしまいました。コッソリ訂正します)おー、高橋敏也氏のアーミー魂が揺さぶられるのが、目に見えるようだ。

  


9月2日(木)じゃあ、あれは誰?

 Seybold Seminor QT放送の話題で書いた「S.キューブリック監督に似た、あの人は誰?」ということが気になって、また再放送を見てしまった(夜の10時半頃につないでみたら画像が止まったり音がとんだりすることが多かった。今日のほうが、アクセスが多いんだろうか?)Richard GrandallさんというAppleの人だった。

 でも、この人はG4の説明に出てきただけで、シネマ・ディスプレイのときにはステージに登場していない。昨日の日記の左下の写真は「S.キューブリック監督に似た人」と思っていたけど、私の記憶違いだったようだ。じゃあこれは、誰?

 今日改めて見てみたら、シネマディスプレイの発表後はジョブス氏しか登場していないことがわかった。とすると、これはジョブス氏? でも画面はやけに霊界っぽい。おお~ひょっとして心霊写真ならぬ、世界初の心霊キャプチャを撮ってしまったか? ますます謎は迷宮に紛れ込み、アイズ・ワイド・シャット!? ちなみに映画『アイズ・ワイド・シャット』のオフィシャルサイトでは、QTによる予告編が見れるそうだ。すると、やっぱりあれは…。


9月5日(日)今度は蒸発事件!?

 3日前の金曜日、メールを受け取ったと同時にシステムエラーが起きた。差出人はわからないが、たぶん1通届いていたはずだ。メーラーを再起動して受信ボックスを開けてみたが、なかった。あのメールは、どこへ行ってしまったんだろう? 母さん、ボクのあの…(古いギャグでした。すみません)

 iMacのなかをあちこち探してみたけど、どこにもなかった(クラッシュしたとき、間違ってどこかに保存されているかもと思ったけど甘かった)。「メールをホストに保存しておく」設定にしていないので、ホストにも残っていない。こんなことが起きて「ホストに3日間残す」という設定に変えたけど、時すでに遅し。光陰矢のごとし、少年老いやすく学成りがたし。*そんなわけで3日(金)にメールをくださった人、もしこれを読んでいたらもう一度送ってもらえないでしょうか? お願いします。


9月6日(月)地獄めぐりのバスから降りて

 この1年間というもの、iMacの大ヒットのおかげで、ずいぶんMacユーザーは暮らしやすくなったと思う。まず第一に、電気店でのMacコーナーが広くなった。これは、iMacが5色になって広いスペースが必要になったということもあるだろうけど(Appleの戦略、大成功?)、iMacカラーの周辺機器が増えてMacコーナーが充実し、目的の商品が探しやすくなった。 今日、東急ハンズに行ってみると、Appleノベルティグッズのコーナーができていた。おお、こんなところにも。「Appleは潰れて、MacOSはいずれなくなるかも」と、地獄のささやきを聞いたのは、いつだったか。

 CD-ROMは、Macでも見れるハイブリッド版が増えた気がする(これも店頭で目立つように置かれるようになったからかもしれない)。先日、仕事場に送られてきたアスクル(オフィス用品の通信販売)のCD-ROMカタログもハイブリッド版だった。オフィス用っていうのは、いままでWindowsにしか対応していないものが多かったけど、こういう動きが出てきたのは、うれしい。

 9月1日からJR西日本で『デジタル・キオスク』実験販売が始まった。これは専用の自動販売機に、メモリカードを差し込むことで、地図や観光情報、ニュース、ゲーム、音楽など10のジャンルのデジタル・データ(500コンテンツ)を買うというもの。安いものは100円からあるらしい。“自動販売機”は、タバコの自販機より一回り小さい感じで、三宮駅のホームやコンコースにも設置されている。で、これも、ちゃんとMacにも対応してるんですねぇ~(ちなみにWin95/98、CE、それからザウルスにも対応しているそうだ)。よかった、よかった。一度、地獄を見たMacユーザーは、こんなことにも喜べるんだから、幸せな人生だ。

 先日たまたま三宮駅を歩いていたら、この『デジタル・キオスク』のプロモーション・イベントをやっていた。キューティーハニーみたいな、おヘソが見えそで見えないワンピースを来たおネエさんたちについフラフラと誘われて、立ち止まってしまった。と、そこへ、天使のささやき。

「抽選で豪華賞品が当たるアンケートを実施しています」

もちろん、アンケートに答えましたとも。で、テレビゲーム版のスロットマシンで、見事3つの絵柄を揃えて「うわぁ!」って、期待の雄叫びをあげてしまった。でも、もらったのは「デジタル・キオスク君」のシール1枚だった。なぜ? 64Mのコンパクトフラッシュが当たるんじゃなかったの? いまのところ「当たりました」というメールは、届いていない。


9月7日(火)iBookの価格は…

 幕張のPC EXPOは、通勤ラッシュ並みの大にぎわいだそうだ。なかでもアップル・ブースはiBookとG4を見たさ(触りたさ)の人で長蛇の列だとか。そしてiBookの日本価格は198,000円と発表された。う~んう~んいや~ん。


9月9日(木)iBook a Go Go!

 先週の金曜日、“蒸発” してしまったメールの主がわかった。「ニャ~のご主人」からだった。

 「ニャ~」さんは以前、私あてにメッセージを送ってきてくれたネコだ。ネコからメールをもらうのは初めての経験なので、私は少々慌ててしまい「ここはひとつ動物同士で」と、ウサギのグレコに返事を書いてもらった。ネコとウサギによる、種と時間と空間を越えた友情がここに結ばれたのだ。ところがこの無謀ともいえる友情は、ニャ~さんのご主人に知れるところとなり「いやいや、ど~もウチのネコが勝手なことをしまして」とメールをくれた、というワケだ。ご主人も「私がメールを送っているのを見ていてiMacを操作出来てしまったのです。やーマックって簡単なんですね」と驚きを隠せない様子だ。

 Mac WIRE Onlineによると、有楽町西武がウンドウにナマiBookをディスプレイしている(でも、この写真ではどんなふうに飾られているのかわかんないんだなー。もう少し、周囲も入れて見せて!)。この展示を企画した人は、20代~30代の働く女性をターゲットに 「 ファッションにかかわるライフスタイルを提案するために,iBookのディスプレイを決めました。展示初日にもかかわらず,かなり多くの方々が足をとめる姿が見られ,iBookの注目度が高いことを感じました」と語ったのだとか。

 おお~、ウチでもiBookをディスプレイしよう! 貸し出してくれたら、背負って神戸の観光名所=異人館街を、ファッショナブルに練り歩きましょ~。かなり多くの方々が足を止めて見てくれること、うけあい。なんなら「iMac Go Go! iBook Go Go!」と歌いながら注目度を高めようか? ほら、コンセプトはほとんど同じ…って、違うか。

9月10日(金)きゃー、流される

 夫がインターネット・ニュースを読みながら、ポツリと言った。「アップル・シネマ・ディスプレイは女房を質に入れても買うべきだって、書いてある」
ほんまかいな。私、質に入れられるの? 質流れしたとき、私どこへ行くんだ?


9月12日(日)まん丸マウスパッド愛用中

 いまiMacを買うと、例のTシャツに加えてタンジェリン色のまん丸マウスパッドがプレゼント! だとか。ふふふ私、さるところから、このマウスパッドを頂いたのだけど、厚みがあってフワフワしててとっても気持ちがいい(あ、さるところといっても、おサルさんではない)。ウキッキ~。
 先日なくしたと思っていたピアスが、突然見つかった。ウキッキ~。

  

9月14日(火)涙をゴクゴク飲む

 今日の昼間「アップルストアでG3の整備済製品を販売」というニュースを見た夫。「うおーPower Macintosh G3 350MHz DVDが118,000円! 安い! でも、もう売り切れてるだろうなー」欲しいんだか売り切れのほうがホッとするんだか、よく訳の分からないことをつぶやきながらアップルストアにつなげる。と、まだ在庫があった。どんどん深い階層に進む(あらら、やっぱり買う気かいな)。でも、最後のキャッシュカードの番号とかを入力する段階で、思いとどまったようだ。なんだか、背中が泣いている。前に回って顔を見ると、涙を流さずに泣いていた。じょわ~。

 夫の解説によると、DTPをするデザイナーにとって、まだB&W G3は問題のあるマシンだという。それは、AppleのせいではなくてQuark EXPressなどソフト面が主な原因だとか。「いいんだ、ボクは今後のG4とinDesignに期待する」なんだか、キツネとぶどうのイソップ物語を想像してしまうのは、私の気のせい? 夜に再びアップルストアにつなげてみると、今度こそ売り切れていた。

 iBookの取り扱い販売店が発表された。これらの店とアップルストアでは、明日の15日から予約開始なんだとか。え? 予約ってどーゆーこと? New York EXPO とかWorld PC EXPOとかに行った人はともかく、まだ“展示品”さえ店頭で見てない人も多いというのに。新築マンションの申し込みみたいな、この熱気はなんなんだ。発売前から品薄状態必至ってこと? 店頭に登場するのはいつなんだろう…

9月16日(木)成るか、ホタテマン参上!?

 Mac WIRE Onlineのニュースによると、アメリカではiBookの出荷がはじまったそうだ。なんですと? 発売ではなく出荷ですと? んで、発売日は? 時間は? いまだに発売日が発表されないのは、どういうワケなんだろう?(アメリカでの)発売は9月26日が“濃厚”という情報もあるが、まさかこのままなんの前触れもなしに発売しようというんではあるまいな。“発売日がない”なんてこと、許さん!

 日本でも15日から予約の受付は始まったけど、いまだに発売日の発表はされていない。日本じゅうのMacユーザーが、1年前のiMac発売時のように、手ぐすねをひいて盛り上がろうとしているというのに、一体これはどういうことだ? 私なんてどれだけ「その日の盛り上がり」に備えていることか。人垣をかき分けてiBookを見ようと跳び上がれるようにヒンズースクワットを1日100回、iBookを持ち上げても「軽い!」と叫べるようにダンベル体操を1時間やって肉体を鍛え上げ、目にも鮮やかなブルーとオレンジのお洋服も買って…ウソです。つい見栄を張って(?)しまいました。

 あー、まさかPowerBookみたいにひっそりと、なにげに発売するなんてことは、あるまいな。でも、お祭り騒ぎもなきゃ、いや~ん。

 わかった。MacOS8.5発売のとき原田社長がシャーロックホームズの格好をして秋葉原に出現したように、なにかヒミツの趣向を用意してビックリさせようとしているな? 今度は原田社長、iBookのフォルムにちなんでホタテマンの格好! とか。パリから戻ってきたフィル・シラー氏がiBookを抱えて、秋葉原のあちこちのビルから飛び降りるとか。ね? ね? そうでしょ、原田社長~!? ダメ? 


9月20日(月)新製品の「前回」って何?

 東京地方裁判所が、ソーテックのe-Oneの製造・販売を禁止する仮処分を決定した。私は出かけていたので見逃したけど、夕方からTVニュースでも結構な話題になっていたらしい。たまたま私が外出先から電話したら、TVを観た夫が「こんなニュースがあったんだよ」と教えてくれた。

 決定理由は「消費者が2つのパソコンを誤認混同したり、ソーテックとアップルに何らかの資本関係があると考える恐れがある」と認定された(朝日新聞)ことが大きいようだ。そうそう、e-Oneの写真とともに「今度は、ソフトが充実して新登場!」と書いた某量販店の折り込みチラシを、私は知っている。家政婦は見てないだろうけど、私は見た!(ちょっと古い主婦向けギャグでした) iMacによく似たデザインとカラーの組み合わせで「今度は…」なんて言われたら、「iMacの新製品かな?」と思ってしまう人は多いはず。そのときは「すごいこと、するなー」と思って見てたんだけど、これって、少なくとも販売店は「惑わして売っちゃえ!」という戦略をとったことは想像できる。このチラシ、アップルがソーテックを訴えてからも1度は見た気がするが、そういえばここ2~3週間、見ないなぁ。

 と、極私的iMac簡易紹介ページさんには裁判長が認めた類似点が、原文のまま載っていた。こりゃまた、すごい文体。法律の文章って、こういうものなのね。


9月23日(木)ここは何処? 私は誰?

 ボーッとしながらバタバタ日々を過ごしていたら「おおっ、気がついたらもう23日ではないか」と、深夜になってから気がついた。昨日から(?)G4が店頭に出ているそうだけど、いまになって気づいても夜中の11時に開いてる電気店はない。ところがヨーロッパの大富豪夫人ともなると、違うらしい。夕方に目覚めて、カルティエ本店の閉店時間はとっくに過ぎているのに電話で「いまから、行くから開けるざます」と命令するのだとか。昔『徹子の部屋』で、いまは亡き世界的ヘア・アーティストが世界の富豪の生活ぶりについて、そんなことを言っていた。

 ならば、ハイテク好きのアラブの王子様が「いまからG4、見に行きたいから店を開けるように」ってことも、ありえるかもしれない。あ、そんなセコいことしなくても店ごと、いやAppleごと買ってしまうのか(以前、Appleの株買い占め事件がありましたね、アラブの王子様による…)。どっちにしても、私は大富豪夫人でも王子様でもないから、関係のない話なんだけど。

 この3日間でe-One製造・出荷停止問題があっちこっちでニュースになって、今日はついに朝日新聞の天声人語にまで載っていた。しかし、こうもボコボコに叩かれるとちょっとカワイソウという気がしないでもない私。あまのじゃくなんです。


9月24日(金)愛と勇気と台風一過

 今日の昼間、仕事で大阪に行く予定があった。ちょうど台風が、近畿地方をかすって通り過ぎる時間帯だった。ひょっとして「台風で中止!」ってことはないかと思って電話してみたら「学校じゃないんだからね、槍が降ろうが、つべこべ言わずに時間通りに来るもんです。メッ」つって、仕事先の人に叱られた。ひょえ~。ホントに槍が降ったら、やだな。ヨロイカブトなんて持ってないし、困る。

 私は子供の頃からよくシュールな夢を見るのだが、会社員時代には、あちこちのビルの屋上にゴジラが何匹(?)も出現しているのを電車の中から眺めながら「危なくておちおち通勤もできやしない」と文句を言っている夢を見たことがある。あれは、槍が降ってもゴジラが出ても、大人ってもんは約束を果たさなきゃなんないって暗示だったのね。でもホントにゴジラが出たら、やだな。映画みたいに2時間では解決しないだろうし、あとの復興が大変だ。

 駅に行ってみると、ダイヤは多少乱れていたけれど、行き交う人はみんな平気の平常心という様子で、拍子抜けしてしまった。いつから日本人は、こんなふうになってしまったんだ? 古来から、戸に板を打ち付けたりして家のなかで家族が集まってろうそくの灯を囲みながら、台風が通り過ぎるのを待たなきゃいけないんじゃないのか? こんなことでは映画『台風クラブ』の、ムーっとした気分のなか非日常を待ちわびる危険な情感を味わえないではないか(なんのこっちゃ)。

 私がこうもナーバスになるのは、小学生の頃、家の庭の大木が倒れてきて別棟が壊れるという体験をしたからだ。たぶん樹齢100年は越していたと思う。台風が過ぎ去ってから見てみると、幹の中が空洞になっていた。 それ以来、台風が恐い。地震カミナリ火事、オヤジ。ん~実際に、恐怖の体験をしてないのは火事だけだな。…なんてことをブツブツ考えながら行ったら、時間通りに間に合った。今日は、そんな1日だった。

 台風話が妙に長くなってしまったが、今日も飽きずにアノ話題。昨日e-One問題に関してソーテックに同情したが、前言を撤回します。「今度は同じデザインで色違いを出す」というのを、昨日は知らなかったのだ。恐るべきポジティブシンキング。こりゃ、ヘタな同情は無用でしたな。んで、それが「中日新聞によるとシルバー」だってことがMacお宝鑑定団さんに書いてあった(なぜに中日新聞が…?)。

 デジタリアンズ.コム荻窪圭さんのコラム「それはパチモンでありパロディである」は、今回の製造停止決定前(どころかアップルの提訴前)に書かれたそうだが、おもしろい上におもしろい(あれ?)。特にこの部分。

Macは徹底的にレガシーなインタフェースを排除し、そのティアドロップな筐体に見合ったシンプルさを実現させた。

詰め込むのは簡単だがそぎ落とすのは勇気が必要だ。

 この1年間、私もiMacには漠然と「勇気」というものを感じていた。その漠然を言葉にしてくれて、荻窪さん、ありがとう。かゆいところを全身くまなく掻いてもらったうえに、耳掻きまでしてもらってるような、気持ち良さ。あ~、ソコソコ! カイカン。

 iMacが発表されたときに「FDがない? ダメダメ。そんなの」とか「なに? USB採用? いままでの周辺機器はどうなる!」という批判があった。当然、それは事前に予想できたはずだ。でもAppleは「新製品が売れなきゃいよいよ倒産」とささやかれていた崖っぷちで、勇気を見せた。デザインの斬新さも勇気だった。そぎ落とした一方で、そんなストーリーが詰まっているのだ。

CONTENTS

このサイトは、インターネットでの発表以来iMacに魅入られてしまった私の「えへへ」な毎日や事件などを綴ったページです。購入前のワクワクや「なぜ、欲しいのか」という自問自答、発売当日のドタバタの様子に続き、買った後はドキドキしながらiMacと親しくなって、E-Mailを送れないと言ってはオロオロ歩き、新しいソフトを試しては「やっぱり快適やねー」と喜び、東にEXPOがあると聞けばS.ジョブス見たさに飛んでいき、西に極秘情報があれば「おせーて」と頼み込み…まあ、そういう出来事が次々と起こりました。これからは、どんな大冒険が…!?ワクワク。

おかげさまで「Mac Fanホームページコンテスト98」でメッセージ賞を受賞しました。わーい。

CONTENTS

またまた広告が載っている。あと4日で、近未来のフォルムがやってくる。8月29日、iMacアイマックがやってくる。ンコ店の本日10時から新台!みたいやぁ、思っていたよりも高級感があると感心している。

BOOKS
参考文献ってことではなくて、あっぷるとステーブ・ジョブス関連の本。

スティーブ・ジョブズ II

ハードカバー – 2011/11/2

ウォルター・アイザックソン (著),

井口 耕二 (翻訳)

講談社刊

スティーブ・ジョブズ II

ハードカバー – 2011/11/2

ウォルター・アイザックソン (著),

井口 耕二 (翻訳)

講談社刊

ロスト・インタビュー スティーブ・ジョブズ 1995

ソフトカバー – 2013/9/11

講談社刊

スティーブ・ジョブズ-偶像復活

ハードカバー

ジェフリー・S・ヤング、 ウィリアム (著),2005/11/5
東洋経済新報社刊

アップルを創った怪物ウォズニアック自伝

2011/11/2

スティーブ・ウォズニアック (著),

井口 耕二 (翻訳)

ダイヤモンド社刊

アップル・コンフィデンシャ2.5J(上/下)

2006/4/27

オーウェン・W・リンツメイヤー (著),

林 信行・他 (翻訳)

アスペクト刊

林檎の樹の下で ~アップルはいかにして日本に上陸したのか~

2011/10/17

斎藤 由多加 (著),

オープンブック刊

アップル宣言―クレイジーな人たちへ

1998/02

真野流・北山耕平 (翻訳)

三五館刊