ついに反抗期が始まった!? 。
その6●10月19日(土)くもりのち時々晴れ
ショックだ。グレコが私の太股を咬んだ。こんなにかわいがっているのに、思いっきり歯を立てて咬んだ。ああ『家庭内暴力』の文字が頭に浮かんでは、消えていく。グレコがぐれる…そんなシャレを言う余裕もない(いや、言ってるか)。いつまでも赤ちゃんと思っていたのに、いきなり反抗期の子供を持った気分だ。それにしてもグレコがうちに来てまだ、10日たらず。早すぎやしないだろうか、成長が。それとも、グレコのなかで野生が目覚めてしまったんだろうか…。
まあ、咬んだといっても正確にはジーンズを噛んだときに、太股の肉まで達してしまったのだけなのだが、かなり痛かった。そして、なによりもショックだった。最初は爪でカリカリとジーンズを引っかいていたのが、次第に白目をむいて本気になってしまった、という感じだ。身体ががっしりとしてきて、爪を研ぐ勢いもずいぶん早く、力強くなってきた。身長も毎日、目に見えて伸びている。ミニウサギって、一体どのくらいの大きさで身体の成長がストップするんだろうか? 「ミニウサギは、ペットショップで買ったとたんにミニでなくなるらしいよ」という人もいて、想像するとちょっと恐い。
予約するかどうか思案中。
予約を終えて、ニコニコ顔でiMacと
一緒に記念撮影(恥ずかしかった)。
知恵もついたようだ。何かの拍子で給水器の水が出なくなった時には、立ち上がって私を見上げるようになった。「ん? 水が出なくなったの?」と私が、給水口を何度かたたいて水が出るようにしてやると、私の手を払いのけるようにして水を飲む。で、また水が出なくなったら私を見上げる、ということの繰り返しなのだ。給水器は、逆さにしても水漏れしないようにパイプの中に2個の球が入っていて、この球を下からたたくと水が少しずつ出る仕組みになっている。だから何も私が介添えしてやらなくても、給水口を何度かたたいていればやがて出るようになるのだが。気長にたたいてみなさいとグレコに言いたいが、あの懇願するようなつぶらな瞳で見られると弱いんだな、これが。この根気のなさと人を頼る態度は…世渡り上手なウサギかもしれない。
確かに起きているときのグレコは、果てしなく食欲旺盛で、そりゃ大きくもなるわなと思う。私を見上げて「なんかちょーだい」というような顔といったら、それはそれは可愛いくて、ついペレット(固形飼料)をあげてしまうのだ。グレコは身体はグレーだけれど、鼻の下が真っ白で、このコントラストが彼女を器量好しにしてる。そんな顔でペレットをせがまれた日にゃあ、あげずにはいられないでしょう、あなた。でもあまり食べさせても太りすぎるので、知らんぷりをしていると、干し草をかじったり、芸者さんのようにデレっと身体を伸ばした横座りをしたり、ネコのように身体を突っ張らせて伸びをしたり、突然飛び上がるように勢いよくケージの中を走り回ったり…ウサギの自意識が芽ばえてきた様子が伺いしれる。やはり、反抗期は成長の印と喜ぶしかないのだろうか。しかし、うーん。家事も仕事もさぼって、1日中グレコの様子を眺めている私って、いったい…。
電車の窓から撮りました。電車の窓から撮りました。