走 グレコ最の災難。

その9●11月17日(日)くもり


 今度こそ冗談を言ってられない大事件が起こってしまった。グレコが大ケガを負ってしまったのだ。左後ろ足・複雑骨折? 左後ろ足を前に伸ばして地面から浮かししたまま、ジーッと動かない。ときどき、恐々と左足を床に下ろしかけて「イタ、イタ、イタ」とでもいうようにあわてて足を浮かしては、クルクルと回って、ボー然としているのだ。
 ああ、ここまで書いて私も辛くて涙が浮かんできた。実は、これを書いているのは本当は11月17日ではなくて、その1カ月ほど後なのだが、いま、あの大ケガをしたときの直後の様子を思い出すと、あの居てもたってもいられない気持ち替えもが甦ってくる。

 「いつか大ケガするかもしれない」その兆候は、たしかに数日前からあった。もう少し気をつけていてやればと、いまにして思うが、それはいまにして思うことだ。うう。
 体も随分大きくなって後ろ足もたくましく発達したグレコは、その数日前からものすごいおてんばぶりを発揮するようになっていた。例えば、ものすごいジャンプ力。どのくらいすごいジャンプ力かというと、ケージの中からは上の扉を通って私の膝まで飛び出すほど。ケージの中から上を向いて私を見つめる顔はカワイイなーなんて眺めていたら、突然飛び出したものだから、そりゃもう驚いたのなんのって。テーブルに出しているときも、あっちへ行ったりこっちへ行ったり。多少無理してでもジャンプするものだから、テーブルの上を滑って、何度も落ちかけていた。ウチへ来て1カ月、ずいぶんリラックスして「グレコに恐いものなし」状態だった。

電車の窓から撮りました。電車の窓から撮りました。

 

 その日もいつものようにケージから出してやってグレコを遊ばせていた。テーブルから椅子に座っている私の膝の上に飛び移って、しばらくごそごそと考えていたかと思うと、今度は、自分の普段入っているケージの天井へ飛び移ったその時。ケージの天井の鉄線と鉄線の間にスポッとグレコの左足がはまりこんでしまった。突然のことで驚いたグレコは、左足を挟んだまま宙ぶらんりんの状態でなんとか左足を抜こうともがいて、ますます左足を痛めつけることになってしまった。その間、わずか5秒ほどだったが、私は手を出すこともできないまま見つめるしかなかった。結局なんとか左足を抜いて、ケージの中に戻った(その時、たまたまケージの上の扉が開いていた)グレコは、よほど痛かったのだろう、左足を浮かせたままクルクルクルクルとケージの中を回っては、ボー然としている。ときどき、左足を床につけて歩いてみようとするがグラリと体が傾いてしまうのだ。

 「どうしよう。どうしよう。どうしよう」泣き叫ぶ私に、夫は「落ちつけ」と厳しく言って眉間にしわを寄せたまま。
「起こってしまったことはしかたないんだから、せめてそっとして様子を見るしかない」
そうは言われても、責任感を感じている私は気が気じゃない。5分おきにそーっと、ケージの中のグレコの様子を覗いては、ため息をついた。依然、グレコは身動きもせず、遠い目をしたままじっとしている。

  

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