ついに命名!その名はグレコに決定。
その2●10月12日(土)雨
可愛いのはいいが、いい加減にウサギの名前を付けなくてはいけない。普通人間の子なら、親の名前から一字とってとか、おじいちゃんが名前を付けるとか、占いさんで拝んでもらって決めるとかするようなものなのだろうが、なにせペットだもんなあ。親の名前から一字とるっつってもねー。親の名前も知らないし、飼い主である私たちがつけるしかないわねー。それがまた、うれしいじゃああーりませんか(古いギャグ)。それで3日目の今日になってやっと命名いたしました。ウチの子の名前は、グレコでーす。
名前の由来は、グレーの毛が美しい女の子だから…。こう言ってしまうとあー、なんて単純なのだが、この名前に至るまでには当然、紆余曲折があるのだった。
「ウーウ、苦しい~」びくびくしながら抱いているので、窮屈な体勢のグレコと、引きつった笑いの私。
私「ねえねえ、気にくわないようだよ」
夫「そうだなー、オリンピックじゃ長すぎるしな」
そんなわけで3文字くらいの短さで、人前で呼ぶのに恥ずかしくない名前ということをポイントに、夫と私はいろいろ考えてみることにした。候補に挙がったのは、ウラン、オリンピア(結構こだわっている私)、ネズミ、山田さん、三宅君、シビック…
私「なんでネズミなわけ?」
夫「だってネズミ色だし、ちっこくてネズミみたいだし」
私「山田さんとか、三宅君は?」
夫「人前で呼ぶときに、人の名前みたいで恥ずかしくないだろ?」
私「………」
夫「じゃあ、シビックは?」
私「キビキビ走るってイメージだし」
夫「そりゃあ、クルマのことだよ」
そんなこんなで、結局名前はグレコに落ちついた。
「グレコ、お前は今日からグレコだよー」
話しかける私たちを無視して、グレコは段ボール箱の隅でうずくまってうつらうつらしている。寝入りばなだったらしく、薄目を開けたり、だんだん瞼がおちてきてコクッとなったり。おばあちゃんのうたた寝のように"船をこいでいる"。驚いてピッと起きる様子もおかしい。かと思うと、のびをしたり、顔を洗うように毛ずくろいをするしぐさも、ピーターラビットの絵本で見た姿そのものだ。あまりの可愛さにたまらなくなって、むんずとグレコをつかんで、部屋に出してやった。急激に環境が変わってパニックを起こすかなー、それとも驚いて部屋中を走り回って捕まえられなかったらどーしよー…。けれども、まグレコは、走り回るどころかクンクンと身の回りをかぎながら、少しずつ少しずつ、その行動半径を広げていく。まだこちらも恐々だが、グレコも恐々なのだ。
電車の窓から撮りました。電車の窓から撮りました。